果てしなき大海原
FF3の名曲「果てしなき大海原」。
楽曲の美しさと同時に悲壮感、虚無感を感じた方も多いはず。
宜しければこちらの動画をnote内で再生し、BGMとしてお楽しみください!
FF3は本当に名曲揃い。
ファミコンは容量の都合上、同時に鳴らせる音に制限がありますが、
曲数についてもかなり制約があったのではないかと思います。
私はFF1〜3の全曲集を持っています。
こちらの目次を数えてみるとFF1は21曲、FF2は28曲。
それに対してFF3は44曲。
なんとFF1からは倍以上も曲数が増えているのです。
すごいですよね。
(ピアノのおけいことかも含めた数になりますが)
先日、街曲である「隠れ村ファルガバード」について記事を書いたとおり、
街曲だけでも曲数が多いし、乗り物系もそれぞれ特徴のある曲が用意されています。
今回の「果てしなき大海原」はフィールド曲になるのか、それとも乗り物系の曲になるのだろうか。
ある特定のシーンでしか聴けない名曲です。
ネタバレをなるべく回避しつつ説明しようとすると難しいのですが、
今までいたフィールドから新しいフィールドに移った時にこの曲が流れる。
新しいフィールドへ進むワクワク感。
期待。ドキドキ。
でもそこで目にするのはただただ果てのない大海原。
まさにタイトル通りの世界。
移動してもしてもひたすら海が続いていて、まず大陸というものが全然見当たらない。
ピクリマ版はかなり親切なマップが表示されているのでどこに向かえば良いのか、おおよその目処はたちます。
もしわからなくても調べれば攻略情報だってありますしね。
でもファミコンでリアタイされてた方はどこに向かえば良いのか、大陸が全然見つけられなかった方が多いのではないでしょうか。
もちろん攻略情報もない。
そんな中で流れる「果てしなき大海原」はすごく美しい名曲なのに、
どうしたら良いのかわからず途方に暮れたり虚無状態になったり…という印象を受けやすそうです。
この曲は以前フルートアンサンブルVer.で1本(特殊管なし)、
そしてギタリストKENTさんとのコラボでもう1本、計2本動画を出しています。
特にコラボVer.はバンドアレンジということもあり、悲壮感や虚無感は和らいでいる印象。
カフェなどで流れてたらオシャレ。
バイキングのコスプレしたKENTさんの力の入りようがすごいです。笑
ちなみに私はエリア様意識。
宜しければ聴いてみてくださいね!
アレンジ、演奏のクオリティが素晴らしいのはもちろんのこと、
CDのようなハイクオリティ音源に衝撃を受けたコラボでした。
ちなみにこのコラボ後、KENTさんにMIXについてレッスンをしていただき、私のMIX音源もめちゃくちゃレベルアップしました。
MIXの知識が皆無だった私でもここまでクオリティの高い音源が作れるのか…と感動。
このコラボの完成度が素晴らしかったため、実はリメイクを作ろうとは考えていませんでした。
フルートアンサンブルVer.は特殊管を持っていなかった頃の動画だし、MIXもただ音量調整してリバーブかけただけ。
特殊管をお迎えし、MIXの知識も増えた今、どんどんリメイクを制作しているわけですが、
もうこのコラボで完成しているのではないかと思って。
しかし、曲を聴けば聴くほど自分でも制作してみたいという思いが強くなるもので。
今は真夏でめちゃくちゃ暑いし、海を感じられる曲を作って涼みたいなと。
また、私は基本的に原曲に忠実に演奏しようと心がけています。
アレンジするのも良いんだけど、やはり私が好きなのは原曲なので。
フルート、アルトフルートで出せる音域には限界があるので完全に原曲通り、とはいきませんが、
伴奏の一部をオクターブ上げた程度でほぼ原曲通りに演奏しています。
元がファミコン音源なのでめちゃくちゃ音数は少ない。
でもそれがかえって悲壮感や虚無感を醸し出している。
非常にシンプルですが、シンプルだからこその良さがありますよね。
特にゲームをファミコンでリアタイしていた方には当時感じた悲壮感、虚無感が追体験できるのではないかと思います。
プレイ当時のその他の記憶も蘇るでしょうし、ちょっと浸ってみるのも良いものです。
それにしても本当にシンプルな原曲。
「過度に装飾しない方がこの場面に合うのでは?」と、画面を観ながら作ったのかしら?
