カグラギ・ディボウスキが怖い(毎週楽しみにしています)

毎週日曜日朝9時半から好評放送中の王様戦隊キングオージャー、大変楽しく拝見しております。
本当に楽しいです。それはそれとして、カグラギ・ディボウスキが毎週新鮮に怖い。怖くないですか?すげー怖い。なぜ鯉を殺した?(あの演出で鯉が死んでなかったら演出的に逆に怖すぎるから殺したと解釈しています)そんなことあるか?お前は正義の味方やろがい。
いや別に鯉を殺したから怖いわけじゃなくて、そもそもニチアサの時間帯で鯉を殺しても「うわ怖っ……でもまあカグラギだからな……」という空気になるカグラギ・ディボウスキが怖すぎる。鯉を殺すな。
カグラギ・ディボウスキが怖すぎる。
すげー怖い、マジで怖い。なんでニチアサの時間帯からこんな腹芸ができる王を出してくるんだ?
王様戦隊キングオージャー、そもそも独立した“頂点”であるべき王が連帯することについて「不倶戴天なれど〜」の理屈をつけてきたのも怖すぎる。

そもそも王様戦隊キングオージャーが怖すぎる。
東映はいつからこんなに“王様”について一家言を持っていたんですか?早めにいってくれないと怖いです。
王様戦隊キングオージャーにおける王様性は、かなり単純明快。つまり、領地と民(最高!!!!!!!!!!)、それに加えてそれぞれの王道(サンキュー!!!!!!!!!)。
青黄黒紫それぞれに頂点、我儘、腹黒、公平といった「王とは?」に対する回答が割り振られているの、めちゃくちゃありがたいですね。ありがたい。でも怖すぎる。いつのまに東映はそんな回答を得ていたんですか?そうです、王とは頂点にして唯我独尊、残酷にして公平です。そうだと思います。でも怖い。
王様戦隊キングオージャーが怖いのは、そうした王様性を表現するにあたり、王のキャラクター性だけで引っ張るのではなく、それぞれに側近をつけようという判断をしたところですね。みんな10話見た?見ちゃった?びっくりしたよね…そんなことあるんだ…ありがとう……。
でもその上でカグラギ・ディボウスキがこわい。
へー部下が全員黒子なんだ……ふーん……その中で一人だけ顔の色の違う黒子がいるんだ……と思ったらやっぱりちょっと別枠なんだ…ふぅん…まあそういうこともあるよね……

「カグラギ殿……」
「クロダ…」
(10話の10:57らへん)

クロダだぁ?!カグラギーーーー!!!!!!
おまっ……こらっ………カグラギ…カグラギ!!!!
ずっとクロダさんって言ってたでしょ!
吐け!普段から二人きりならクロダ呼びなのか、それとも緊急事態だからクロダ呼びなのか!吐けーーーーッ!!!!
そこは主従関係においては大切なポイントですよ。側近もその他の部下も同じなのか、やはり側近は特別な存在なのか、本当にたいせつなポイントですからね。

時に、主従に必要なことはなんでしょうか。
主従である必須条件、主従を結びつける絆ともいえます。
まあ?従者から主人への忠誠心は?当然必須なわけですが??
そこで、ただ従者が首位人を尊崇するだけではなく、従者が主人へと干渉していく場合(ひたすら追従し妄信するのもまた従者に許される姿勢ですがキングオージャーの従者は違うため今回は除外します)主人の理想をどれほど理解しているか=視野を同じくしているかは重大なファクターではないでしょうか。
その点、キングオージャーの従者は皆、主人の理想を理解し、だからこそ発破をかけることができるわけですね。はぁーーーーー…ありがとうございます。
10話はすごかったですね、それぞれの従者から傷ついた王への声がけ……王の信念を決して傷つけず、最も傍で見てきた人間故に選べる言葉……己が仕えるべき主人とは一体なんなのかを吐き出す従者の姿……美しいですね……主従は美なので。
キングオージャー、王様モチーフと聞いたときにちょっぴり期待していた以上の従者を毎週供給してもらえているので正直なところなにも言う権利はないぐらい主従がいい。ありがとうございます。
王様のグッズもうれしいんですがなんとか従者のグッズも出ませんか?
アクリルのやつとかでいいので王様と並べて飾りたいんですが……なんとか……やっぱ王を王とするのは従者みたいなところあるじゃないですか?
主人がいて従者がいるという完璧な美の関係性を卓上でも形作りたい。

