大阪杯(GⅠ)・各馬評価

最近ちょこちょことTwitterで参考にしています、とか感謝のお言葉を頂きます。

特に予想家を名乗っているわけでもなく、ただただ自己満足的に書いているのですが、このように言って頂けるととても嬉しく、また恐悦至極です。。

Twitterでは割とブツブツ文句言っていますが、独り言なので基本は無視してください。。

さて、大阪杯、今年の春はもちろん秋以降も活躍するであろう馬達もいますので、ここらでちょっとしっかり分析しておこうかと思い、今回noteを書いてみようと思います。

各馬評価

表の見方

【1】ロードマイウェイ 評価:△~消

破竹の5連勝の後、試金石となった前走金鯱賞では出遅れて後方からに。前半63秒の超スローペースに付き合う形になってしまい、成す術なく敗れました。

やはり5連勝の裏には「斤量」が非常に大きく関わっていると思われます。チャレンジCまですべて54kgで、サトノアーサー相手にマイルで先行して押し切った…というのは評価できるものの、3kg差は大きかったことでしょう。

あと、この馬の特徴ですが、速い脚を2F続けて出せないというのがあります。上記の上がり3F推移を見ていただければ分かりますが、スローだろうが流れようが、残り2F⇒1Fで0.8~0.9秒くらい落ちるんですよね。※チャレンジCはコーナーでラップが落ちたことで脚を使えています

こういうラップを刻む馬の場合、本来は先行するのが得策です。脚を持続出来ない分、セーフティーリードを作って凌ぐという戦法。でないと、差そうとしても、脚を持続できないので前に追いつけないんですよね。金鯱賞でダメだったのは、まさにこの馬の弱点がモロに出たと言えます。

チャレンジCから2走続けての出遅れは、出遅れ癖が出始めた可能性がありますし、54kg背負ってこのラップの落ち込みだったことを考えると、例え先行出来ても57kgになってよりラップが落ちる可能性は大きいでしょう。

【2】サトノソルタス 評価:△

ノベンバーSでの勝利後、鞍上のスミヨンが「トップスピードになるまでが遅い」と言及していたように、加速にとにかく時間がかかる馬です。

ノベンバーSでは後方にいたレッドラフェスタに何度か交わされそうになるところをスミヨンがガシガシに追ってスピードに乗せて何とか勝たせました。ちなみに共同通信杯の時はライアン・ムーアが鞍上でした。この騎手も追えますよね。

このように、サトノソルタスは、トップスピードはあるものの、瞬発力がなく、長く良い脚を使うタイプです。ですので、外国人騎手のような追える騎手であれば差しでも何とかなりますが、日本人騎手だと厳しく、金鯱賞のような先行策はまさに鞍上の好判断でした。

逆に、後ろからになると加速に手間取るため、厳しい競馬を強いられることになるのがこの馬です。こういう馬の場合、距離延長が定石なのですが、割と2,000mでも何とか結果を出しているのでまだ中距離路線で踏みとどまっている形。

ただ、今回はラッキーライラックやダノンキングリー、クロノジェネシス、ジナンボー…等、基礎スピードが高く、先行出来てしまう馬が多いので、果たして前回と同じような形になるかと言うと怪しいところ。。。

【3】ブラストワンピース 評価:△

※上記は参考にならない菊花賞や斤量がかなりきつかった目黒記念は除いています

この馬のイメージは重戦車。スピードが乗ればなかなか落ちないのですが、10秒台の脚を使ってグンと伸びるタイプではありません。鈍足馬が多い長距離路線では相対的に速い脚が使えるものの、マイルのスピードを持っている馬には太刀打ちできない、そんな具合です。

また、3歳時の毎日杯でこそ先行出来ていましたが、2,000mでは位置取りが後ろになることが多く、洋芝や渋った馬場、2,200m以上の距離でようやく好位をとれるという具合なので、今の阪神の良馬場でどこまで通用するかは未知数です。

【4】ワグネリアン 評価:▲

ラップ推移を見ると、ザ・中距離馬という感じですが、ディープインパクト産駒にしてはイメージ程キレる脚はありません。(10秒台はほぼなし)

相対的に高いトップスピードと持続力、そしてペースに合わせて自在に緩急をつけたラップを踏むことが出来るので、好位からの競馬でちょい差し、というのがこの馬の能力を最も引き出す戦法ではないかと思われます。(ダービーなんかはまさにその典型です)

ただし、天皇賞(秋)で露呈したように、マイルのスピードについていく程の基礎スピードはないのと、ペースがキツイと着順を落とす傾向にあるため、全体的なペースが大きなカギを握ります。

【5】ラッキーライラック 評価:◎~○

2歳マイルチャンピオンということもあり、基礎スピードの高さはアーモンドアイを除けば世代上位。またエリザベス女王杯で、溜めて差す競馬も身に着けたことで、充実期に入ったように思います。

