[SS2]人形遣いと人形のお話
この小説は二次創作です。SCP財団本家様ならびに日本支部様へのリンクは最下部に明記してあります。
注意:神山博士と、その著者locker氏をイメージした本作オリジナルのキャラクターが出てきます。このような創作が苦手な方はお気をつけ下さい。
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がしゃん。
前触れなくそのロッカー扉は内側から蹴破るような勢いで開口した。No.1243と書かれた扉から足を踏み出そうとするのは、灰色スーツの男。
「段差に気をつけなさい」
ロッカーの奥からくぐもった声が聞こえ、男ははたと足元を見る。そっと地面に置いた革靴の表面は艶やかに煌めいた。
「何人目でしたか」
「さて、私も憶えていない。しかし然したる問題もない」
男はくぐもった声と会話しながら髪を撫でつけ、襟を整える。
「鏡はないのですか?」
「なぁに、『私』が見ている。さ、一周回ってごらん。……上々、とても立派ですよ」
声は満足げに笑んだ色を滲ませた。
「お早う、神山博士」
「さて、次はどんなお話ですかね」
「今回の【操主】は『私』ではない。だが君もきっと気に入る」
「貴方ではない…少々不安ですが、貴方の信じるあの方たちのどなたかなら、恐らく大丈夫なのでしょう」
ロッカー扉を閉める。彼は息を吸って、吐いた。
「有益な死が待っていますように」
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【-CREDITS-】
この二次創作小説は、「クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0」に準拠しています。
SCP財団非公式翻訳Wiki http://scpjapan.wiki.fc2.com/
SCP財団日本支部 http://ja.scp-wiki.net/
神山博士の人事ファイル http://ja.scp-wiki.net/dr-kamiyama-s-personnel-file
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