なにはなくとも主従関係は美なんですが、カグラギ・ディボウスキとその腹心たるクロダさんのやりとりはすさまじかったですね。10話はまあタイムラインのみんなが順番に死んでいったけど。
振り返ってみれば4話。カグラギがそれぞれの王に発破をかけるシーン(4話の12:10らへん)において、ヤンマには「地球のテッペンをバグナラクに明け渡すのでしょうか」、ヒメノには「やつらのワガママを許すということは~」、ギラには「子供たちの未来は……」といった調子でそれぞれの信念を刺激していたと思いますが、10話のクロダさんのやり口も完全にこれと同じですね。視野を同じくし、信念を刺激する。そのときに選ぶ言葉がこれ。

「欺き、謀り、裏をかく」

うわっ美しい~~~~すごすぎる~~~~~びっくりした~~~~~~従者として「王のあるべき姿」を強調する時に、一見しては「王」らしからぬ、けれど「王」には必要なことをあげることで、自らの王に発破をかけているんですね。はぁ~~~~似たもの主従かよ~~~~サンキューーーーー(主従にはそれぞれにどこか似通った要素があるとより美しい関係性になると言われています。匠の技ですね)

でもそれはそれとして。カグラギ怖い。ほんとこわい。
今週(11話)でもラクレスにがっつり剣を突きつけられながらも平気で嘘をついていましたが、なんであんな曇りなき眼で嘘をつけるんですか?怖すぎる。
今週に限らず、カグラギはしょっちゅうラクレスと政治をしてみせてますが、おそらくあれはトウフがチキューの台所であることとほぼイコールで「弱国」であることを示しているのでしょう。国力を食料生産に回してるので、それと引き換えに防衛力に割けるちからを失ってる的なね。食料を供給するので軍事力は分け与えてほしいという取引があらかじめ成されていてね。そういうね。なんでひとりだけ信長の野望やってるんですか?
そういえばそもそも、なんでするっと「政治の話をしている場合ではない」(10話)とかいう台詞が出てくるんでしょうね、キングオージャーは。ありがとう、王者とはただ君臨するだけではなく治世を敷くもの、当然政治もしていく。ありがとうね。でもカグラギは怖い。
嘘をつくにしても自国のためにならないことはしていないだろうし、民を憂う気持ちは本物なんだろうけれども、それにしても挙動が怖い。
そんなにさらさらと嘘をついたり欺いたり謀ったり裏をかいたりするな。
Gロッソで握手をしたときの握力が尋常じゃないらしいのも怖い。
現状、レギュラーキャラクターの頭数に対して、
・カグラギ←得体が知れなくて怖い
・ラクレス←なんか企んでそうで怖い
・怪奇クモ男←怪奇クモ男
・カメジム←前線に出て戦えお前は
などのうさんくささを発揮しているやつらがぞろぞろといるのもすごいけど、せめて戦隊のメイン5人組の中に含まれてくれるな得体の知れないやつが。

とにかく、カグラギ・ディボウスキが怖い。
名前が厄い感じなのも怖いが、クロダさんとの関係性が一番主従センサーに引っかかって良い感じなのも本当に怖い。
そのうち推すにあたっても全体的にもう少し推しやすい感じの挙動をしていただきたいと思う。ほんとにそうしてもらいたい。鯉は殺すな。
推すかは置いておいて、もうしばらくカグラギ・ディボウスキに怯えつつ、クロダさんの挙動を注視したいと思います。あと従者のアクスタもください。


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