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王者を倒したヴェローナの戦術とは。ユベントス対ヴェローナレビュー

そういえば3/13-3/25日にイタリア、ハンガリーに行くのが決まったので、旅の記事でも書こうと思ってます。

今の所ではCLリヨン戦、アウェイジェノア戦観戦予定なので、色々な街の観光やユベスタ、コンティノッサなどの記事を書く予定です。

ユベントスは前節ヴィオラ戦に勝ったが、ラツィオが消化試合を消化し、勝ち点1差で試合に挑む事になった。2位のインテルはミラノデルビーのため絶対に勝ち点を落とせない一戦となった。

ガスペリーニの弟子のユリッチが指揮官のため、ハイプレスが苦手なユベントスはどう戦うか。

対するヴェローナは昇格組ながらトップ10に入っていてEL争いを繰り広げている。ヴェローナはミラン、ラツィオ、ユベントス相手の3連戦だが、ここまで2試合連続ドロー。

カリアリ、ボローニャ、パルマなどプロビンチャが今季のセリエを盛り上げている。

お互いの布陣

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ユベントス」 攻撃:4-3-3 守備:4-4-2             「ヴェローナ」 攻撃:3-4-1-2 守備:5-2-3

ユベントスはディバラがCFに入り0トップ起用が予想されていたが、先発はストライカーのイグアイン。

前線はロナウドを中心にディバラ、コスタ、ラムジーを相手に合わせて起用する。

ヴェローナはアムラバトがスタメンに戻りペッシーナが一列上がる。ピアニッチ対策か前線を2シャドーからトップ下に変更。

今季ブレイクしセリエの強豪から注目されているクンブラ、ベテランのヴェローゾ、アムラバトの展開力抜群の両ボランチは注目の選手達。

陣形の組み合わせ

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盤面的には上手く噛み合った両チームの並び。

ヴェローナは最大の特徴であるマンマークプレッシングをやりやすい形となった。ユベントスの心臓ピアニッチに対してはペッシーナがマーク。

お互い最後尾、最前列が数的同数のためビルドアップ時の立ち回り、個の能力での打開が試合の鍵を握る。

ユベントスのビルドアップとヴェローナのプレッシング

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ヴェローナのプレッシングは「超攻撃的プレッシング

ヴェローナのプレッシングの大きな特徴は、師匠譲りのマンマークプレッシング。チーム全体が重心を前にして、前から圧力をかけてロングボールを蹴らせて即時奪取を狙う。

2トップが両CBにプレッシャーに行き、ピアニッチに対してはペッシーナをトップ下に配置して対応。SBに対してはWBが飛び出し前線からハメに行く

3CBは相手が下がって貰いに来たところに激しくかけ、ロングボールに対しては跳ね返しショートカウンターを狙う。

ユベントスのビルドアップは相手はマンマークでハメてきたので苦戦を強いられた。

司令塔のピアニッチが全くボールに触られずビルドアップが安定しなかった、それに対してベンタンクールがバランスを取り、ラビオが得意のプレス耐性を活かした。

ユベントスは相手のWBが飛び出してくるため、CBーWB間のスペースを有効活用しようとした。

ダイレクトなビルドアップではボヌッチクアドラードから前線へ蹴ったが、相手のハイプレスによって精度が低いボールになってしまい、ターゲットになるイグアインがボールを収められず、結果としてピンチを招いた。

ヴェローナのビルドアップとユベントスのプレッシング

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ユベントスのプレッシングは「超攻撃プレッシング

3トップが3CBにプレッシャーに行き、WBにはゴール前ではIHが行き中盤ではSBが飛び出す。両IHが相手の2ボランチとWB両方をケアする状態になっていた。

ヴェローナのビルドアップは3バックの中央にアムラバトが下がってきて左右のCBが開く形。最終ラインでの数的有利を作る為のプレー。

ユベントスの3トップに対してアムラバトを一列下げて対応。WBが開き幅を取りヴェローゾとペッシーナが、パスを貰おうと空いたスペースに動き出す。

ダイレクトなビルドアップでは主にザッカーニを狙ってロングボールを蹴った。

ユベントスのポジショナルな攻めとヴェローナの組織的守備

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ヴェローナの組織的守備は自陣に5-2-3ブロックを作る、押し込まれた時は5-4-1になってゴール前を固める。

