【自作詩】螺

あらゆる現実が遠くて
螺旋階段を降りていくとき

遠心なのか求心なのか
わからない力に引っ張られながら
地下へ潜っていくように歩く

こどもと同じ高さの目線まで
降りた場所には

素足で立った砂浜や
素手で触れた花弁が
在るだろうか

月の光が螺旋の
中心に射していて

遠心なのか求心なのか
わからない力が
ぼくを土へ還す


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