コピ本交換会感想会そのいち

『厄年にセルフケアしたら、コピー本つくれるまでになった。』葉々さん


A6 8ページ


 小さくてかわいい。本の好きな人が思い描く本の体裁をとっていて、わかる、こういうの作りたくなる。と共感できる構え。厄年に訪れた災難とそれをきっかけにセルフケア、メンテナンスをはじめるエッセイ。それによって二十代で止まっていたウォークインクローゼットの中身を一新し、あたらしい自分に出会う。読めば少し心が軽くなる内容。わたしも中年になるのって悪くないと思ってる。こういう厄年の入門書みたいな本がたくさん世の中にあれば、歳を重ねることが怖くなくなるだろう。

『マ シェリ』 Yoh クモハさん

A5 4ページ


一枚で潔い。両面コピーしても透けない分厚い紙。クレヨンの温かみのある挿絵。修学旅行の女の子部屋で繰り広げられるコイバナをめぐる会話劇。好きな相手に「好きな人」を尋ねられて嘘をつく。嘘が仲間の輪の中で育つ。思春期によくあるひとコマが軽やかな筆致でつづられている、小説を紙に印刷して、ちぎって紙面に再構成してスキャナで取り込んだのかな。クレヨンの滲んだ輪郭が思春期の子の揺れる心に似ている。

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