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みてね基金イノベーション助成〜パランパルミルをウィーズの事業にするまで(完)〜


noteを勢いでだーっと書いてきましたが、ここまでで書いてきたことが「パランパルミルへの思い」と共に歩んできた日々です。

思いをかたちにしていくときに、私が大事にしているのは『やれる方法を探す』ということです。

かたちにする方法は無限にあります。

例えば、学習支援塾を始めたときは、「店舗を借りて融資を受けてバーンとはじめよう!」という方法ではなく、マンションの1室でできることから小さくはじめました。

LINE相談については曜日や時間を決めて対応する方法ではなく、24時間365日やるという覚悟をもってスタートしました。

どちらが本当の正解だったかは、もう一方の選択を取った結果を経験していないのでわかりません。ですが、いずれも「これでよかった」と思っています。

パランパルミルも、きっとそうなると確信しています。

実際、身近な親子からモデルケースをつくっていく方法もあるし、はじめから一大事業として進めていく方法もあります。結果として後者で進めることになりましたが、他にもたくさんの『とれる道』があったはずです。

今回このことを考えているタイミングで、2023年秋に目にしたのが、「みてね基金第四期イノベーション助成」です。

こちら、見ていただければわかるのですが、申請団体の要件について

『年間予算規模が3,000万円以上、活動実績が3年以上ある団体(いずれも原則として)』

と記載があるんですね。

私たちは昨年の時点で財政規模2,000万円くらいなので、完全に足りていないのです。

普通だったら、この時点で申請を諦めると思うのですが(笑)、謎のポジティブを発揮した私は「(いずれも原則として)」って書かれているから可能性ゼロではないんじゃない!?と応募を決意します。

パランパルミルを、みてね基金のみなさんとやれたら、どれだけ心強いだろうと思ったからです。

それに、パランパルミルやりたい!とはじめに書いたのはmixiです。ウィーズに繋がる活動の仲間と出会ったのもmixiです。

「みてね基金」は、子どもの動画・写真共有アプリ「家族アルバム みてね」の社会貢献活動です。「みてね」の事業責任者でもある株式会社MIXI取締役ファウンダー・笠原 健治さんの個人資金が原資です。


ご縁を感じないわけがありません。



みてね基金さんは『すべての子ども、その家族が幸せに暮らせる世界を目指して』というビジョンを描き、さまざまな団体に助成をされています。

実は過去に2回、ウィーズはみてね基金さんから助成を受けており、1回目でひとり親向けのLINE相談窓口の設置、2回目で両親の別居・離婚後の子ども養育支援を促進するための支援者養成講座の確立をおこなって、その事業は今も続けています。(というかウィーズの主事業になっています)

その過程では伴走支援や、進捗報告、メンターさんのマッチング等々さまざまな非資金の支援もおこなってくださって、それらのつながりや軌跡も、今に残っています。


ビジョンへの共感と、ともに歩む未来への想像に希望しかなくて、パランパルミルもぜひ一緒に・・・・という思いがあり、ラブレター(申請書)を書くことにしました。

ただ申請書が「企画書20ページ以内」という自由さには正直『マジか』と思いました(笑)

普通、助成金の申請書って、フォーマットが決められていて、それぞれの欄に字数も決められていて、そこに四苦八苦するのですが、

逆にフォーマットなし、どこにどれだけ重きを置いて表現するかも自由、となるとそれはそれで難題でした。

以前の記事で「2023年から2024年になる年末年始はパランパルミルのことばかり考えていた」ということを書きましたが、正確にはみてね基金の申請書をつくっていた、という感じです(笑)

誤解を恐れずいうと、私の中でも「多分採択されない」とは思っていたんです。申請書を消しては作り、消しては直し、というようなことをしながら、『この時間無駄になったら悲しいな』と思わずにいられない時も正直ありました。

そもそも募集要項だって、時間と労力がさかれてつくられているはずです。助成元の思いがそこにたくさん込められています。
私が資金の出し手であれば、さまざまな可能性を考えて「原則として」という文言をつけたとはいえ、要件を満たす団体から選びたいと思うと思ったからです。

でも出さなかったら採択0%、出せば1%以上にはなりますからね(笑)
応募しないと後悔すると思って、申請書づくりに向き合いました。

最終的な20ページの構成としては、

・表紙
・団体紹介(活動内容・実績・ビジョンミッション)2ページ
・団体の向き合う社会課題の説明3ページ
・申請事業説明3ページ
・申請事業の必要性5ページ
・申請事業計画(スケジュール・実施体制・予算など)6ページ

という感じにしました。とにかくどんな未来を描こうとしているのか、それがどうして実現できると言えるのか、ということに特に思いを込めたつもりです。

予算書もエクセルでつくってね、というだけの指示だったので、フォーマット自由だったのですが、事業を走らせていくイメージをしながら、月次でかかる費用を想定しつつ細かめに3年分作成しました。


この申請書を作成する過程でも『あ~パランパルミルをみてね基金さんでやりたいわ』という感情が高まるばかりで、ダメだと思いつつも結構具体的にいろんなことを想定してしまっていました。

ですので、これが不採択だった場合、なんだかんだ私のメンタルはやばかったかもしれません(笑)

本当に採択していただいて感謝感謝です。

※ちなみにウィーズのメンバーも、1次選考に通過しただけの段階で奇跡が起こった・・・!みたいな反応でした(笑)



パランパルミルから、なんらかのインスパイアを受けての活動は、いずれにしてもやったと思います。ただ、今回の採択によって一気に進められる風を得たのは間違いありません。



この道もまた、導かれた道と思っています。
感謝して、全力を尽くしていきます。


先日、みてね基金さんとのキックオフ面談があったのですが、『パランパルミルのモデルをつくり、社会実装を目指すことはとてもむずかしいことである』という話は出ていて、私もそう思っています。

新しいことをやるからこそ、どんな結果が生まれるかは誰にもわかりません。

でも、必ず事業としてやり遂げていきます。
その先には、生い立ちによるひずみが生まれることのない社会を見ています。

今年1年はリサーチの一年にしています。

フランスの仕組みを学びながらも、決してそのままは導入せずに日本で受け入れられる状態になるようアレンジしたり工夫したりしながら実運用の走りだしの時を迎えたいと思っています。

次回の記事からは、その歩みについて定期的にシェアしていきます。
ここまで書いた中でもさまざまな方に読んでいただいて、励みになっています。

『日本版パランパルミル:1,000人の親プロジェクト』として事業にしてもらったこの夢を、ぜひ、これからも見守ってください。




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