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思いを口にする、というハードル

日曜日ですね。今は職場でコレを書いています。

実は今日、娘のピアノの発表会があったのです。先程「無事終わりました」という簡潔な一文がLINEで飛んできました。

ここ数日の娘さんをなんとなく観察していると、ソワソワとイライラとビクビクが混じり合ったような雰囲気を感じていました。人前で何かをすることに無駄に緊張してしまう、という分かりやすい性格を僕から受け継いだ娘さんにとって、ピアノの発表会という分かりやすいストレスが目の前に迫ってきていたからです。そんなストレスを僕という存在が更に大きくしてしまうようで、できればピアノの練習をしたいのだけれど僕が居るときには聴かれたくない。できれば発表会にも来て欲しくない。でも、それを言葉にして僕には言えない。という分かりづらい避けられ方をしていました。

今年度から娘さんの習い事が増えるため、続けてきたピアノか水泳を止めてしまうかもしれない。もしピアノを止めるとしたら発表会は今回で最後になるかもしれない。そう思うとどうしても今日の晴れの舞台は見ておきたかった。でも彼女が本当に見に来て欲しくないと思っているのならば止めておこう。じゃあ当日僕は仕事、という大義名分があれば万事上手くいくのかも、と画策して今日となりました。

今日の発表会には行けないけれど楽しみにしていたよ、という思いを込めて、彼女の舞台袖からピアノまでの数歩を彩ってくれるように、昨日近所のお花屋さんに行き、色は彼女が大好きな紫色をベースに、メインに僕の大好きなトルコ桔梗を入れて、両手で持てる素敵なブーケを作ってもらいました。

出来上がったブーケを見た瞬間(わぁ、綺麗!素敵!)と思った僕ですが「わぁ、綺麗!素敵!」と声にも出さず、少しだけ笑顔になった表情もマスクで覆われて店員さんには伝わらず、そそくさと会計を済ませて車に乗ってから、(ああいう感情を素直に口に出せたら良いのに)と思うだけで終わってしまう。こんな性格も娘さんに分かりやすく受け継がれているのです。

言葉にすると思いは分かりやすく伝わる。けれど口にできない。理由が分からないハードルがそこに有る。そんな性格を僕は分かる。

今夜は彼女と一緒にお風呂に入ろうと思います。言葉にすることが下手くそな親子が唯一話せる場所がお風呂。(あと何年一緒にお風呂に入ってくれるんだろう。。)

今日は頑張ったね。その一言を言うと心に決めて

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