まったく新しい英語発音の習得法!〜Color Vowel Chart〜

American English:AE という、アメリカの、英語とアメリカ文化を学ぶ人のため教材や指導法をまとめたサイトがあることを、最近知りました。

知ったのは、今受講しているアリゾナ州立大学のTESOLのコースの1資料からです。発音とは関係ないTeacher Talkについての資料だったのですが、興味深かったため出典元をたどったところ、このAEにつながりました。

英語を外国語として学んでいるたくさんの国で、発音を含め、このAmerican Englishのマテリアルを採用しているようです。

そこで紹介されていた発音学習の仕方が、私にはまったくNEW!! なもので、とても驚きました。と同時に、これは日本人にもとてもよい考え方かもしれない!とワクワクしてきました。

理解するまでがちょっと難しいのですが、、、なるほど!という学習法です。
私なりに、日本人への噛み砕いた説明を考えたものを、今回ご紹介したいと思います。

まず、この発音学習法では、難しい音声学的な記号やフォニックスについては触れません。発音記号(ʌ · æ · ɑː · əː · ə · ai · au · iː · i · iə · u · uː · uə · e · ei · eə · ɔ · ɔː · ɔi · ou · p · b · t · d · k · g · f · v · θ · ð · s · z · ʃ · ʒ · ʧ · ʤ · h · l · r · w · j · m · n · ŋ ...)はまったく学ぶ必要ありません。

発音記号は、知っているとやはり外国語の学びにはとても良いと思うのですが、わざわざひとつずつ覚えてもらうのも手間ですよね。
私は、音を何かに置き換えて目視で確認するよりも、音をそのまま英語の文字に繋げる方がよいかなと思っていて、生徒さんに発音記号を教えようとしたことはありません。
でも、「ou は house の中のアウだよ!」とか、「readの過去形はスペルは変わらずreadだけど、音は赤と同じ red ね!」とか、いちいち説明がまわりくどいなあ、もっとスッキリ伝えられないだろうか、、と思ってもいました。


そんな中で出会った このAEの発音学習方法は、私の中では画期的です!


まずはじめに、以下のチャートに出てくる色の名前を英語で正しく覚えてもらう必要があります。

green, gray, red, silver....  

そして、ちょっとなじみがないですが、

mustard、auburn、olive、turquoise....

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チャートにあるように、同じ音の名詞もひとつ、ついでにくっつけて覚えてしまいましょう。
white tie (音はアイ・アイ), green tea(イー・イー)....というように。
同じ音を二回繰り返す方が、わかりやすいからですね。

英語の色の名前は日本人にも馴染みがあり、覚えやすいと思います。
スペルでなく、耳から正しい音を覚えることも難しくないはず。


これを覚えてしまったら、あとは、新しく覚える単語の一番強く読まれる音がどの色の音なのか、確認して発音すればよいのです!

teacher は、greenの音、
student は、blueの音

というように。

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単語が長くなって複数の音(シラブル)があると、日本人は、日本語に引きずられて、すべてを同じように強く発音してしまいがちです。「エ・デュ・ケー・ション」とか。
でも、本来は複数シラブルの場合も、単語の中ではひとつだけ、きちんとした音を出すのが英語です。「エデュケイション」


そして、次にこれは文章レベルになっても同じで、強く読むべき「ひとつの単語だけ」どの色の音なのか、意識して読むのです。

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これで、日本語発音から離れることもできるはず!

「シーユーレイター」から、「シ-ユ-レイター」
(やっぱりカタカナ表記無理がありますが 苦笑  気持ち伝わるかしら)

全てのシラブル、全ての単語の母音を等しく出そうとしてしまうのが日本語発音英語なのですが、この方法だと、英語で一番大切な「イントネーション」「リズム」が自然とできるようになると思います!

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この発音学習法の素晴らしい点はさらにあります。
上のように、同じ語源の単語でも、強く読むところが変わることがよくあります。覚えにくいですよね。
それも、初めにその単語を学んだ時に、ビジュアルで色と結びつけておければ、発音するときの違いを明確にできるはず。

record (=red)(名詞)と record (=rose+purple)(動詞)など、強い音が違う同じ単語も初めから色分けして覚えるわけです。


音が動いていく場合も説明できます。

y, r, w で、口の形を示しています。
ある単語たちは、どこかの色からPurpleにかけて(r)の形に、音が変化していきます。

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red から r に変化する単語の例。

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どうですか?「わかりやすい!」と思ってくださったら嬉しいのですが、、この説明だけでは「よくわからんな・・・」という可能性もあるかと思います。

でも、たくさんの国でこの発音学習法は採用されているようで、学びの様子もAEで紹介されていました。
(下はビギナークラスでのひとコマだそうです)

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改めて、「この単語はこういう発音だったのか!」と音の棚卸をするのもようのではないでしょうか。

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日本語と英語の一番の違いのリズムとイントネーションを捉える学習法。
ぜひ、この Color Vowel Chart での発音の学習を採用してほしいと思います。
(すでにご存知の方も多いのかしら?私には初めての考え方だったのですが、もし学習法として既出〜、という方、教えてくださいm(_ _)m)

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