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書籍レビュー

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本を読んで学んだ知識や、普段思ったことをまとめます。
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#読書の秋2022

今こそビジネスマンは『おぢいさんのランプ』を読むべきかもしれない

『ごんぎつね』『手袋を買いに』で有名な新美南吉の作品。 多くの人は教科書でしか読む機会のない作家だと思う。 (自分もそうだった) 自分はたまたまSNS上でこの作品を知り、読むに至った。 80年前の作品だが、物事の本質を突いた作品なので紹介したい。 この先はネタバレありで書評をしてきたいと思う。 1.未知との遭遇この話は、技術の進歩によって職を失う人間の心情をリアルに描いている。 巳之助(主人公)は、町でランプの存在を知り、行燈の時代が終わることを知る。 文明開花を肌で感

読書の秋に読んだ本

読書の秋ということで10月に読んだ本をサラッとレビューしていく。 伴名練さんのSF作品もガッツリ読んだのが、それは別の記事でまとめたい。 1.人類にとって「推し」とは何なのか、イケメン俳優オタクの僕が本気出して考えてみたイケメン俳優推しの男性によるコラム。 『推しエコノミー』を読んで「推し」というモノの正体を知りたくて読んでみた。 推しに対する賞賛の言葉が表現豊かに語られており、自分の感情を分析しているのが面白かった。 この本を読めば、推し活にハマる人のことを理解できるよう

安楽死の書籍まとめ(4冊)

安楽死をテーマにしたディストピア小説を書いてみたかったので、関連書籍を読んでみた。 重いテーマであるが、人生について考え直す良い機会になると思う。 1.安楽死で死なせてください ★★★☆☆『おしん』『渡る世間は鬼ばかり』で有名な橋田壽賀子さんのエッセイ。 本人の死生感が文章から滲み出ており、共感する部分も多かった。 還暦を迎えた方にオススメである。 以下は印象に残った言葉を抜粋してみた。 死について積極的に考えるべきだという姿勢には驚いた。 20歳でエンディングノートを書