ラジオNIKKEI賞(GⅢ)・各馬評価

(7/3追記 各馬評価更新完了しました!)

宝塚記念は直前の雨を考慮し、◎クロノジェネシス、キセキは4番手評価と予想は良かったのですが、3着は拾えず・・・馬連だけでも買えばよかったと後悔。

一部では、「馬場が悪かったから勝ったんだろ」という言説が流れたようですが、そもそもオークスを見ればキツイ競馬への耐性がかなり高いことは分かりますし、エリ女では究極のトップスピード勝負で負け⇔京都記念のような馬場+ペースだと勝つ、という非常に分かりやすい特徴を持っているんですけどね…。

なので、どう考えても宝塚記念で厳しいペースになれば確実に浮上してきそうだなと思いましたし、馬場の悪化は、圧勝を後押ししましたが、勝つのに必要な条件ではありませんでした。

ちなみにラッキーライラックはキツイペースでも大丈夫では?とも思っていたし、実際そのような評価はしていたのですが、府中牝馬Sを見る限り、馬場悪×キツイペースはダメなのかもと思い、急遽本命を変更した次第です。。


3着に切った馬が来るという、なんだかいや~な終わり方でした・・・が、その手前の江の島特別では我が推し馬ロザムールが果敢な逃げを打って2着に好走。三連複万馬券をしっかりと射止めることが出来ました。

1,800m以上では2戦して2戦とも2桁着順。しかも馬場は不良。いつも以上にどうなのかと不安ではありましたが、通常、マイラーは200mくらいの延長でいきなりドカ負けするというのはあまり考えられないので(1,400m以下が適性の馬だったらまだ分かりますが)、信じましたが本当にうれしかった。

これで7戦連続馬券圏内。もう本当に馬券孝行な女の子だなとしみじみ。。

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早く走る姿を写真に撮りたいものです。

例年の傾向

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小回りコースらしく、残り800m辺りから加速していく持続型レースになりがち。上の表では昨年スローペース扱いにはなっていますが、不良馬場だったことを考えると、かなり速いペースと考えられますし、それ以外の年もすべてミドルペース以上。とにかくペースが流れやすいことがうかがえます。

で、今年は?

例年、逃げ先行して強い馬 VS 強い差し馬っていう構図になりがちな気がするのですが、今年は逃げ先行馬が大挙押し寄せてきており、前走逃げた馬が7頭(1頭は回避濃厚ですが)、3番手以内が5頭、で差し経験がある馬がわずか2頭のみ(内1頭は回避表明したキメラヴェリテ)というかなりの異常事態。

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ただし、スマート出馬表を見る限りは、その中でもベレヌスが抜けてテンが速いので、ベレヌスを逃げ候補と考えておくのが良いかと思われます。


昨年は重賞経験馬も出ていたのですが、今年は重賞経験馬がキメラヴェリテを除くと3頭だけで、ほとんどの馬が条件戦しか経験したことがありません。しかも相手が弱化した未勝利・条件戦での勝ち上がり馬が多いのです。

もちろん、素質馬だからこそ連勝した可能性というのもありますが、梅花賞で新馬を勝った時のイメージ+血統だけで人気したヴァーダイトはどうなったでしょうか?あっさりと負けて、重賞経験したブルーミングスカイが勝ちましたよね。

競馬では、「未知の魅力」という言葉が体よく使われますが、とどのつまり「根拠がない」ということであって、根拠がないことに大事なお金を賭けられますか?という話でしかありません。本当にその馬は強いのか?そうしたことをより丁寧に吟味する必要がありそうです。

しかも、今年は「根拠がない」のに人気しそうな勢い。別にわざわざ軸にする必要もないんではないか?と思います。

各馬評価

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※回避が発表されたキメラヴェリテ、netkeibaの想定で別のレースに回ると思われるビバヴィットーリオは除いています。後者は、出走となった場合、追加します。

アルサトワ

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この馬は非常に分かりやすい特徴を持っていて、

逃げられなければ終わり。

以上です。

これは逃げられなかった3戦を見ればよく分かります。

【新馬戦】あのヴァーダイトにボロ負けしている時点でお察しではあるのですが、4角の勝負所で全くついていけていません。前半1,000m64秒というかなりスローなペースでバテるような状況でもないのにも関わらず、です。なので、明らかに前を捉えられる力がないことがうかがえます。

【ゆりかもめ賞】逃げているところを、道中で抜かれるとそのまま譲ってしまい、その後は1、2着馬に後ろから差され、前を抜くことも出来ず、順位を上げられずに終わります。

