ローマの変幻自在のビルドアップとその対策 ユベントス対ローマレビュー
ユベントスはインテルがアタランタ相手に引き分けたため、この試合勝てば冬の王者がかかってる一戦。
ローマは前節トリノ相手に負けていて、怪我人続出の影響か上位陣に後れを取ってるため、食らいつきたい中での一戦。
フォンセカ対サッリのお互いボールを重要視する指揮官の対決なので、主導権を握れるのはどちらか?
お互いの布陣
「ユベントス」攻撃:2-3-3-2 守備:4-3-1-2 「ローマ」攻撃:2-4-3-1守備:4-2-3-1
ユベントスは前節と同じメンバー、デミラルが負傷交代のためデリフトが途中から投入された。
ローマは確変中のスモーリング、代表入りを果たしたマンチーニ、昨年ビオラで活躍したヴェレトゥなど地味だがいい補強の選手たち。ユベントスが前から狙ってる、若き司至宝ザニオーロなどがスタメンを連ねる。
若い才能を持った選手たちと他リーグからのベテランが交じり合い、ポジショナルプレーを志向する監督が揃った、面白そうなチーム。
ユベントスはインテルがアタランタ相手に引き分けたため、この試合勝てば冬の王者がかかってる一戦。
ローマは前節トリノ相手に負けていて、怪我人続出の影響か上位陣に後れを取ってるため、食らいつきたい中での一戦。
フォンセカ対サッリのお互いボールを重要視する指揮官の対決なので、主導権を握れるのはどちらか?
陣形の組み合わせ
ユベントスは中盤での数的優位と、前線での数的同数を生かしたい。
ローマはサイドで2vs1の状況を作れるので、ユベントスの4-3ブロックを外から崩していきたい。
中央優位のユベントスとサイド優位のローマ、どちらが主導権を握るのか。
ローマのプレッシングとユベントスのビルドアップ
ローマのプレッシングの形は「攻撃的プレッシング」
ジェコがパスコースの制限へ行き、ペッレグリーニがピアニッチをマークし、サイドへ誘導し奪いたいローマ。
相手が2トップが流れてきたらSBが対応し、前線から制限しサイドで奪い切る狙いを感じ取れた。
ユベントスのビルドアップはCBが開き、SBが上がり、アンカーを基準にIHのタイプによって左右ビルドアップの形が違う。
ユベントスはラビオが持ち前のプレス耐性を生かし、下がってきてビルドアップを手助けし、ラムジーが下がってきて数的優位を作り、前進を試みた。
変幻自在のローマのビルドアップ
変幻自在のローマのビルドアップと書いたが、どういう意味かというと、まず大きく2つに分かれる。
一つ目が両CBが開きその間にディアワラが下り3バックを形成し、ヴェレトゥが中央に入りダイヤモンド型を作る形。
2つ目が主にヴェレトゥが左CBーSB間へ落ちて、マンチーニが右へスライド、スモーリングが中央に移動しディアワラが中央に入りダイヤモンドを作る形。
最後列での数的優位を作り、ビルドアップをやりやすくするための狙いがある。
両SBは幅を作り、2列目の選手が中央に集まり相手の中盤の間で受けようとする。
最前線にはジェコがいるため無理に繋がずロングボールを入れる事もできる。
ユベントスのプレッシングは「超攻撃プレッシング」
相手が3-1の形でビルドアップするため、2トップが両サイドのCB、ラムジーがバランスを取りつつ中央のCBとアンカーのマークへ行く。
両IHは中央をカバーしつつ相手SBへプレッシャー、ピアニッチはスライドしカバー。
前線からのハイプレスが実って、敵陣でディバラがヴェレトゥから奪いPKを獲得した。
ユベントスにポジショナルな攻めとローマの組織的守備
ローマの組織的守備は4-4+1ブロックに前線にジェコを残し、トップ下のペッレグリーニが下がる形。
バランス良く全面を守れる形になっており、中央をCBと2ボランチで締め、その前でペッレグリーニがハードワークを行う。
ユベントスのポジショナルな攻撃は中央ではラムジーが相手の2ボランチの脇で貰うのを狙っていた、2トップが下がってきた時はそのスペースを使うなど流動的な攻め。
サイドではCF、IH、SBでトライアングルを作り、SBを釣り出し、SB裏のスペースを攻略しようとした。
ローマのポジショナル攻めとユベントスの4-4変更の弊害
ローマのポジショナルな攻撃は5レーンに綺麗に配置してるいる。
両SBが高い位置を取り大外を駆け上がり、両SHは中に絞りHSでボールを貰おうとする、トップ下のペッレグリーニは持ち前の運動量で空いたスペースに飛び出す。
最前線のジェコは深さを作り2列目にスペースを与える。
ユベントスの組織守備は4-3+1ブロック。ある程度サイドを捨てて中央を固める守備。
ラムジーは2ボランチに牽制、中盤3枚が中央締めつつサイドへスライド。
70分以降サイドをケアする為に4-4ブロックへ変更したが、実質4-4-0-2状態になってしまって、2トップが前残りしブロック前でハードワーク出来る選手がいなかっため、終盤押し込まれる状況になった。
エピローグ
試合は開始早々セットプレーからデミラルが今季初ゴール、お互いPKで点を取って最後はユベントスが逃げ切って勝利。
これによって今年も冬の王者を守り抜いた。
前回ユベントスの生命線と書いたが、2点目のハイプレスから相手のミスを誘い出し、PKを獲得した。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
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