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短い詩

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短い詩(自作)
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2021年3月の記事一覧

短い詩2021033002 黄砂の匂い

黄砂の匂い 意地悪な女のくぐもった声 書類のケアレスミス どこか遠くの 離れてゆくサイレン 誰ともしゃべる必要はないよ

短い詩2021033001 丸くなって眠れ

南天にそそり立つおぼろげな月 眠れぬ者たちを支配するよう 心臓をつかまれぬように 胸を抱えて 丸くなって眠れ

短い詩2021032901 蔦の葉

朝はまだ幼かった蔦の葉が 今日は一気に碧くなったよ さぁ始まるね

短い詩2021032801 あれもこれも捨てる

かたづけ始めたら あれもこれも捨てたくなってきたよ あれもこれも捨てたらどうなるかな 生きてはいけるよね 後悔はしても わたしは 収める場所が広がるほうを取るよ

短い詩2021032701

わたしの機嫌は 大根おろしでわかるよ

短い詩2021032503

入り口は出口にもなり得るからね 塗り固めて 二度と開けられないようにしてしまったらいいよ 中からなのか 外からなのか わからないけどね

短い詩2021032502 虚

胸の中の空洞に虚がいるとき それはちょこんと体育座りをしていて 首をかしげていたりする かわいいんだよね…虚って

短い詩2021032501

コーヒーと牛乳をかわりばんこに飲んでいる でも、コーヒー牛乳の気分でも カフェオレの気分でもない めんどくさい日

短い詩2021032401

すべてを閉じる 大きな音を立て何かを壊しながら 派手な孤独のジレンマに 堪えきれないことを晒しながら

短い詩2021031901

それは確かに私の「言葉」です さらわれた「言葉」が帰ってきたよ

短い詩2021031701人間として生きられる場所

人間は人間として生きられる場所でしか生きられない だから地球は大切でしょう?

短い詩2021031601 落とした言葉

ヘンデルとグレーテルのように 言葉を落として歩いたとして それをたどってどこかに帰れるのだろうか わたしは

短い詩2021031201

わたしはまずは旅に出たい どこかに座るために どこかに座って時を過ごすために 何かを思い出して編み直すために

短い詩2021030501 種まき

明日は種まきをしよう 雨の日はよく芽生える気がするから わたしのちいさな畑が 恵みの雨で青く香りますように