同時に鳴らせる音に制限があるとはいえ、作ろうと思えばもう少し装飾して派手にすることはできるのではないかと思います。
でもそういったことはせず、基本はメロディと伴奏のアルペジオのみ。
果てしなく広がる海で、大陸が見つからなければ人の姿だって見つけることができない。
この世界でたった独りぼっちになってしまったのではないか…
そんな不安、寂しさが倍増してくる。
(FF3は4人パーティーなので独りぼっちではありませんが)
そんな中、ようやく見つけることのできた大陸に打ち上げられている難破船。
その難破船で出会うのが水の巫女であるエリア様。
以前の記事で「エリア様ああああ」と嘆いていたあのエリア様です。
エリア様に出会う場面ではテーマ曲である「水の巫女エリア」が流れるのですが、そちらもまた物悲しさのある美しい名曲。
「果てしなき大海原」からの「水の巫女エリア」の繋がりがとても好き。
海に覆われた世界で虚無感に襲われる中見えた希望の光。
エリア様の登場シーンは非常に短いのですが、ストーリーの中で非常に大きな役割を担っているのです。
さて、「果てしなき大海原」は聴くことのできる場面が限られている名曲。
名曲はもっとたくさん聴ける場面がほしい。
ついついそう思ってしまいがちですが、聴ける場面が限られているからこそ、より良さが引き立つこともありますよね。
FF3のフィールド曲といえば「悠久の風」。
こちらも本当に名曲で、お好きという方が多いはず。
宜しければこちらもどうぞ!
こちらの曲は後半まで聴くことができます。
何かしら乗り物に乗ってしまうことが多いので聴く機会は減ってしまうかもしれませんが。
徒歩であれば聴くことができます。
こちらはゲーム開始直後から聴くことができますし、聴く時間も長いことから安心感を感じられるのではないでしょうか。
物悲しさではなく哀愁を感じますし。
孤独感はそこまで強くないのではないかと思います。
対して「果てしなき大海原」。
こちらをずっと聴き続けるのは…本当に良いんだけど、物悲しさ、孤独感が強すぎてしまいそうです。
海の曲なので船に乗っている時だけなら良いかもしれません。
が、海の曲とひとことで言っても明るい、暗いはあるものです。
「エンタープライズ海を行く」なんかは明るい船出という印象を持ちます。
物語が最初からずーっと暗く、重い感じであれば逆に「果てしなき大海原」がしっくりくることでしょう。
しかし、FF3は悲しいシーンも多々あるものの、全体を通してずっと暗いわけではありません。
明るい船出を象徴するような曲があると冒険のワクワク感、期待感が高まります。
ストーリーのどの場面でどのような印象を与える曲を作るのか。
当てはめるのか。
先日サガフロンティア2のアルティマニアに掲載されていた浜渦さんのインタビュー記事を見ると、サガフロンティア2の場合はゲーム画面はあまり見ずに作ったのだそうです。
そういった考え方もあるものなのだな、と納得すると同時に、
本当にその場面に合う曲が作れるのか?と疑問を抱くのも正直なところです。
FF3で植松さんはどのように曲を作られていたのでしょうか。
私は制作秘話、裏話などは疎いのですが、サガフロ2のアルティマニアのようにインタビュー記事などがあれば是非拝読したいものです。
さて、最後にもう一度是非お聴きくださいませ!
ここまでお読みくださりありがとうございました!
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