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書籍レビュー

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本を読んで学んだ知識や、普段思ったことをまとめます。
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今こそビジネスマンは『おぢいさんのランプ』を読むべきかもしれない

『ごんぎつね』『手袋を買いに』で有名な新美南吉の作品。 多くの人は教科書でしか読む機会のない作家だと思う。 (自分もそうだった) 自分はたまたまSNS上でこの作品を知り、読むに至った。 80年前の作品だが、物事の本質を突いた作品なので紹介したい。 この先はネタバレありで書評をしてきたいと思う。 1.未知との遭遇この話は、技術の進歩によって職を失う人間の心情をリアルに描いている。 巳之助(主人公)は、町でランプの存在を知り、行燈の時代が終わることを知る。 文明開花を肌で感

観たもの、聴いたもの、読んだもの(2024.02)

01.活字本01.ヘブンメイカー 人気ホラー作家の描く異世界モノ。 異世界へ行った者は10個の願いを叶えることができるのだが、話の広げ方が面白い。 なろう系のような設定でありながら、1つ1つのエピソードに厚みを感じた。 宗教問題や民族差別といった要素も上手に組み込んでいると思う。 02.世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?~経営における「アート」と「サイエンス」~ 少し前に話題になったビジネス本。 タイトルは胡散臭いが、ビジネスにおける美意識の必要性をロジカル

【書評】文学性高めの短編マンガ

Discordでオススメされていた短編マンガのリンク集。 人に勧めたいのにタイトルを忘れることがあるので、忘備録として残しておきたい。 ほとんどスペリオール新人読切なのだが、どの作品も私小説のようで胸に刺さりまくった。 若い作家が繊細な感性を作品として表現しているのが良い。 読むときはメンタルが健全な時がオススメ。 病んでる人は読んじゃダメ。 1.わたしひとりの部屋/udn発達障害っぽい子が主人公。 (遅刻の多さや計画性のなさとか) ネットゲームが趣味で、承認欲求をゲーム