見出し画像

餃子といえば

今日は餃子の日である。誰かがそう決めたとか、何処どこの協会が制定したとかの類いではなくて、僕がここに餃子の思い出を書くためだけの餃子の日です。


馴染みのお店の馴染みの餃子。手軽にビールやサワーと飲む時のアテにつまむ餃子。まあるいお皿にまあるく並ぶ羽付きの餃子。我が家では秘伝のレシピがあるという餃子。餃子ひとつ取ってみても色々思い出すものである。

僕にとっていちばんの思い出の餃子は、母親が作る揚げ餃子だ。家族みんなで包む、ちょっとしたイベントのような餃子で、手作りすると美味しくなるんだ、と初めて知った料理が餃子かもしれない。

実家の揚げ餃子のレシピは餡が少し変わっていて、イワシを味噌と一緒にスリコギで潰してニラを入れる。この餡を市販の皮で包み、油で揚げる。コロコロっとしたきつね色の餃子をパクリとすれば、カリっと揚がった皮が面白い歯触りで、お味噌で味付けしてあるので魚の臭みは無く、タレに付けなくてもイワシの旨味がフワっと口の中に広がる。

軽めのアルコールとの相性がとても良い。

ご飯が何杯でもいける。

実家を出てから、スーパーでお値打ちなイワシを見付けて何度か作ってみたけれど、あの味にはならない。

母親秘伝のスパイスがあるのでは?と思い、一度聞いてみた事がある。返ってきた言葉は「みんなで包んでみんなで食べるからだよ」と言われて納得した。

これを書いていて、また家族みんなで包んで食べるあの時間を作ろうと思った。

やっぱり、僕にとっての餃子の日になったよ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?