瀬戸なら満足でした
抹茶ラテが口に入らないことも、街まで運んでくれるバスが来ないことも、多元宇宙論を勉強不足だったことも、どう歩いても思い通りの場所に辿り着けないことも、一生懸命まっすぐにしたものが次第に波打ってくることも、同じ日にいっぺんに起こる。
何もないところからよいしょって勇気を出すこと、あるいは勇気を出すほどのこわさを薄めるために気楽に柔軟に考えることが苦手だ。
ビビリな私はマルチバースの万華鏡のなかでもそんなに枝分かれしない気がする。今までそんなに選んで来ていない。
選ばざるを得ないきっかけを、いつまでも座って待っている。ずいぶんと甘い味がするなぁ。
とエブエブを観て、体じゅう痛がりながら考えていた。
憎たらしい雪と氷が数日であっさりと無くなった。アスファルトが見えて、歩きやすいことが、いつからいつまでの範囲の中なのかは決められないけれど、一番いいことだった。
調子にのってニット1枚でいると、友達が「上着は?」と言った。
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