見出し画像

月刊しょうぎみち(略称:Sho-Mi) 普及のためのアマチュア将棋上達フリーペーパー 2024年2月分(創刊号)

今すぐ指せる! 四間飛車入門
どんな戦型にも対応できる!万能手筋のミックス
爽快!簡単!駒組み手順

特別掲載目次

びっくり!将棋の基礎を始めから学べる将棋ZINE(にしたい)
入門者でも分かる部分がある将棋の書き物(にしたい)
読んで、試して、勝てるようになる(ようサポートしたい)

この企画で到達したい目標

季節の将棋手紙

 第一回 将棋の書き物は説明が難しい

 そろそろ、春ですね。日が長くなってきました。のんびりゆっくり過ごしていきたいです。
 
 僕はいくつか書き物をしてきましたが、この書き物が初めてまとまった書き物になります。皆さんのサポートを出来るようなZINEにしていきたい。痒いところに手が届くよう、心を配ってまいります。書き方は、今まで通り、出来た分から、公開していくやり方を踏襲していきたいと思います。
 
 でも、なぜ、こんな書き物をするのかといいますと、一つ理由があります。
 出版されている将棋雑誌は入門者・初心者の方には少しばかり難しいのではないかということが理由に挙げられます。

 2024年1月現在、将棋雑誌は、二つ刊行されています(見聞きしている限りでは)。どちらも、なんだか難しい感じがします。もっと、理解しやすい書き物があってもいいのではないかとふと、そう感じたんです。批判と捉える人もいるかもしれません。でも、批判ではないのです。どちらかというと、請願に近い形で僕はお願いしたいのです。

 なぜ、そう思ったのかには、訳があります。
 将棋雑誌を毎月購入するのですが、本棚の都合上、雑誌のバックナンバーをスクラップみたいに、読めるところだけ、切り抜いています。そうしたところ、なんと、10ページくらいしかなかったんです。200ページを超える雑誌の中で、読める部分が10ページだけでした。僕はなんだか、悲しくなってしまいました。

自分は一応、将棋塾を経営している手前、ある程度棋力があると思っていましたが、一つの将棋雑誌は、自分を読者としては、考えてくれていないのではないかとさえ、感じてしまったんです。最近気づいたので、寂しい気持ちになりました。

 スクラップした記事を見ても、呪文がずらり、文字や図面がぎっしりで、もっと余白やページのすきまがあってもいいのになと、思うレイアウトでした。それで、実際、自分でも記事を書いてみようとすると、やはりなんといっても、読みづらい記事が出来上がるのです。これは大変でした。人のことをとやかく言う資格は僕にはありません。

 といった背景があります。気分を害される方も居られるかもしれません。申し訳ありません。

 入門者・初心者の方は、教室に通わなければ強くなれない環境にあると、僕は考えています。 なので、その雑誌を一か月かけて読み切る企画も来月から始めます(このフリーペーパーとは別の企画です)。

本当は将棋界へアプローチをしたいのですが、中々自分の事業だけでも大変なことでして、手をつきかねていました。少しずつ、出来ることを積み重ねていこうと覚悟を決めたので、ここに言いにくいことですが、書かせていただきました。

 将棋雑誌が難しい。という話でした。

 最近の棋書は、読みやすいものも増えてきたものの、やはり、将棋に関する文章は難しくなりがちです。このフリーペーパーも多分、相応の難しさになると思います。将棋は難しいという性質もあるかもしれないです。でも、その難しさを楽しいに変えられるサポートをしたいので、出来る限り、将棋界の興進を支えるよう力を付けていきたいと思います。

 まえがきばかり長くなっても仕方がないので、始めたいと思います。よろしくお願いいたします。

2024年1月29日 あゆみ将棋塾 塾長。

 追伸:言いにくいことは、出来る限り、オブラートに包んでいきたいです。これからは、批判はしないよう、心がけます。すいません。ご容赦ください。

季節の将棋の手紙

ルールでおさらい将棋の本質

 第一回 ルールから新しい見方を学ぶ 企画趣旨の説明

 みなさん、こんにちは。こんばんは。あゆみ将棋塾の塾長です。
 今回は、ルールをおさらいしながら、将棋の性質や面白さを発掘していきたいと考えています。ゲームの性質というと難しいことのように思われるかもしれません。
 
 これから、連載していくと思うのですが、ルールというのは、奥が深いのです。
 
 逆にルールをよく知っている場合、相手より優位に立ちやすくなると言えるでしょう。
 
例えば、サッカーで手を使えるのは、誰でしょう?と訊かれたら、どう答えますか?
 
 キーパーだけでしょうか?いいえ、違いますよ。
 すべての選手が手を使ってもいいんです。よく考えれば、フリーキックのボールの位置を決める時に、手で調整しますよね。スローインの時もそう。手で投げますよね。サッカーは手を使わない競技だと考えてしまうのは、時期尚早です。

 将棋は頭のスポーツと言われますが、長時間座って考えることは、大変体力を使います。アスリートのような感じです。といった具合に、多くの人が考えている将棋の考え方に待ったをかける書きものが、この「ルールでおさらい 将棋の本質」です。

 趣旨はこういう形です。焦らず、ゆっくり、確実に復習していきましょう!よろしくお願いいたします。

ルールでおさらい将棋の本質


四間飛車の基本 ①ゆっくり、焦らず、確実に同じ形を作る。

 理解の仕方と学び方こそ、仕事の仕方に関して最初に考えるべき最も重要な問題である。

―Peter F. Drucker ”Managing Oneself”