2トップがSBをマークしサイドでの数的同数を作る。ペッシーナは中央でピアニッチをマーク。2ボランチがバイタルを埋め、HSには3バックが飛び出して対応

ユベントスのポジショナルな攻めサイドでの三角形、中央でのイグアインのポストプレーIHの飛び出しから点を狙う

サイドからSB、IH、WGの連携で崩そうとした。SBは大外を上がり、IHはHSへ飛び出し、WGはカットインか周りを使う動き。

ユベントスは圧倒的な個の能力を持つコスタが、負傷退場したのが厳しかった。結果としてイグアインが機能せず、

ヴェローナのポジショナルな攻めとユベントスの組織的守備

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ユベントスの組織的守備は、ヴィオラ戦同様コスタが一列下がって4-4-2に可変するシステム。

ラビオが左SHの位置に、ピアニッチとベンタンクールが中央を守る。4-3-1-2時の弱点であるサイドをカバーする狙いの4-4-2となった。

しかし2トップの守備貢献が低い為、相手の2ボランチに自由にゲームメイクをされることになった。

ヴェローナのポジショナルな攻めは、CB、DH、WB、CFのダイヤモンドを作り攻めていく。WBが攻撃の幅を取る大外のレーン、CFがハーフスペース、ペッシーナが中央を使い、5レーンを上手く使って攻める。

特に両サイドのCBが攻撃参加しゴール前まで走り込む時もある。IHは相手の2トップが前残りしてるので、自由にゲームメイクを行う事が出来た。特にアムラバトのサイドチェンジが効果的であった。

再現性があった崩しはサイドを菱型の4人で崩し、そのクロスをCF、ペッシーナ、逆サイドのWBが飛び込む。

エピローグ

試合はカウンターからロナウド劇場のゴールで先制したが、ゴール前でのミスからボリーニに失点、CKからボヌって痛恨のPKを与え、これを切り札パッツィーニが決めヴェローナが逆転。

アタランタ同様ハイプレスに弱いユベントス、ピアニッチを封じられ内容、結果両方で完敗となった。

ヴェローナはこの試合に勝利した事によって、EL圏内の6位まで上がった。鍵られた戦力ながら大躍進を繰り広げている、ユリッチ監督の手腕にはあっぱれ。

対するユベントスはこれからCLトーナメントが始まる中で、ハイプレスという明確な弱点がある中でどう修正していくか。

今のユベントスのシステムは、4-3-1-2か4-3-3のどちらかのシステムを使っているが、それぞれの長所と短所を最後に見ていく。

攻撃では中央を前線のコンビネーションで攻める、サイドがSBしかいないので中央合体する傾向ある。

守備ではトップ下がいるため相手のボランチを制限出来る変わりに、サイドで不利になるハイプレスが得意な4-3-1-2


攻撃では5レーンにバランス良く配置されてる為攻撃しやすい。3トップなのでサイドから崩せるようになったが、CFの選手が孤立する危険性もある。

守備では2トップが守備しないのでボランチに制限出来ない代わりに、バランス良く守れるリトリートに向いてる4-3-3

このようにフォーメーションだけで、試合の戦い方がおおよそ予想できる。

次の試合はイブラが復帰したミラノとの一戦、コパイタリア準決勝なので多少のターンオーバーは予想されるが、タイトルがかかっている為落としたく無い。

ミラノデルビーでインテルが勝利したので首位陥落したが、切り替えてミラン相手なのでボコしたい。

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。









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