【若葉S】前残り優勢の馬場で、後ろの2頭に差されています。2頭とももちろん強いのですが、キメラヴェリテと上がり3Fがわずか0.3秒しか変わらなかったでは…。

また、勝った未勝利戦から、逃げてかつ上がりが相当掛からなければ厳しいのではないかと思われます。

いずれにしても、前述のスマート出馬表でもテンの速さは上から5番目と逃げられるかどうか怪しいところで、そこまで高い評価は難しいですね。

アールクインダム

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なかなか能力のつかみどころがない馬。

菜の花賞はかなり時計が掛かる馬場で、内を通った先行馬がインターミッションを除いて総崩れしたレース。それを外側の馬場を通って差してきたことを考えると展開が向いた形。

クイーンCは4番手で先行して9着。ただ、クイーンCは2番手先行したミヤマザクラで前半3F35.4/前半5F59.0だったことを考えると、そこまでキツかったとは言えず。

展開が向いた初戦と菜の花賞を考えると、重視するほどの実力があるかと言われると難しいところです。11秒台のロングスパートを持続させるレース経験がないのも評価としてはマイナスですね。。

グレイトオーサー

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4月の未勝利戦で初出走して勝利し、次走1勝クラスでも勝って2連勝となりました。

未勝利戦は2着以下でも未だ勝ち上がり馬がいない低レベル戦。1勝クラスは7頭立て少頭数な上に、逃げ先行しないと上位入線できない&マイルに対応できない馬でもマイルのスピードが出てしまうスーパートランポリン馬場(※こちらを参考にご覧ください)となっており、色んなバイアスがかかりまくり。

詳しくはリンク先を見ていただければ良いですが、VM週の馬場は①コスモインペリウムが33秒台の上がりを使ってしまったり、②アドマイヤスコールがマイルについていけるような基礎スピードがないのに上位入線してしまったり(次走阪神でボロ負け)、とスピードがない馬でもスピードが出てしまう異常馬場だったことを忘れてはいけません。

堀厩舎&レーンということもあって妙に人気しそうですが、キツイペースでのロングスパート戦の経験もないので、ラップを見る限りでは眉唾物だなという印象です。

コスモインペリウム

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かなりの数のレースに出走しているので、一部割愛していますが、札幌2歳S以外、1,000m通過61秒以上の前半緩んだレースばかり経験しているのがマイナス。

前述の通り、ラジオNIKKEI賞は前半流れることが多いので、位置取りは必然的に悪くなりますし、異常馬場だった5/17の1勝クラス以外は上がりが遅いので前を捕まえられるかと言われると怪しいところ。

コンドゥクシオン

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新馬戦・山桜賞共に馬場が壊滅的な中で勝ったことを考えると、時計が掛からないと厳しい印象。

上がり3Fの推移を見ても、黄色などの暖色が多いことからこの馬が速い上がりが使えないことがうかがえます。

なお、5着に入線した葉牡丹賞は今回のレースラップに似たものがあり、それを経験している点は〇。位置取りを考えると後ろからの差し要員として、「一応」押さえておく手もありかもしれません。

サクラトゥジュール

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netkeibaの想定人気を見ると、こんな人気しない戦績か?と疑いたくなりますが、レーンがこちらを選ばなかったことで多少人気落ちしそう。

新馬戦こそひどいスローでしたが、以降マイル戦でそのスピード能力で、スマイルカナ、サクセッション、ハーモニーマゼランらと肉薄するレースを繰り広げており、相手関係という観点では最も安心できそう

これまでの戦績から、基礎スピードは出走メンバーの中で断トツでしょう。

当然ながらマイルでキツイペース&後半のロングスパート戦を経験済なのも魅力ですね。上がり3Fの推移を見ると、1,000m通過57秒台では最後の1Fでガクッとラップが落ちていることが分かりますが、そもそもこのペースはかなり極端(※)な例。これより遅くなることはあっても、速くなることはあり得ないので、サクラトゥジュールにとっては楽なレースになるハズです。

※今開催の東京のトランポリン馬場であっても1,000m通過57秒台では、上がり34秒台を出すのがやっとというところですから、このペースが如何にきついものかがよく分かります

鞍上が石橋脩?のようですので、ジュニアカップのように早すぎる仕掛けで前を捕まえられないとか、後ろから差されるというようなことだけはないようにお願いしたいところ。

ディープキング

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新馬戦は重馬場の中を先行。上がりが掛かるレースになり、前にはきつい競馬に。そこでの6着は善戦と言え、それを証明するかのように次走ですぐに勝ち上がり。昇級戦となった1勝クラスではパンサラッサの逃げを捕まえることは出来なかったが、2着に好走しました。