 だから、プロフェッショナルとは「当たり前の事を当たり前にやる」ということになる。

―野村克也「野村ノート」

まえがき

 将棋というゲームにおいて、本書で学ぶ棒銀と四間飛車という戦法は、基本となる考え方やコツを体得するのに適している。どちらの形も自分から誘導できることに加え、変化も相当複雑で、応用力が身につきやすい戦術である。
 しかし、何事においても、知識や技術の習得には、困難が伴うことがある。また、難しいと感じる壁は、個別的であり、捉えどころのない難しさも増えてくるだろう。
 本書では、難しい考えや局面を分かりやすく説明しようとは心がけなかった。これは、著者の怠慢と見なされる可能性を高めるが、本書の趣旨は、将棋とは難しいものであり、その難しさと付き合う感覚が、後々の理解度向上に繋がるという想いに因っているから、今回は不問にしてほしい。

 読者の方に後一言だけ付け加えることがある。それは、ゆっくり、焦らず、確実にあゆみを進めてほしいということである。

 AIの台頭により、将棋界は、日進月歩の様相を呈している。しかし、人生の一部分にすぎない将棋の時間を、急いて無理しない方がいいと考えられるのだ。将棋では、いくらでも考える隙間がある余白を楽しむのがいいと、筆者は考える。どっしり構えて、じわじわと頭に入れていくのが、一番効率が悪いが、確実である。亀のごとく進む。本書でそれを態度で示せたらと考える。
 では、まえがきばかり長くても仕方がないから、始めよう。


将棋の基本:将棋とはどういうゲームか?

なぜ囲いと戦法が必要となるのか

 将棋のゲームは、王様を取ることで終わる。つまり、相手の王様を取るか、自分の王様を取られるかで勝負が決まる。
 その規則に従えば、王様を守り、同時に攻める方法を身につける必要が出てくる。入門者・初心者を超える壁はここにある。まずは、玉を囲い、戦法を身につける必要がある。囲いを作れて、攻めの形を作ることが、全ての対局出来ていれば、5級の地力があることになる。

 まだ、ここが出来ていない人は、囲いの重要性に思いを巡らす必要がある。どうして、将棋に於て、囲いが必要なのか。なぜ、王様を守る必要があるのか。攻める形を何故つくらなくはいけないのか。これは、将棋の話ではなく、理詰めで考えるのである。制限時間は、無い。ゆっくりと考えるといい。

四間飛車の囲いと戦法の型を見てみる

四間飛車側だけを切り取ってみよう。


上図の形を毎回作れるようになることを目指します。

 スポーツの世界であろうと商売の世界であろうと、基礎体力や基本の出来ていないところに応用技はありえません。だれでも知っているあたりまえのこと、やろうと思えば特別高度な技量がなくてもやれる基本のことをおろそかにし、それすらできていなくてどうしてもっと難易度の高いことがやれるでしょうか。

『鈴木敏文 商売の原点』緒方智行編

四間飛車の基本の戦型について

 四間飛車の基本について思いを巡らしてみますと、幾つかのポイントに焦点を絞ることができます。
 第一に、四間飛車を指す場合の戦型の種類を絞って、指し方を真似することが大事だと考えます。

 先日、次のようなマップを描きました。

 ここでは、言葉足らずでしたが、将棋上達のための動画群を提供しました。例えば、先の動画群は8つに区分けして、四間飛車の戦型を分類しました。

 ①elmo囲い
 ②☗4五歩早仕掛け
 ③居飛車穴熊
 ④右四間飛車
 ⑤左美濃
 ⑥原始棒銀
 ⑦相振り飛車
 ⑧天守閣美濃

 実を言うと、その他にも、戦型分類が出来ます。ミレニアム戦法や右玉・左玉、相振り飛車の場合分け等、様々な戦型があることは認めます。しかし、基本の型を学ぶには、数は多くない方がいいと判断しました。

 この8つの分類されたオープニングを棋譜並べをすることで、四間飛車の基本の型を押さえることができます。しかし、ここから難しい複雑な話になってきます。

序盤・中盤・終盤という区分けの限界

 将棋では、一般的に対局の進み具合を序盤・中盤・終盤という分類で区分けすることが多い。しかし、将棋では、中盤になったのに、序盤に戻ったり、終盤だったのに、中盤に戻ったりすることが起る。また、序盤と中盤の境目や中盤から終盤にかけての境界線が曖昧であること、それらを矛盾なく説明するのは、大変困難なことになる。
 そこで、あゆみ将棋塾では、将棋の一局を五つに分類することにした。

 1,Opening:最初期
 2,Strategic period:戦略構想期
 3,Battle period:戦闘期
 4,Orieted period:指向期
 5,End Game:最終期

 それぞれの区分けを説明したいと考える。

①opening:最初期

 ここで行うのは、自分の戦法の確定である。
 戦法を確定するための、ポイントは、飛車の位置。角道を開けるかどうか。攻めの銀の位置、囲いの選択が基本となる。

 例えば、先ほどの画像を見てほしい。

 上述の図をそれぞれポイントを押さえてみよう。

⑴、飛車の位置は、四間飛車を選択。
⑵、角道は閉じている。
⑶、攻めの銀(今回の場合は、左銀)は、☖3二の地点
⑷、囲いは、本美濃囲い。

 これらを組み合うところまでが、opening : 最初期です。

 今回は、openingをいくつかの分類に区別していきたいと考えています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?