ブンゲイファイトクラブという催しが佳境に差し掛かっている件

twenty one pilotsのJudgeという歌なんですけどね。BFCを観戦しているときの私の気持ちはまさにこんなかんじよ。今週日曜、十二月一日にとうとう最後に勝ち残るひとりの正体が明かされるらしいよ。刮目して観よ。

You're the Judge.Oh no. Set me free

青枠で囲ってあるところはJudgeの歌詞からの引用です。決勝のふたりのお気持ちはまさにこんな感じじゃないかなあと思う。

I know my soul’s freezing 
Hell's hot for good reason 
So please.......Take me

落とすなら落としてみろよ 煉獄の風はちょうどいい陽気だろう
ちょうど寒すぎて震えてたところだ

って感じでしょうか。ブンゲイファイトクラブにおける煉獄とはもちろんここですよね。有志で運営されている非公式リング、みんなで楽しくダンス・ダンス・ダンス。死者たちの踊り、今めっちゃ熱いのでみんなみ見に来て。一回戦でまさかの敗退を喫したあのひとも! あのひとも! まさかのメンバーに会えるよ! そしてなぜかわたしもいる。

なんと二か月近く続いているんだよねこの催し。すごいなぁ……軽い気持ちで眺めていたら、いつのまにか流し流されこんなところまで。こうなったら最後の一人を見届けたい。いや、でもやっぱ待って! 最後の一人の名前は……知らなくていいです……。

このイベント本会場のリンクを貼っておくから気になる人は読んで。今からでも遅くない。決勝だけでも読んでみたら? 意外とすぐよめてしまう。

イベント概要を知りたいときや、何回戦のあの作品を読みたい! というときには以下のページが便利だよ。

一回戦はまだ三十二作品もあったから、コダックがんばれー!ずつうにまけるな! なんで『愛ある限り』『読書感想文「残穢」』『くされえにし』が落ちたのだ? 審査員の怠慢だ! みたいな気持ちもわずかにあったのだけども、二回戦の作品に完全に気圧されて(まあ内心は『森』と『あなたと犬と』の対決を読めてよかった。のひとことにつきる。って思ってたんだけど私の二回戦百合推しは最近の流行をやたらめったら推すという一種の逃げだったかもしれないねそうかもね。しかし百合はいいぞ。こどものころエスの意味を辞書で引いたとき、その小文字がシスターのエスをさししめしていた時代があったと知っただけで私の心は歓喜に打ち震えた。そのような時代に生まれたかったものだと思った。)準決勝は参加者の霊圧を感じる……みたいなジャンプ漫画みたいなノリになってきて地面に貼りついたまま「う、腕が、動かねぇ」っていってる雑魚キャラの気持ちだったし決勝はもう。「おめでとーーーーーふたりともゆうしょうです」以外の言葉が出てこない。


わたしは根が野蛮なので定期的に格闘技を見ては拳を握りしめクリティカルヒットにはガッツポーズで喜ぶ脳筋女なのだけれどもブンゲイファイトクラブも途中からそのような気持ちで見ていました。Twitterでもらいげろしそう。と呟いたけどほんとに準決勝の評を読むのは怖かった。緊張した。途中何回も「ここまできたら全員優勝でええんではないですかね?」と思ったし今でもそう思っている。運営する人々や出場したひとたちの心労を考えるとうわーってなる。ブラボー、ハラショー、スキ一億回分押したい。

はじめのころは「ブンゲイ言うてもいろいろあるし総合格闘技とはいってもほんまにそんなうまいこといくんやろうか」というような気持でいたのだけども最終的には「そこに立っているだけで尊い」と拝みたくなるような気持になった。自分がこんな気持ちになるなんて、この催しを知ったころからすると考えられない。リングの上では誰もが等しく尊い。ジャッジには色々言いたくなる時もあるけれども、それでもやっぱり格闘競技場にのぼるひとたちが背中に背負っているもののことを考えると、外野の私は何も言えなくなってしまって、ボブディランがノーベル文学賞を獲った時のことを思い出しながら、いつか誰かが詩歌や歌詞でてっぺんを獲る日もくるのかな。まだ名前の知られていない人たちが発表している文章や歌のことを考えてこれ以上考えると眠くなりそうだからやめた。原稿用紙六枚を上限とする珠玉の短文がそろい踏み。心に響く一編がきっとみつかります。

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