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乳がんの手術をしました


はじめに

2023年も残すところ1ヶ月を切りました。

noteデビューとなりますが、これを読んでくださる方の多くは、友人知人・お仕事関係の方・そして私が書いたインタビューやライブレポを日々読んでくださっている各アーティストのファンの皆様だと思いますので、自己紹介的なものは割愛します。

たまたまここに辿り着いた方で、金多賀歩美とは一体何をやっている人なのか、もし興味を持たれた場合は、Instagram公式サイトをご覧ください。(インスタはお仕事関連がメインです。フォローしてくださったりすると、とても嬉しい…公式サイトはポートフォリオ的なものです)

さて、唐突な話になりますが、この投稿のタイトル通り乳がんが見つかり、先日手術を終えました。

一般人の私が公表する必要はないのですが、自分の記録として残しておきたいのと、日本人女性の9人に1人が乳がんになる現在、そして早期に発見すれば90%以上の方が治る病気ということで、たまたまこれを読んでくださった方の何かのきっかけになればと思い、体験記を書くことにしました。

※noteに書くことにしたもう少し踏み込んだ経緯は、追って別日に書きたいと思います。

予感から発見までの経緯

1. 違和感〜マンモ・エコー検査

1年以上前からなんとなく片方にしこりっぽい違和感はあって。でも気のせいだと思い込んでいました。

今年5月にマンモグラフィ検査を受けた結果は異常なしでしたが(後日画像を見せていただいたら確かに何も写っていなかった)、しこりが以前より大きくなっている気がして、なおかつここ数ヶ月でチクチクした痛みを感じるようになって、気になり過ぎたので10月上旬に近所のクリニックに行きました。

超音波(エコー)検査と触診を受けた結果やはりしこりがあり(1.5cm程)、大きな病院で検査をとのことで紹介状をいただき、1週間後の予約を取りました。

2. 組織診〜乳がんの確定

初診日に検査(組織診=針生検というやつで、しこりの部分に局所麻酔をして「太い針を3回刺します」と言われ、心の中で「3回!?」と思った)をして、私が採血系に弱いからか帰りの電車で立っていたらクラクラして視界がボヤけてきて「ヤバい、これ倒れるやつだ…こんなところで倒れたら大勢の人に迷惑をかける…!」と焦り、駅のホームのベンチで10分ほど休んだら大丈夫になり帰宅。

しかし針を刺したところは痛いし、倦怠感はあるし微熱まで出て、なんかもう泣きそうでした。まだ検査しかしてないのに。

その1週間後、検査結果を聞きに行ったら、しこりは悪性、つまり乳がんでした。しこりのサイズ、その他諸々の結果からの総合判断でステージ1ってやつで。謎に大してショックはありませんでした。やっぱりそうか的な。説明を受けて、まだある諸々の検査日と手術日を一気に決めて、採血して。

たくさんの検査の中で思ったこと

手術までにはたくさんの検査がありました。

まず、乳がん確定した2日後にはMRI検査。これまで大きな病気をしたことがない私としては、初めての体験でした。30分程かけての検査で、胸を撮るのでうつ伏せの体勢。

しかし体勢の苦しさよりも点滴のほうが痛くて、その時思ったのは、将来もし体の自由がきかなく何もできず痛みだけを耐えなきゃいけないような状態になったら、延命治療はしたくないなということでした。(MRI中にこんなこと考えてる人いる?)でも、いざそうなったら、もっと生きたいと思うのかなぁ…?

さらにその数日後(1週間前の採血と同時でもよかったのですが、日程の関係でこの日)に今度は遺伝子検査用の採血。

そこから約2週間後、すべての検査結果と術前説明を聞きに。

遺伝子検査は陰性で一安心。手術内容の具体的な説明を聞き(主治医の先生がとても丁寧に説明してくださって理解しやすかった)、その後に心電図とレントゲンをとって呼吸器機能検査をして、最後に看護師さんから入院についての説明を聞いて、全部で2時間以上かかり、なかなかな疲労感でした。

ちなみに、この日は説明だけだと思っていたので、ワンピにブーツで行っていて、脱いだり着たりせざるを得なくなったことも疲労感をプラスさせた要因の一つでした。それと、ちょうど仕事が立て込んでいて、そもそも体が疲れていた…。

いよいよ入院

入院前日にPCR検査もして問題なし。

入院も初めてのことだったので、事前に説明書を熟読したのですが、持ち物リストに書いてあるもので「?」が浮かぶものがあり、PCR検査の時に看護師さんから「入院に関して何か質問はありますか?」と聞かれたので、待ってましたとばかりバカ真面目に質問して疑問が晴れました。よかった。

基本の考え方としては通常の外泊時とほぼ一緒ではありつつ、メイク道具不要&着替えの服が少ないので、荷物全体は外泊時より少なくて済みますね。

そして入院。雲一つない晴天かつ、もう冬だというのに東京が20度超えになった日でした。

朝10時に手続き。大部屋なのに初日は一人だったので、実質個室でなんともラッキー。麻酔科の先生の事前説明のほか、看護師さんや薬剤師さんなど入れ代わり立ち代わりたくさん説明を受けたものの、あとはとんでもなく暇で、仕事したい…と思いました。(入院のために計画的に色々前倒しでやっておいたので、特に急な案件はなし)