上がりの脚を見ると、後述するダノンキングリーとよく似ています。どんなに厳しい競馬でも11秒後半~10秒後半を持続して繰り出しているように、多少の流れたペースはこの馬のスタミナを削るには至らず、好位から速い上がりを出すことが出来ます。

ヴィクトリアマイルでは馬券外に飛んでしまいましたが、マイルよりは中距離路線の方が、スピード能力で優位に立てるので大阪杯は合うハズです。

残る最大の不安は鞍上で、土曜日の競馬がかなりチグハグでした(同位置にいながらレイエンダは内から差して3着、プリモシーンは外回して5着…)。何でそういう競馬するの?というような雑な騎乗が目立つので、命取りにならなければよいですが…。

【6】レッドジェニアル 評価:消

前走が負け過ぎなのと、長距離でこそ良さが出るタイプ、かつ京都巧者であることを考えると、今回はかなり厳しいのでは…?

【7】ステイフーリッシュ 評価:△

先行して良さが出ているものの、やはりGⅠだと足りない印象。

基礎スピードはそこそこ、トップスピードがないので、GⅠでは通用しないが、GⅡ(GⅠの前哨戦でない)~GⅢだと好勝負出来るというレベル。
タフな流れで先行・好位~中団から押し切るか、一気に捲っていく競馬、上がりが掛かる競馬が得意です。

【8】ダノンキングリー 評価:◎~○

4歳牡馬世代屈指のスピード能力の持ち主。

ラッキーライラックの項でも触れましたが、この馬も上がり3Fの推移を見るれば分かる通り、どんなに厳しい競馬でも11秒後半~10秒後半を持続して繰り出すことが出来ます。毎日王冠こそ出遅れて最後方からになりましたが、それ以外は3~5番手の好位で差す競馬が出来ています。

マイルCSの凡走がよく言われますが、昨年のマイルCSは1,000m比較だと日本ダービーの方がペースが速いこと、マイルCSの上がり3F推移を見る限りラップは落ちていない(=バテていない)ので、やはり内の馬場が悪くて伸びなかったことが響いたように感じます。(印象論ですが)

この馬も鞍上がちょっと怖いところ。元々ルメールが乗るところ、例のドバイの一件で待機状態のため、横山典に回ってきた形。(従来から関西で乗るつもりだったようで、ダノンキングリーに結構乗りたかった可能性も)

また、横山典もダノンも本番で勝てないというのもよく言われるところですね。ダイヤモンドが出るまでは、サトノはGⅠで勝てないなんて言われたように、オカルトですし、どこかでオカルトは破られるものですが。。

【9】マカヒキ 評価:消

この馬はもう重~不良馬場でしか来れない状態なので。

【10】ジナンボー 評価:☆

人気薄で食い込んでくるならこの馬が一番可能性はあるように思います。

戦績のほとんどが条件戦で参考にならないため、上記表に記載しているレースは少ないですが、何よりすごいのは新潟記念と小倉大賞典。

どちらもかなりキツイ競馬になっていたにも関わらず馬券内好走していますし、小倉大賞典に至っては、ヴェロックスでさえ止まったあの馬場で、最後の1Fまで脚色が衰えていないんですよね。

ミドルペースで後続を離して逃げるようなら面白い可能性が高いなと思います。

【11】カデナ 評価:消

この馬の買い時ですが、①時計が掛かること、②11秒台前半を1Fだけ出して前を捕まえられる展開になること、この2条件が整った時です。

1Fの瞬発力だけなら高いのですが、あくまで後ろで溜めに溜めた結果としての瞬発力、しかもトップスピードはあくまで1F11秒台前半で、1Fしか持続できません。

ですので、時計が掛かっても中山金杯のように前が潰れず押し切れるような展開になってしまうと、用無しというわけです。

ローカルはちょっと使うとすぐ馬場が荒れますし、小回りなので3~4角で捲っていったりということが増えるので、どうしても時計が掛かりがち、前が潰れがち、になるので、カデナがよく好走するというわけです。

今回の大阪杯のように、好位から11秒台前半を悠々と使えるような馬達がゴロゴロいるようなレース(だからGⅠなんですけど)では後ろで控えたまま追いつけずに終わるでしょうね。

【12】クロノジェネシス 評価:△△(4番手)

4歳牝馬世代の番頭格で秋華賞馬。

マイルで勝ち切れず、距離を延ばして勝っているように、ラッキーライラックと比較すると基礎スピードではやや一枚落ちます。また、上がり3Fの推移を見る限り、ワグネリアン同様に12秒~10秒台で緩急をつけて自在に動ける(これもマイラーでない証左なのですが)タイプです。

それでも、10秒台の脚を2F続けて出したり、オークスや秋華賞でキツいペースにも関わらず先行して押し切り好走しているように、持続力は相当高いと思われます。この持続力の高さがマイルでも通用している理由だと思われます。

今回は大外というのがかなりネックですが、勝つのであれば先行した方が良いでしょう。秋以降、まともな馬場で走ったことがないので想像でしかありませんが、スロー~ミドル程度のペースであれば、押し切る可能性は十分あるかと。

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