【Ⅳ】002 弾丸
「たった今、解禁したのさ」
アルは、タバコをくゆらせながら、顰めた顔をクロウズに向ける。
「この店は、人間以外は立入禁止だ」
「そういう盟約のはずだがな……」
クロウズは、構わずテーブルに腰をかけると、部屋をみわたす。
吸いかけのタバコが、そこかしこのテーブルに無造作に放置されている。
クロウズは、嗅覚を閉じて呟く。
「……時と、場合による……」
「非常時さ……」
「子供を渡して貰おうか…」
アルが、カウンターから取り出したのは、リボルバーだった。
「だめだ」
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