夜はやっぱり眠れませんでした。ただ、これは緊張というよりも病院のベッドだったからではと思います。

いざ手術!〜寝たきりの1日

まず余談ですが、私は3月29日生まれで何かと「29」という数字に縁があるのですが、今回もまた不思議なことに、実は最初に主治医の先生から提案された手術日がピンポイントで11月29日で、自分のスケジュール的にもここならいけると思い即決でした。

手術(※温存手術(部分切除)+センチネルリンパ節生検)は朝9時からで、病室に戻ったのが11時過ぎ。とはいえ全身麻酔なので、手術時間の体感は30秒みたいな。オペ室で手術終了と共に麻酔が止められて、起こされます。ストレッチャーで病室に運ばれている時も「あ、今あそこを通っている」というのが認識できていました。

戻った病室では酸素マスクに点滴に、お小水の管を付けられた状態でひたすら横になっていることしかできない時間が3時間続き(この時とにかく寒くて布団を増やしてもらいました)、酸素マスクが外れ、別の点滴になってさらに3時間。

その途中で水が問題なく飲めるか、歩けるかを看護師さんが確認し、お小水の管を抜いてもらい(恥ずかしかった)。私としては患部の痛みは少なく、痛み止めも飲まずでした。とは言え体の防御反応なのか熱はあり=先ほどの寒さは熱が上がる前兆の悪寒だったんですね。

あとはひたすら安静にするのみで、丸一日絶食なので、とにかく翌朝までの空腹&ずっと横たわってる体勢&眠れないことの辛さという三重苦の一夜を乗り越えるしかありませんでした。本当に空腹が辛くて、ファスティングとかやっている方のことが信じられません(笑)。

早くも退院、人間の回復力

翌朝の回診で問題なしだったので、予定通り手術翌日の午前中に早くも退院となりました。

とはいえ帰宅したものの倦怠感がすごく、早速荷解きをしたり動いたからか、体は正直なもので熱が38度まで上がりまして。結局痛み止めでもらっていた薬を解熱のために飲むという結果になり、ひたすら睡眠(やっと自宅で眠れる幸せ)。

夜にはだいぶ回復してシャワーも浴びました。意外と普通に頭も洗えて一安心。乳がんの術後は腕がなかなか上げられないという情報を目にしていたので、嬉しい誤算でした。そして再び早寝。

翌朝起きたら随分体が軽くなっていて、いつも通り朝食も作れたし、なんなら掃除洗濯もして。このスピード感で日に日に回復していく人間の体ってすごいなと思ったのでした。

仕事復帰、術後初めての外出、抜糸

自宅でできる業務は退院日の夜から既に始めていましたが、手術からちょうど1週間後の今日、術後初めて仕事で外出しました(この1週間、近所のスーパーくらいしか行っていなかった)。約10日ぶりのネイル、1週間ぶりのメイクをして、1週間ぶりの電車移動。

電車に乗るのは少し怖かったです。人に押されたりぶつかられたりしないか不安で。今日はわりと空いている時間帯だったので大丈夫でしたが、今後も混む時間に電車移動したくないなぁ…というのが目下の悩み。それと、歩く速度が落ちているので、時間に余裕を持って移動せねばです。

そして同じく今日、抜糸も完了。患部の状態は良好でした。取ったしこり等の病理検査はまだ結果が出ていなく、また別日に通院することになっています。そこで今後の治療方針が決まるわけです。そう、しこりを取っただけでは終わらないんですよね。自分が乳がんになるまでは、知りませんでした。

ちなみに、今日一日の移動でドッと疲れたので、やっぱり体力は落ちているんだなぁというのも感じました。

乳がんになって実感したこと、今後について

今回実感したのは、仕事も遊びもお洒落も飲酒も、体が健康じゃないと何もできないんだよなぁと。当たり前だけど普段忘れがちですよね。入院するとメイクもネイルもできないし、手術以降に着る服や持つバッグのチョイスも、少なからず体のことを意識します。私の場合、ライブに行くことも仕事ですが、体調がよくなければ当然行けません。

まだこれから治療があり、数年単位の長い付き合いになるようですが、先週からの健康的な生活リズムを維持して(もう深夜まで働くのはできる限り止めて、朝型にシフトします)、体調に気をつけて頑張っていきたいと思います。とりあえず年越しまでいつも通り走り抜けて(仕事の話)、2024年を迎えたいと思います! 今週は早速ライブ現場ありです!


※このnote初投稿では、乳がん発覚の経緯から手術、そして今日現在までの全体の流れを一気に書きました。すっかり長文に…。今後、また思い出した細かなことや、その後の治療のことなど、不定期で色々と書いていきます。

2023年12月6日
金多賀歩美



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