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当初の願いは叶わなくても

前回育児本に関する記事を書いたばかりだけれど、もうひとつ「ああ、こういうことか」と感じた出来事があった。

「子どもの意見を尊重しましょう」「子どもの気持ちに寄り添いましょう」というのも、育児本の常套句だと思うが、常にこれをやっていたら日常生活はまわらない。
時と場合によるが、有無を言わさず従わせることだってある。
お風呂の時間になったら、テレビを観たいと言ってもお風呂に入れるし、寝る時間になったらなんと言っても寝室へ行かせる。
ただそこに、多少の交渉の余地を持たせると、展開は驚くほどスムーズかつ、気分よく進むことがある。
これが、今回のわたしの気づきだった。

うちの姉妹は知育菓子がすきで、何かにつけて買わされる。
この日は長女が塾で、その間次女と買い物をしていた。
次女は自分で好きなお菓子を選び、長女にはリクエストされていた知育菓子を買った。
帰りの車で「今日はもう遅いから、明日やろうね」と約束した。

帰宅して晩ごはんを食べていたら、長女がこの後知育菓子をやりたいと言い出した。
この時点で19:30。
我が家は20時就寝である。
もちろん、お風呂もまだ。
あと30分で、晩ごはんを食べ終えてお風呂に入るだけでも20時ギリギリだと思っていたので、「もう寝る時間になっちゃうよ。やるのは明日って言ったよね。」と声をかけた。

いつもなら、ここで話は終了である。
ムスーっとしながらも、長女はわたしの言う通りにする。
だが、この日は違ったのだ。
「急いでお風呂に入って、まだ寝るまでに時間があったら、やってもいい?」と提案をしてきた。
わたしとしては20時就寝を守ることがポイントであって、それができるならやろうがやるまいが構わなかったので、「歯磨きとトイレの時間考えて、19:55までに終わって、20時に寝れるならいいよ」と、条件付きで許可した。

それから長女は急いでごはん食べて、お風呂入ったのだけれど、結局パジャマに着替えながら動画見ていたので、そこで19:55になってしまった。
わたしが「約束の時間だから、今日はもうなしだよ」と声をかけると、驚くことに全くゴネることなく、スッキリした顔で、できないことを受け入れていた。
「あ、わかってるわかってる!別にいいよ。」と言わんばかりだった。

「知育菓子をやる」という当初の願いは叶わなかったけれど、自分の提案を受け入れてもらえたから、結果に納得できたのかなと思った。

決まった枠組みは守りつつ、その中で順番を変えたり、多少のあそびを持たせて本人に「どうやったら自分の願いを聴いてもらえるか」を考えさせることは、非常に建設的で、よい学びになるなぁと感じる出来事だった。

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