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特別なときの紅茶:「サー・トーマス・リプトン」シリーズ、前半

リプトンといえばイエローラベルしか知らなかった自分に、紅茶の師匠(と勝手に思っている方)からお送りいただきました、「サー・トーマス・リプトン」のティーバッグセット。


上品な光沢の黒地に高貴な色のラベル。商品名も日本語ではあっさりと産地やブランド銘柄だけなのですが、英語を見ると、Incredible DarjeelingとかGlorious Dimbulaとか、凄そうな語が頭に付いています(スペルは確認してないので、間違ってたら笑って見逃してください)。まずはこのうち、ダージリン、ディンブラ、ヌワラエリヤの3つを選んでいただいてみました。

実は夏の間に頂戴していて、涼しくなったらゆっくり飲んでみようと思っていたのですが、暑さが和らいだかと思ったら、「涼しく」を通り越して、すっかり(うちが北向きなせいか)寒くなっていたので、慌てて飲んでみました。師匠からは「全部2分でOK」とのメモも付いていたので、これは「いつもみたいに放置するなよ」とのご指導と受け取り、タイマーも用意していただきます。

まずはインクレディブルなダージリン。ダージリンといえばミリクトン茶園の「草」(実際は木の葉ですが(苦笑))みたいな青さの強い1stフラッシュが好きなのですが、これは青さと花のような香りが程よくブレンドされたような爽やかさが鼻に届き、それからダージリン特有の風味が口に広がります。口当たりは軽く、ホットでも冷めてもアイスでもスッキリいただける感じ。

二煎目はティーバッグ入れっぱなしで少し冷めてから飲んでみたところ、軽い渋味とふくよかな甘味がしっかり味わえました(最後の最後、あと半口くらいのところでしばらく放置してしまうと、さすがに渋味が勝つな…)。

重厚なダージリンを求めている人には軽すぎるかもしれませんが、決して軽薄な味ではなく、なんだろう、敢えて単語を探すなら…「淡麗」?(日本酒用語か

お次はグローリアスなディンブラ。グローリアスだよ、なんかもう名前の時点でおいちゃん格下で負けてるよ…。淹れた直後に鼻を近づけると、ふわぁっとおいしそうな香りが。

味は、パリッとしたスッキリさ。渋くはありませんが、飲み込むとちゃんと渋味が喉を通っていきます。甘味もちゃんとありますがしつこくなく、旨味も主張しすぎず、サッと駆け抜けていくような印象でした。グローリアスというより、エレガンスとかスタイリッシュとかって語を想起させるお茶でした。

そしてピュアなヌワラエリヤ。…なんか宗教用語かと思いましたが、産地なんですね。初めて飲んだのですが、初めての香り、初めての風味で、なんか新鮮。風味もフレッシュでスパンとキレのいい後味。ああ、これが旨味だな、渋味はこんな感じだなとかこちらに感じさせる間もなく、全部が一つになったおいしさがササッと駆け抜けていく印象でした(上のディンブラより早く)。え、よくわかんなかった、待って、もう一回!と一口ずつ飲んでいる間に一杯飲み終えていたので、なかなかに素早い…じゃなくて、手強い相手でした。

二煎目を、こちらも敢えてバッグ入れっぱなしで飲んでみましたが、渋味は強くならず、香りとまろやかな風味がじんわり沁みるように。でも、味を分析しようとすると、相変わらずサッと逃げていくような足の速さも感じました…。

今回飲んでみた3種は、いずれも濃厚というよりは華やかで軽快、そして爽やかな系統だったように思います。
(注:自分は基本ミルクたっぷりのミルクティー好き故に、濃厚な味わいのものばかり飲んでいるので、他人より「濃厚」や「あっさり」の尺度が大いに異なる可能性が多分にあります)。

重厚な高級感ではなく軽やかで華やかな高級感なので、様々な場面に合いそうですね。

残る、柑橘感溢れてそうなアールグレイ、一際どっしり濃厚系なイメージのアッサムと、名前が高級すぎて想像つかないデラックスについては、さらに手強そうなので、また次の機会に〜。

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