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『別離たち』

夕焼けをパタリとたたんでポケットへ
あなたは夜に消えてゆきました
ただ青くにじんで

黒猫は襟を立て
風の住まない路地裏へ
ビー玉の秘密を握ったまま
二度とは戻ってきませんでした

私はとがったピアノを捨てて
月の調べを口ずさみ
透明な恋をしようと決めました
黒鍵も届かない
海の底で

水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。