SLSのテストによりクルー・ドラゴンの打ち上げが遅れる可能性(spacenews翻訳3/25-1)

SLS test could delay Crew Dragon launch - SpaceNews

パッド上のSLS

ワシントン - NASAの宇宙発射システムのカウントダウンの練習により、国際宇宙ステーションへの商業ミッションの打ち上げが遅れる可能性があり、この動きは他のミッションにも波及する可能性があります。

NASA、アクシオム・スペース、スペースXの関係者は3月25日、ISSへのAx-1ミッションの飛行準備審査が無事終了したと発表しました。ファルコン9は、このミッションでクルー・ドラゴン宇宙船を4月3日にケネディ宇宙センターのLaunch Complex 39Aから打ち上げる予定です。

しかし、NASAはその日、隣のロンチ・コンプレックス39Bから最初のスペース・ロンチ・システム(SLS)のウェット・ドレス・リハーサル（WDR:燃料を注入した状態でのカウントダウン・テスト）を行うことも計画しています。このテストでは、ロケットは液体酸素と液体水素の推進剤を充填し、コアステージのRS-25エンジンが点火する直前のT-10秒あたりで停止するカウントダウンの練習を行う予定です。

NASAはAx-1飛行準備審査後のブリーフィングで、アルテミス1 WDRが優先されると述べ、両者が現在のスケジュール通りに進むと仮定している。「現在、アルテミス1のウェットドレスが範囲を持っています。私たちの計画は、できるだけ早くそれを完了させることです」と、NASAの宇宙事業担当副長官であるキャシー・ルーダース氏は述べました。

4月3日に予定されているカウントダウンテストに向けて、ロンチ・コンプレックス39Bのパッドに設置された1号機のSLS。この予定が守られれば、ISSへのクルー・ドラゴンの打ち上げは少なくとも1日遅れることになります。

彼女によると、NASAとスペースXのそれぞれのミッションに取り組むチームの間で毎日会議が行われており、3月28日にも「チェックポイント」があるとのことです。
「計画の観点から、ウェットドレスミッションを完了させるだけでも多くの意味がありました」と彼女は言っています。
「そして、私たちに連続した打ち上げ試行のための時間を持たせることです」

もしアルテミス1のWDRが計画通りに行われれば、Ax-1の最短打ち上げ時刻は4月4日午後12時50分（東部時間）です。
ルーダース氏によると、2つのミッションを隔てる要因の1つは、両方の発射場で必要とされる窒素ガスなどの物資です。
「一時的に2日間の間隔が必要になるかもしれませんが、それを1日に短縮するようチームが努力しました」と彼女は言った。
「3日に『ウェット・ドレス』を脱げば、4日に打ち上げられる可能性もあります」

ISSへの他のクルー・ドラゴン・ミッションと同様に、Ax-1は1日に1回、瞬時に打ち上げが可能です。
NASAの次のISSクルー交代ミッションであるCrew-4は、4月19日以前に別のクルー・ドラゴンで打ち上げられることが複雑な要因です。

NASAのISS副プログラム・マネージャーであるダナ・ウェイゲル氏は、「我々はスケジュールに少しバッファを持っている」と述べました。
NASAはAx-1の着水とCrew-4の打ち上げの間に2日欲しいと考えており、Ax-1はCrew-4の打ち上げ日に影響を与えずに4月7日の遅い時間に10日間のミッションで打ち上げられると彼女は言いました。

しかし、複雑な要因として着水地点の天候があり、Ax-1の帰還を遅らせる可能性があります。
「私たちにとって本当に重要なのは、できるだけ早く降りることだと思います。というのも、ドッキング解除の際に何が起こるかわからないからです」

4月17日以降にAx-1の帰還が遅れると、Crew-4が1日単位でずれることになります。NASAは、現在ステーションにいる宇宙船Crew-3 クルー・ドラゴンが、打ち上げから約半年後、Crew-3とCrew-4の間で5日間のハンドオーバーを経て、5月10日までに4人の宇宙飛行士を乗せて帰還することを望んでいます。

しかし、スケジュールの衝突は、Ax-1ミッションの唯一の大きな問題です。このミッションはアクシオム・スペース社がISSに商業モジュールを追加する前段階として行うシリーズの最初のもので、元NASAの宇宙飛行士マイケル・ロペス-アレグリアと3人の顧客を乗せる予定です。ラリー・コナー、マーク・パシー、エイタン・スティッブ。同社社長兼CEOのマイケル・スフレディーニ氏は、「全員が訓練を終え、打ち上げ前の検疫を受けている」と述べました。

Ax-1ミッションは、1月24日に貨物用のドラゴン宇宙船が4つのメインパラシュートのうちの1つが開くのが遅く、水しぶきを上げて落ちて以来、ドラゴン宇宙船にとって初めてのミッションとなります。
11月に行われたCrew-2のスプラッシュダウンでも、同様の「遅れ」のあるパラシュートが確認されています。

スペースX社の製造・飛行信頼性担当副社長であるビル・ガーステンメイヤー氏は、パラシュートの遅れを調査したが、問題の根本的な原因は見つからなかったと述べ、どちらの着水も安全性に影響はなかったと付け加えました。

「私たちは、原因となるような目立ったものを見つけることができませんでした」と彼は言いました。
「私たちは、何か見逃しているものがないかと、多くの時間を費やして調査しました。何も見つけることができないのです。それはほとんどこの設計の特徴です」
彼は、パラシュート展開のより良い画像を得るために、再突入時に宇宙船のカメラにもっと帯域を割くだろうと付け加えました。
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