まだ3戦、強い相手とも戦っていないため、信頼度はやや劣りますが、前半1,000m60秒台と比較的流れるペースの中を先行して上位に来ている点、そして1勝クラスで後半800mがロングスパートになっていた点から、意外とやれる可能性があるのではと感じます。

バビット

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ディープキングと同様、流れるペースへの耐性は高いですが、先行よりは逃げの方が良さそうなタイプ。

ただ、ディープキングとの大きな違いはレース経験。秋開催終盤の京都や、馬場があまり良好ではなかった(時計が掛かり気味な)福島、新潟と、全体的にスピードよりもタフさが問われた環境下でのレースばかり経験しているという点は大いに考えるべきところだと思います。

また、早苗賞は今回のレースとは全く真逆の、瞬発力勝負で逃げ切れた感が大きいので、これもまた参考にしづらい。。

パラスアテナ

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ガンダムF91を知っている方なら反応しそうな名前。

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いやまぁ何も関係はないようですけども。

ダート2戦で結果が出なかったところを、芝に転向して2連勝。今回の1番人気候補でもあります。

未勝利戦は福島ではありますが、これもグレイトオーサー同様かなりの低レベルレース。カーネーションカップも8頭立てでセイウンヴィーナスやカトゥルスフェリスが上位人気というレベルで、1番人気に押し上げるほどの実力かというと怪しく感じます。

ラップだけを純粋に見れば、カーネーションカップで速いペース経験は済んでいますが、これはあくまで東京のトランポリン馬場でのもの。このラップでついていけたのは馬場のおかげである可能性も高いと言えます。

ただし、今回は異常なほど先行したい馬が多いため、鞍上の性格を考えると、この馬だけは明確に控えそう。展開が向く可能性も十分にあり得ます。(昨年はこの鞍上に3着割られたし・・・)

パンサラッサ

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出走馬の中でも数少ない重賞経験馬。

持ち前のスピードを生かして、逃げもしくは先行して戦う馬ですが、イメージとしてはアルサトワに近いなという印象。勝ち上がった未勝利戦も、1勝クラスも、どちらも上がりがかなり掛かっているように、後続の脚が上がるような馬場でないと上位入線はなかなか厳しいようです。

また、それ以外のレースを見ていると、最後の1Fはガクンとラップが落ちており、そこで後続に差されることが多いので、通常の馬場だとなかなか厳しいように思われます。

ベレヌス

図13

新馬・未勝利戦とダートを走ったあと、芝へ転向。ひめさゆり賞で逃げて、いきなりの勝ち星をあげました。

前述の通り、数多くいる逃げ先行馬の中でも突出してテンが速い馬。今回も逃げそうです。

芝では1戦しかしていないので何とも言えませんが、ダートでも先行して勝ち上がっているように、速い脚を持続させるのに長けている印象です。それを証明するように、11.9-11.9-12.0とほぼ脚色が一緒です(レースラップとだいぶ異なりますが、JRAが出すレースラップも手動で計測しているものなので、そんなもんくらいにお考え下さい)。

ただし、ひめさゆり賞は前半61.5秒と馬場状態を考えるとペースとしては遅め。今回は前回以上に速く走ることを求められますし、同じような脚質の馬がたくさんいるので、かなり捲られそうな展開になることも考えられるので、その点でどうか。

ルリアン

図14

新馬戦はマイラプソディ相手の2着。それから8ヶ月が経って未勝利⇒1勝クラスと連勝してきました。

これも前述と同様のケースで・・・勝った未勝利戦も1勝クラスもレベルとしては低めで、netkeibaでは現在2番人気のようですが、そこまで強いとも言えない印象。

未勝利戦は前半1,000mはかなり速くなったものの、中盤がだいぶ緩んでしまい、完全な持続力勝負とも言えないですし、1勝クラスは後半800mがスパートのようになっていますが、前半1,000mが遅すぎ。レース経験という観点からも後押ししづらい馬です。

ただし、上がり3Fの推移を見ていると、未勝利戦・1勝クラスでそこまで大きく変化がないのが特徴的で、トップスピード戦が苦手⇔持続力勝負で浮上、というタイプの可能性があります。前述の通り、レース経験という面では根拠が薄いですが、ラップから推し量れる能力は評価できます。

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