韓ミュ観劇録④⑤ 「WILD GREY」/「L'art reste」
滞在4日目の夜、大学路で観劇4本目。
「Wild Grey」
タイトルから察するにオスカー・ワイルドが書いた「ドリアン・グレイの肖像」がどーのこーのするのではないかと。→大体合ってた
キャストは男子3人。(いいねぇ)
演出はHOPEや日本のキング・アーサーのオ・ルピナさん。
ジュード・ロウの映画や「ドリアン・グレイ」を履修済みだったので、もっとドロドロしてるかと思ったが、そういうのではなかった。
登場人物達は実在するオスカー・ワイルド、ロバート・ロス、アルフレッド・ダグラス(実際ワイルドと関係があったとされる男子たち)で、フィクションを絡めるのが韓国ミュージカルはほんとにのびのびでいいなって思うが、この作品のこの日に関しては3人の中で起きている色んなことをこっち(客席)側にも欲しいなと思ったけどそれは私の語学力がないからかもしれない。
滞在5日目のマチネ、またまた大学路で観劇5本目「L'art reste」
タイトルがフランス語で、「芸術は残る」という意味だから多分私が好きなやつやん?と思ったら李箱(イサン)の話で、つまり日本でも浅草九劇でおなじみ「SMOKE」とかぶるところがある話。
登場人物は4人で、女性がヒャンアンとドンリム、男性がファンギとイサン。全員、実在する韓国の芸術家。
バイオリンとピアノが中心のミュージカルナンバーがたいへん美しく、4人で声を重ねるところも今回観てる5本の中では最高くらいのクオリティ。登場人物の関係性を整理して観ると、本当によく練られている。時系列しかり、役割分担しかり。
「芸術は残る」という主張感はSMOKEの方が強い印象だし、なんかどっかの誰かがやった「雲母紙鳶」という日本の作品と言いたいことは同じ感じなのだが、そこより人間の関係性や感性に焦点をあて全体の構造にもこだわりましたという感じ、なんというか「情緒」が舞台いちめんを支配していたような…。
ドンリム役のキム・ジュヨンさんの声の清涼感もあって、とにかくうつくしいクリーンな舞台で、綺麗な涙が滲みました。
(日本でやるならこれがいい〜。)
〜韓ミュ観劇録④⑤ WILD GREY/L'art reste〜
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