運行管理者試験対策#7

◆貨物自動車運送事業法関係<点呼>

今回は「点呼」について解説します。

これは、100%!といっていいほど確実に出題されます!また、日々の業務においても非常に重要な業務でもありますし、支局の巡回指導時に不備を指摘され、改善がなされない場合は、処分の対象にもなりますので、しっかり覚えておきましょう。

・安全規則第7条

貨物自動車運送事業者は、事業用自動車の乗務を開始しようとする運転者に対し、対面(運行上やむを得ない場合は電話その他の方法。次項において同じ。)により点呼を行い、次に掲げる事項について報告を求め、及び確認を行い、並びに事業用自動車の運行の安全を確保するために必要な指示をしなければならない。ただし、輸送の安全の確保に関する取組が優良であると認められる営業所において、貨物自動車運送事業者が点呼を行う場合にあっては、当該貨物自動車運送事業者は、対面による点呼と同等の効果を有するものとして国土交通大臣が定めた機器による点呼を行うことができる。
一 酒気帯びの有無
 疾病、疲労、睡眠不足その他の理由により安全な運転をすることができないおそれの有無
三 道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第四十七条の二第一項及び第二項の規定による点検の実施又はその確認

出題例としては「次の記述のうち正しいものをor間違っているものをすべて選びなさい」などの選択肢問題が多いようです。「点呼」は、第5分野の実務上の知識及び能力でも出題されます。

まず、ポイントとして、乗務前・乗務後・中間は、報告及び確認の内容が違うことを解釈しておくことです。これは、ひっかけ問題も多いので注意しましょう。

基本的に点呼は対面で行います!やむを得ない場合は電話等で行う。

<乗務前点呼>①酒気帯びの有無 ②疾病、疲労、睡眠不足などにより安全に運行ができないおそれの有無 ③日常点検及び運行前点検についての報告を求め、確認を行い安全確保の指示

<乗務後点呼>①酒気帯びの有無 ②事業用自動車 ③道路及び運行の状況について報告を求め、また他の運転手と交替した場合は、交替した運転手に対し行った事業用自動車、道路及び運行の状況についての通告についての報告

<中間点呼>※乗務前、乗務後の点呼のいずれも対面にて行うことができない運転者に対し、乗務前後の点呼の他に少なくとも1回電話などにより行わなければならい。(運行指示書が必要な運行場合)①酒気帯びの有無 ②疾病、疲労、睡眠不足などにより安全に運行ができないおそれの有無 ①②について報告を求め、確認を行い、安全確保の指示

まず、①酒気帯びの有無に関しては、どの点呼でも行うこと。しかし、乗務後の点呼に関しては②③が乗務前・中間と違うところです。そして、日常点検及び運行前点検の報告、確認は「乗務前」のみとなります。問題中には、乗務後に点検事項が含まれていたり、疾病、疲労、睡眠不足などが含まれていたりと誤った内容が記載されいる場合があるので要注意!

ここで出てくる「やむを得ない場合」とはどんな場合?

・電話による点呼(やむを得ない場合)
業務の開始地又は終了地が営業所以外の地であるため、乗務前・乗務後のどちらかが(※1)やむを得ず対面による点呼を行えない場合には、電話その他の方法により点呼を行います。また長距離運行等により乗務前・乗務後のいずれの点呼も対面で行うことができない場合(2 泊 3 日以上の運行の場合)は、乗務の途中で少なくとも 1 回電話(※2)その他の方法により中間点呼を実施しなければなりません

(※1)遠隔地で乗務前又は乗務後の点呼が出来ない場合のことを指し、車庫と営業所が離れている場合及び、早朝、深夜等のため点呼執行者が営業所に出勤していない場合は該当しません。
(※2)携帯電話、業務無線等運転者と直接対話できる方法を指し、電子メールや FAX等一方的な連絡方法は該当しません。

これも問題中に選択肢問題として出題されることが多いでしょう。そこで注意したいのが、

車庫と営業所が離れているため、やむを得ず電話による点呼をおこなった。というような誤った文章が出されますので、ひっかからないようにしましょう。

基本的には、運行管理者が行うべき業務なのですが、休日や休憩時間、深夜など、運行管理者の労働環境もありますので、補助者を選任し、その点呼回数の3分の2未満を行わせる事ができます。逆に運行管理者は、3分の1以上を行えばならないという事になります。

運行管理者=総点呼回数の3分の1以上

補助者=総点呼回数の3分の2未満

この業務配分もしっかり覚えておきましょう。

私の会社では、長距離輸送を行うでので必ずこの3つの点呼を行います。今日もしっかり点呼しました(^^) ただ義務だからするというわけではなく、元気よく「いってらっしゃい!」と送り出す事でモチベーションアップにもなります。電話点呼もただ健康状態を聞くだけではなく、ドライバーの声で、健康状態や睡眠状態を判断して、「ちゃんと眠れた?」「鼻声やけど、風邪?」などという気づかいを心がけるようにしています。気持ちよく出発して、事故なく元気に帰社してくれるのが一番嬉しいですね!

という事で、実際に補助者の資格保持者で実務経験があれば、正解率も高い項目だとは思います。あとは、問題をよく読んでひっかけ問題に注意しておくことが肝心です。

と言いますことで、いかがだったでしょうか?試験対策だけではなく、日々の業務でも重要なこととなりますので、お役に立てたら幸いです。

本日も1日お疲れ様でした!





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