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2022年11月の記事一覧

ジャンププラス原作大賞『病める世界と、旅するテディベア』あらすじ

ジャンププラス原作大賞『病める世界と、旅するテディベア』あらすじ

新人記者である鈴木(24)は、難病の少女を取材していた。
彼女に必要なのは膨大な治療費(1億)と希望。
しかし、時は西暦2020年。蔓延するウィルスに、世界は混乱していた。
頼みの綱は、カネとヒマを持て余したパトロンのみ。
限られた条件でいかに募金を集めるのか。
小規模ビジネス&世界旅行記。
#ジャンププラス原作大賞 #読切部門

病める世界と、旅するテディベア

病める世界と、旅するテディベア

2年前の事だ。
新人記者の鈴木は、難病に冒された少女(10)を取材していた。
「〇〇ちゃんを助けるために募金をお願いします」という類の話だ。
平時ならばお金も集まったかもしれない。
しかし、タイミングが悪かった。
世間は新型ウィルスで混乱状態であり、他人を助ける余裕がなかった。
取材にも影響が出ており、面会も禁止状態が続いていた。

何とか助けてあげたい。
そう思った時、鈴木が頼れる相手は1人しか

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ジャンププラス原作大賞『喪失展』あらすじ

ジャンププラス原作大賞『喪失展』あらすじ

新人編集者である鈴木(24)の元にある日1通の手紙が届く。
手紙の中には金・銀・銅のコインと、QRコードが印刷された手紙が1枚。
差出人は豪邸に住む謎の少女。
果たして彼女の目的とは?
#ジャンププラス原作大賞 #読切部門

喪失展

喪失展

8月のある日、鈴木のもとに封筒が届いた。
差出人の名前は書かれていない。
封筒には蜜蝋で封がしてあり、手で持つと少し重量がある。
軽く振ると、中からはジャラジャラと金属が触れ合うような音がした。
こういった凝った真似をする知り合いは1人しかいない。

2年前、上司から紹介された高等遊民の少女だ。
明らかに年下なのだが、自分のことを「師匠」と呼ぶことを強要している。
有り余る財産を生かして上質なネタ

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