5. 英語の発音の仕方:フォニックス(1)〜レベル1に到達するために〜
さて、日本人の大人の多くは、中学高校時代の英語の学習から、相当の英単語を知っています。それなのに、レベル1も難しい、、と感じるのはどうしてなのでしょうか。
レベル1
主に単語のみで多少の意思疎通が可能
理由は二つだと考えます。
ひとつは、先に述べた
英語の「発声」の仕方が日本語と違うことを知らず、英語を「日本語で」発声していること。
もうひとつは、これから述べる、
英語の「発音」を知らずに日本語のカタカナに当てはめた音で発音していること。
英語のアルファベット一つずつの発音の仕方を「フォニックス」と言います。
綴り(文字)と音の関係を知るために(つまりは読む能力をつけるために)、英語ネイティブたちも、このフォニックスを学校で学びます。アメリカでは、5歳から6歳の小学校の初めの2年近くの時間をかけて、細かく丁寧にフォニックスを学んでいるのです。
日本での英語教育において、フォニックスはきちんと教えてくれないことも多いですし、逆にフォニックスばかりをずっと学ぶところもあるようです。
フォニックスは、野球やテニスの素振りのようなものだと思います。
全くやらずに実戦に入るより、まずはフォームを知った方が間違いなく良いでしょう。きちんとしたフォームを知らずにバットやラケットを振り回しても、上達するのは難しいですね。
でも、ずっと素振りだけやっていて、突然試合に出ても、それではいい結果は望めません。
実際にプレーをしながら、時々立ち止まってフォーム修正のように素振りをするのがよいのではないでしょうか。あるいは、プレーの前のまず最初の5分を素振り=フォニックス練習にして、それから実戦でプレー=会話していく、など、それぞれの好みやスタイルで取り入れて練習するのが良いと思います。
そして、たとえば「rの発音はこう!thの発音はこう!」と口の中の舌の位置などを細かく指導されることもありますが、実際にネイティブがrを発音するときの口の中は、みんな異なるのだそうです(!)
ですから、その音が出てくることが重要なわけで、その口の形にこだわってひたすら練習する必要はないと思います。大切なポイントだけれど、例えばこうしたらその音が出るはず!という程度のものなので、気軽に、いきましょう。
それから、もうひとつ。
現在、メインの国際共通語は英語となっていますが、世界には英語を母語として話す人よりも、英語を第二言語や外国語として話す人の方が圧倒的に多いという事実を心に留めておいておきましょう。みんな、母語の干渉を受けながら、それぞれのお国アクセントのある英語を話しています。
アメリカ人やイギリス人のアクセントが理想的な英語でカッコいい!と思う人も多いかもしれませんが、日本人のアクセントが多少あっても、通じる英語であれば必要十分と言えるのではないでしょうか。
フォニックス学習は英語を身につけるための最速の方法だと思いますが、完璧を目指すのではなく、聞き返されないで一度で通じる発音を目指しましょう!
少し長くなりますが、英語の発音、こういうことか!と思ってもらえたら嬉しいです。
子音と母音
日本語の発音は、必ず「子音+母音」でひとつの音になります。
サラダという時には、sa-ra-da、さ・ら・だ、となります。(3音節)
英語の発音は、子音と母音をバラバラにしてそれぞれ音を出す必要があることをまず確認しましょう。なので、それぞれ子音も母音もひとつずつ音を出す練習が必要です。
salad なら、s-a-l-a-d
でも、子音と母音はやはりくっつくものなのです。子音の後に母音があったら、日本語と同じようにくっつけて発音しましょう。
salad なら、sa-lad
dで終わります。dの後に、aの音は入れません。そうすると「だ」になって日本語になってしまいます。dで止められるよう、d単独の発音を習得しましょう。(ちなみに、母音が入るところを音節と数えますので2音節となります)
これからアルファベット26文字のフォニックスを紹介しますが、まずは何はともあれお手本を見てみましょう。
いろいろなものがありますが、OECではこちらの歌と動画を使って学んでいました。少し可愛らしいものですが、よかったら最後まで見ててみてください。
フォニックスソング
Phonics Song2
そして、こちらは販売されているDVDなのでフルムービーはつけられませんが、Leap FrogのLetter Factoryはとてもわかりやすいです。
Leap Frog Letter Factory A
アルファベットそれぞれの持つ音が何となくわかったでしょうか?
次の記事では、ひとつひとつの発音のヒントを説明します。
フォニックスは一度きちんと理解しておくときっと良いと思います!
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