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アンラーニングについて

多忙につきnoteの存在をすっかり忘れていましたが、note上場のニュースを見て思い出し、久しぶりに記事を書いています。

テーマは「アンラーニング」について。

アンラーニングの理解

最近、アンラーニングについて語られているところをよく見かけます。新しいことを学ぶにはこれまで学んだことを忘れることも必要です。
ただ、僕のアンラーニングの理解は、ただ忘れるというものではないんですね。忘れるというよりは、「分解」と「再構築」というイメージです。

僕のアンラーニングのイメージを書く前に、1つ紹介したい本があります。
僕がアンラーニングという言葉を最初に知ったのは杉野幹人さんの「使える経営学」という本でした。この本では、アンラーニングには「役割」のアンラーニング、「選択肢」のアンラーニング、「条件」のアンラーニング、「関係性」のアンラーニングという、4つの型が示されていました。

アンラーニングの4つの型(「使える経営学」より抜粋)


この本では経営学がアンラーニングに役に立つという観点で書かれていますが、4つの型については経営学に限らず応用できると思います。

僕がこの本を読んでから、自分なりの経験も踏まえてアンラーニングについて整理したのが以下の図です。

アンラーニングのイメージ

スタートからゴールへ一直線に伸びている矢印が、過去の成功体験や学びから確立された手法などです。もし、過去の成功体験と全く同じ状況があったとしたら、この矢印と同じことをすれば上手くいくでしょう。しかし、実際のビジネスではあらゆる要因が絡んでくるので、全く同じ状況などありません。稀に過去の成功体験を押し付けてくるコンサルタント的な方(どちらかというと顧問的な役割)を見かけますが、恐らく上手くいかないでしょう。ビジネスの環境は変化し続けるため、過去の成功体験をアンラーニングして、別の道を探らなければなりません。

経営学などの理論は、過去の成功体験をアンラーニングするために、他の道があることに気がつくために有効です。理論になっていなくても、様々な事例から抽象化された学びも同じでしょう。

それでは、アンラーニングした過去の成功体験はそのまま忘れるだけで良いのでしょうか?もしそうであれば、変化の激しい昨今では過去の経験は全く役に立たないということになってしまいますが、それにはどうにも違和感があります。過去の経験も役に立つ場面は当然あるでしょう。過去の成功体験そのものが問題なのではなく、過去の成功体験が1つの道として確立されてしまっていることが問題であると考えます。

分解して再構築

なので、僕の中では、アンラーニングとは「忘れる」というより、過去の経験や学びを「分解」するというイメージです。「分解」すれば、部分的に使えるものもあるはずです。過去の経験を「分解」して、新しい要素を入れながら「再構築」することが重要なことではないでしょうか。「再構築」するときに、どれくらい分解された過去の経験や学びを使うかを状況により使い分けられるようになることを目指すのがよいと考えています。

僕のイメージ図は、先に紹介したアンラーニングの4つの型の「選択肢」のアンラーニングになりそうです。なので、「分解」して「再構築」するというのは、アンラーニングの全て表すには足りなさそうですね。理論的には甘いですが、実践的で、実際に役に立つ考え方ではないかと思います。

昨今のアンラーニングの話題をそこまで追っていないので論点が合っているかどうか疑問ですが、とりあえず僕が考えるアンラーニングについて書いてみました。

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