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亡き父に、届き続けるお花たち。

父が亡くなってもう6年。今でも父を訪ねてくれる人がいる。それは父の幼なじみ。80才になる父の小学校時代の同級生。いつもその手にお花を持って。

私が生まれて育ったのは愛知県田原市。たわら、ではなく、たはら、と読みます。島崎藤村の「椰子の実」が流れ着いたところ。三島由紀夫の「潮騒」の舞台である神島が望めるところ、、、ムム、ネタが古すぎるるる。明治や昭和のネタだ。うーぬ、じゃ、コレは?ニュースで見るお天気カメラが設置されてるところ!ローカル過ぎる?ムム。えーと、サーフィンの世界大会が開かれるビーチがあるところ。キムタクも波乗りにきてたらしいぞ!!

う、うぅーーぬ。。。やはり、ピンときませんか。。。世界のトヨタの工場もあったり、、、あぁ、やはりピンときませんか。。。

でもね、もしかしたら知らないうちに、田原で産まれたお花を、一度くらいは手にしてるかもしれないです。だって、お花の生産日本一なところだったりするから。

スーパーやレストランに行くと、食材に生産地が記載されてることが増えたけど、お花にはついてない。だから知る由もない。けれど、もしかしたら、これまで手にしたお花のうちのその1本くらいは、私の故郷で産まれたものかも、、、もしかしたら、父のところへいまだに花を届けてくれるその人が育てたものだったりもするかもしれない。

そう、その人は、お花を育てるのを生業にしているのです。自分で育てたお花を、80歳になる今でも、父が亡くなって6年も経つ今でも、父に届けてくれているのです。

おかげで父の仏壇にはいつもお花が咲いています。写真になっちゃった父には、当たり前だけど全く生気がないから(笑)、お花が飾られていないとそりゃもう寂しいもので。仏壇に花を飾るのって、そんな寂しさを紛らわすためのものなのかなぁって、そんなことを思いながらいつも眺めてしまう。大好きだった父の前にしばらく居座ってしまうのです。


そんなお花も、今またあのウイルスの影響で、大打撃を受けていると。


今日帰り道に、お花屋さんへ寄ってきました。たった1本だけれど、ミモザのお花を買ってきました。税込み352円。枝を分けて、リビングとトイレと息子のプレイゾーンに。黄色のふさふさとしたお花が咲き誇ってなんとも重そう。笑。

なんだかこちらを向いて、コウベヲタレテイルヨウデス。



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