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夏越大祓 深川神社

6月終わり頃になると、あちこちの神社に茅の輪がしつらえられる。くぐらせていただくことはあったが、神事に参加したことはなかった。今回、産土神の瀬戸市深川神社で初めて参詣した。

夏越大祓(なごしおおはらい)~茅の輪くぐり神事~

「知らず知らずのうちにふりかかった半年間の罪(つみ)穢(けがれ)を祓い清め、残る半年を清々しく迎えていただきます。また、茅の輪をくぐり、暑い夏を健康に過ごせるように願います」と深川神社ホームページにある。1年の半分が終わったことを思い返し、新たな半年を、特に夏の暑さ(や新型コロナなどの疫病)を無事に越して過ごせるようにお願いする日のようである。
 

まず総代さんたちがくぐった

6月30日夕方5時。雨にもかかわらず、石段半ばまで行列ができている。手水を使い、列に並ぶ。二宮あずさ宮司がマイクで挨拶をされ、大祓いの奏上がある。まずは総代さんたちが見本として茅の輪をくぐっていく。BGMは豪華にもお琴の生演奏である。
 

ひとがたをいただく

耳に入る説明に「ひとがた」を…とあるが、それはどうしたら?見回すと白い封筒を手にしている人が多い。思い切って訊いてみると、右手のテントでいただけるとのこと。テントには七夕の笹も立てられている。総代さんたちが揃いの法被で、あちこちで神事の進行を手伝っている。

ひとがたは初穂料300円、ひとがたと門札だと初穂料1000円。せっかくだしお札もいただくことにする。ひとがたは赤と白の2枚あって、男女別に家族の名前・年齢を書く。初めてなので説明していただけてありがたい。3回息を吹きかけ「ふーふーふー」体をこすって穢れを移す「ごしごし」。平安時代の人と同じことをしている。

茅の輪のくぐり方

改めて列に並ぶ。10人一組で、進みは早い。お祓いを受け、レッツ茅の輪!廻り方は聞いていると複雑そうだが、先導してくださるので大丈夫だった。輪をくぐってまずは左へ回る。再びくぐって今度は右へ。以上、8を横にしたように描き、最後は真っ直ぐ進む。都合3回、輪を跨ぐとき必ず左足を先に。「左から、左から」と唱えつつ、くぐり終える。正面の拝殿は提灯に灯が入って厳かな美しさ。夜来ることはないので、新鮮だ。ひとがたを箱に納め、参拝する。

拝殿

「なおいぎれ」をいただく。白い布は、細く裂いたさらしのようだ。端にはんこが押してある。この布?紐?はどうすればいいんだろう?総代さんに尋ねる。「財布に入れたり、バッグに結んだりするといいよ!」ラッキーアイテムらしい。「いつも神事のお手伝いをされるんですか?」と聞いてみると、そうだ、とのこと。年季が入っている様子。「以前は、そうめん流しとか催しがありましたよね?」ポスターを見たことがある。「前はいろいろあったけど、コロナ禍で…」ですよねー。

なおいぎれ

最後に陶彦社にお参りする。こちらも白い提灯に明かりがともっている。「語学学習がんばります!」といつものように学業成就のお力添えをお願いした。

陶彦社

先を歩く女性2人が、鳥居で礼をして帰って行く。近所の人なのだろう。心なしか、穢れを祓って、足取りが軽いように見える。私自身も清々しくなった心持ちがする。

授与された門札には、小さなリースのような茅の輪が添えられていた。赤いひとがたが付いてかわいい。なおいぎれとともに玄関に飾ることにした。

お下がりの神饌「みなづき」。夏越しの祓ゆかりの和菓子

 
参考文献
深川神社HP: seto-fukagawashrine.com
中日新聞朝刊 なごや東版 6月29日                        

                        上杉あずき@STEP 

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