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呼び出された時点でもう告白だった放課後 #一行詩
僕には夜しかない、夜しか #一行詩
ここは誰? 私はどこ? 初めて聞いたとき そのシンプルでダサイ アベコベがくすぐったかった 世界を逆さまに眺めるレンズを 手に入れたんだと思う 何者にも縛られない世界が僕を待っていた レンズを少しずらしてあげるだけで 街もポッケも引き出しも 一瞬で二重底になり 無かったはずのビルとビルの隙間には 袋小路ができていた まだ誰も観たことのない袋小路を探して 詩人たちが毎日ひしきめきあっている 自分だけのレンズを手にして 僕の眺めている世界では5000匹の 羽化したバー
ちゃんと悲しめよ #一行詩
もう息をしなくなった少女を 突き動かす己の荒い息づかい 真っ白い肩の丸みに 月明かりの光沢が冴えざえと落ちて 揺れて どこにも行かないように 泣きながら噛みつける 優しい黒髪に顔をうずめ かぐわしい腐敗の前触れに 欲情をまぶし 放つ 果てて満ちる静寂を切り取るように 少女の輝く肩を持ち帰る 廃屋に丸い肩がひとつ増えた 家畜のように吊し 揺らし 眺め 錆びた匂いに鼻腔は濡れ やにわに果てる 窓からのぞく月にも 死はさめざめと輝き 腐りゆく天使と 今日も朽ちてゆく ――
ずっと嘘の目をしている #一行詩
自慢の弱さ武器にしてずぶ濡れ #一行詩
Q:あなたにとって詩とはなんですか? 同じ空間に存在していながら まったく別の地平を呼吸している そうして時々きまぐれに 現実側の扉をノックして「やあ」と顔を出す それが詩人の生活であり 詩なんです あるいは見えない明日の約束のようなもの 雲みたいな手触りの 夢みたいに深い現実
季節が泣いて梅雨 怒ったら夏 #自由律俳句
重い夏背負って汗 #自由律俳句 #重力連歌
指輪くらい軽い愛 #一行詩
それが嫌なら世界を上書きすりゃいい 壊すようにではなく はじめから ずっとそうであったように
かき氷はガラスのお肉 #詩人の本懐