絵を描くということ
最近、絵を描きたい、描けるようになりたいという声をよく聞く。
そういう人たちのために、一応「描ける側」の末席からアドバイスをしたいと思ったのだ。
まず、一口に絵を描くと言っても色々ある。アニメ絵、風景画、似顔絵…
とりあえず、それらすべてに共通する「お絵かき精神」的なものを述べていくことにする。
要するに俺のお絵かき哲学(笑)を脈絡なく書くだけの記事なので、具体的な技術を知りたい人はここでブラウザを閉じよう。
お絵かきとは
お絵かきは、有体に言うと「生活に必要ないもの」である。やらなくても死なない。そして人間というものは、やらなくてもいいことはやりたくないと思う。
つまり、お絵かきをしている人は「やらなくても死なないことを積極的にやっている狂人」である。
ここでそんな変人狂人になりたくないな…と思ったらブラウザを閉じよう。
絵が描けるようになるまで
絵が描けるようになるまで、というのは果てしなく長い。かく言う私も十数年は絵を描くという行為にしがみついている。
まず絵を描かない人は「思い通りの線を引く」ことができない。これは野球をやったことのない人がボールをきれいに投げられないのと同じである。
だから最初は筋トレの如くただ線を引く練習が必要になる。それも日常的に、である。
そんな泥臭いのは嫌だな、と思ったらここでブラウザを閉じよう。
絵を描く生活にする
さて、それでは日常的に絵を描くには、今やっていることをいくつか完全に辞める必要がある。
絵を描くというのはバカみたいに時間がかかる。人によるが一枚につき10時間なんてのはザラだ。
あなたは今、日常的に何を娯楽としているだろうか。ゲーム、ネットサーフィン、読書、買い物…それらのどれかを辞めよう。そうでなければ絵を描く時間は取れない。
しかも先ほど述べたように絵を描くことは苦しく地味で長い。思う通りの線が描けずとも何時間も紙と向かい合わなくてはならない。娯楽の時間の代わりに苦しむ時間が発生する。
それは嫌かもな…と思ったらここでブラウザを閉じよう。
誰も評価してくれない
では、線を引く練習を重ねてやっとそれなりに見れるものが描けたとする。あなたはそれをXなどにアップするだろう。
結果は恐らく3いいねつくかつかないか、だ。これは経験談なので信じて欲しい。
世の中には絵のうまい人がわんさといる。駆け出しのあなたの絵をわざわざ見たい好き者はそうそういない。
娯楽の時間を削って泥臭く頑張って3いいね、悲しいかなこれが現実である。
結論
絵が描けるようになるには、これらの障壁を全て乗り越えなければならない。
要するに、「絵師ってなんかかっこいい」「イラスト描けるってなんか羨ましい」「注目されたら嬉しい」「あわよくばお金稼ぎたい」みたいなふわっとしたモチベーションではとてもじゃないが続かない。本当に。
解決策
では、何をモチベーションとすればいいか?
私の編み出した解決法は「モチベーションに頼らない」である。
もっと簡単に言うと、「狂う」ことだ。
タイパとか利益とか考えず頭を真っ白にしてペンを握り本能の赴くままに体力の尽きるまで描く。描いたものを何も考えずアップしてまた次を描く。それをペンを握るのが癖になるまで続ける。狂気の沙汰である。
絵を描きたいあなたへ
ここまで散々脅すようなことを書いたが、私は絵を描く人が増えてほしいと思っている。やらなくても死なないことを積極的にやれるのは幸せの形のひとつだと思うのだ。
いざペンを握るとき、この記事が少しでも役に立てば幸いである。
azukiman
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