おすすめのイヤミス作品3選

第2回はイヤミス作品でまとめようかと思います!

いきなり暗めの括りで大丈夫かなと思ったりしますが、好きなものは仕方ないです。諦めてください。

①『ポイズンドーター・ホーリーマザー』湊かなえ

イヤミスの女王こと湊かなえさんの、直木賞の最終候補にも選出された作品です。やはりイヤミスを語るのならば外せないと思い選ばせてもらいました!

表題作の「ポイズンドーター」と「ホーリーマザー」は母娘のそれぞれの視点から毒親か毒娘かが語られて行きます。それぞれの見方によって話が変わっていき面白いです。

個人的には無理やり作らされた性格のせいで嫌な役回りばかりさせられている主人公のお話「優しい人」が好きでした。

6つの短編からなる短編集なので、イヤミス初心者の方でもサクっとよめて楽しいです!


②『暗黒女子』秋吉理香子

秋吉さんのイヤミスは、イヤミス作品なのにどこかキャラクターが可愛らしいところが凄く好きです。その中でも特に『暗黒女子』は題材次第では可愛らしい少女作品にもなり得るのに、どんどん嫌な展開に進んでいきます。

文学サークルの小説朗読会を通じて、サークルの主催者の少女が亡くなった事件について、それぞれの部員たちが語っていくお話。真実として語られる話は美しいけど、読み進めていくにつれて、違和感が膨らんで行きます。

ミッション系女子校、文学サークル、そこに集まる美形で才気あふれるお嬢様たち、日常系の漫画にでもありそうなストーリーから出来上がるイヤミスが本当に素晴らしいです!


③『罪の余白』芹沢央

キャラクターの置き方が面白い作品。本来のイヤミス作品はいかに人の感情が悪く絡み合っていくかを書いていくものではあるのだが、そこに、人の感情の機微について理解ができないキャラクターを置くことで、面白い動きをしてくれている。

妻に先立たれた男が大切な一人娘まで失ってしまう悲しいお話。自分が娘に寄り添ってあげられなかったと責めているうちに、実はいじめがあったことが発覚し……

内容自体は至って正統派だが、キャラクターの置き方と、悪役?(イヤミス作品に悪役という概念が適切でなかったらごめんなさい)の子がなかなか性格が悪くて面白かったです。


まだまだ紹介したいイヤミス作品はありますが、今回はイヤミスをメインで書いてらっしゃる作者さんたちの作品から選出させて頂きました。

結構メジャーどころかもしれませんが、まあそこは大目に見てください……笑




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