堂々と言えなかった言葉たちが
肉の内側でうずくまり
積み重なって澱となる

ずぶずぶと沈殿と圧縮を繰り返し
それが血の濃さを越えたとき
ふいに血管の壁を突き破って
異臭が立ちのぼる

歌だ
歌が放たれた瞬間だ

皆その傷の匂いを嗅ぎたくて
歌を聴いていたのだ
身体中の傷口を開いて

水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。