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果てしなき戦場

今回は聖剣伝説から「果てしなき戦場」について。
ライブ配信10回連続ご参加頂いた皆勤賞特典のリクエストお応え編です。
リクエストありがとうございます!

宜しければこちらの動画をnote内で再生し、BGMとしてお楽しみください!

私は聖剣伝説はほぼ触れてこなかったということでゲーム内容については触れられない…のですが、フィールド曲ですね。
最初曲名を聞いた時には「戦場」ってくらいだし戦闘曲かと思ってました。

フィールド曲って特有の勇ましさと哀愁がありますよね。
前半はかなり勇ましくて「使命を背負って前に進むぞ!」という感じがあるのに対し、後半は故郷に帰りたいような気持ちも見えてくる。
ゲーム本編を知らずなので全然違うかもしれませんが。
イメージとしてはそんな感じ。

なんだろうな、色んなフィールド曲あるけれど、
強いて言うならFF6の「ティナのテーマ」なんか構成としては近いんじゃないかな。
もちろん全然違う曲ではあるんだけど。

「ティナのテーマ」の冒頭の主題部分。
こちらの方がより哀愁が強いのですが、伴奏の刻み(水戸黄門感笑)も相まって勇ましく前に進む感じがありますよね。

そこから後半になると音価(音の長さ)が長くなって、リズムの刻みから横の流れの音楽に変わる。
故郷を想う感じ。

今回の「果てしなき戦場」も似た構成かなと感じました。

さて。
こちらを作曲したのはイトケンさんこと伊藤賢治さん。

ついこの間サガフロンティアの発売記念日があり、生命科学研究所の「ALONE」を投稿したばかりですが、あちらもイトケンさん作曲でしたね。

今回の聖剣伝説はゲームボーイということで同時に鳴らせる音数に制限があり、
サガフロ系とはまた違う雰囲気ですが本当に名曲ばかりで素晴らしい。

聖剣伝説系をリクエスト頂くことが増えて、楽譜を作っていると特徴が色々と見えてきます。

まずアルトで吹いてる伴奏ね。

2小節目の前半2拍だけはアルトの音域の都合上同じ音域の音が4つ続いてますが、
基本オクターブで進行していますね。

伴奏に動きがつくことによって臨場感が出ています。
上った音にスタッカートがついて跳ねるというところもポイント。

以前投稿した「聖剣を求めて」なんかも伴奏は同じ動き。
アーティキュレーション省略しちゃってるけど。

「聖剣を求めて」

この動きね、楽器で演奏するには結構なクセモノで難しいんです。
一部だけこういう動きがあるのならまだ良いんだけど、この動きが曲ほぼ全体に入っているので
ちょっと気を抜くと音が上がりきらなかったり、
逆に音が裏返ったりする。
テンポも速いから乗り遅れないよう必死になるしね。

音数に制限があるからこその工夫なんだけど楽器で演奏しようとするには奏者泣かせの工夫が多かったりするのです。

あとイトケンさんて、この付点とタイで繋がった動きがお好きなのかなと。

私が今まで演奏してきたイトケンさん作品でこのリズムが入っていない曲はなかったんじゃないかな…というくらいほぼ入ってる。
かなりわかりやすいですよね。
個性がめちゃくちゃ出てる。

また、初代聖剣伝説はゲームボーイのゲームということで、
前述の通り音数に制約があるのですが、
その中でもしっかりドラマティックな構成になっているのもポイント。

ファミコンやスーファミあたりの曲って8小節で終わり!とかも結構ありますよね。
ちなみに今回の動画のエンディングに使用している同作の「村」も8小節だったりします。

今回の曲は24小節で短い曲ではありますが、しっかり8小節ごとに音楽が展開していき、
3部構成といったところでしょうか。

音楽の構成にはストーリー性も重要になってくるのですが、この短い曲、そして容量の制約がある中でまとめているのが素晴らしいですよね。

ちなみに「聖剣を求めて」の方が前奏が入ってる分小節数が多いのですが、
あちらはテーマがリピートされているので2部構成になるんじゃないかな、と思っております。「果てしなき戦場」の方がストーリー性を感じやすいかな。
もちろん良し悪しではなくね。

「聖剣を求めて」と今回の「果てしなき戦場」聴き比べてみると面白いかもしれません。
2曲とも是非聴いてみてくださいね!



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