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『夢を持つということ』

1.夢を叶えたい、どうしても?

皆さんには、叶えたい夢ってありますか?
どうしても、叶えたいこと。
いい大人になってまで、追い続けたいこと。

どうしても?って聞かれた時、考えてしまう。

例えば、親が危篤であると連絡が来た。
次の日に、夢が叶う舞台が用意されている。
あなたは、それを蹴って、向かうか。

叶えたい夢って、何がなんでもってことなら、
こういうことなのかな、と思う。

私ね、4年半サラリーマン勤めをして、
一念発起で辞めて、モデルを目指しています。

なかなかの優良大手企業で、
周りからは、
「勿体無い〜」とか、色々言われたけど、
私の中で決断してしまった、揺るがない決定事項だから、
「そうなんだよね、でも、もう決めちゃったんだ」
「辞めることを、辞めたら、おれが嫌なんだ」
って言って、辞めた。

幸いにも、私の家族や友人、同僚から上司まで、
人に恵まれるたちの私は、
素直に心から応援してくれて、感謝を噛み締めて、
2022年の秋ごろから、挑戦をしている。

目指し始めてから、たまーに聞かれること。
「なんで、モデル始めたの?」

サラリーマンを辞めた日

2.きっかけ

きっかけなんて、些細なものでさ、
「モデルっぽいよね!」とか
「スタイルいいね!」とか、
そういう甘い言葉を周りにかけられ、
魔法にかけられ、

「おれ、モデルできるかも」
って思い始めたのがきっかけかな。

そもそもファッションは好きだったし。
だからと言って、モデルのことなんか何一つ知らなかった。


3.私の夢

だから、会社を辞めた、訳ではない、実は。

私ね、ずーっと悶々としてたの。
その時付き合っていた彼女とは半同棲の様な形で交際していて、
月から金までちゃんと働いて、たまに飲みに行って、
親睦会やら、忘年会やら、新年会やらに顔を出し、
週末は趣味に耽る。

王道のサラリーマンパターン。
別にそれも幸せだった。

でもそれが、なんだか、つまらないというか、
退屈というか、1年が短くて、あっという間に過ぎていって、
歳だけ取っていくような。

なんか、そう感じてしまうのが、嫌だった。

だからといって、やりたいことなんてなかった。

小中高と、将来の夢を話さなければならない時、
その時絞り出した答えを使い回し続けていて、
これ!って没頭できるものが、当時の私にはなかった。

だからきっと、周りの意見も聞いて、
流されて、私も、そこでいいやって妥協して、
川で言うところの、土が溜まるところ、
流れが、遅いところに、ぬくぬくと居たんだと思う。

それが嫌になって、でもやりたいこともないから、
やりたいことが見つかるまでここに居よう、って決めて、
やっと見つかったのが、モデルだった。

自分でも分かっているんだぁ、
これって大博打だからさ、辞めるこの一歩って、
すごく重いのよ。
だから、なかなか踏み切れなくて、
モジモジしていた。

ある時ね、ふと思ったの。

もし、子供ができた時に、
「お父さんの将来の夢は何?」
って聞かれたとして、何も答えられないな、って。

使い回していた答えを、子供にまで、使いたくなかった。

「お父さんね、コックさんなりたかったり、
 大工さんになりたかったり、
 モデルになりたかったんだけど、
 今、やってないなぁ」

って、言いたくなかった。
これだけ世の中が、夢を持った方がいい!
好きなことを仕事にできるって、素晴らしい!
みたいな風潮がある中で、
そんな、自分がつまらないと思っていることを
堂々とお話出来ないと思った。

そして、好きなことを仕事にするって
どんな感覚なんだろうって、ワクワクしてしまった。

だから、とりあえず、動いてみちゃった、
ってのが今。
そして、動いている中で、
モデルとして、活動を続けていく中で、
夢の形は変わっていった。

私の夢は
「夢を追う事を、説明できる大人になる事」

ミラノで、初めて歩いたショー
ここまで来るのが、本当に大変だった、、、
眉毛も髪の毛も無くなったし笑笑


4.夢と現実

もし、これを読んでいる人の中で
モデルになりたい!と言う人がいて、
私に意見を求められたとしよう。
その時私は、多分こう言うと思う。

「理想と現実は、ぜんっぜん違うよ笑笑」

思っている100倍しんどくて、
想像の500倍メンタルやられるし、
楽しいことばっかりじゃない。

この現実を知ってしまった時、私は
「夢なんて、追っかけてた時の方が
 全然楽しくて、今は、なんかな、、」

なんて、気を落としていた。

狭き門であり、難しい挑戦だとは知っていたのに
雲に描いた絵空事は、いざやっと掴んでみたら、
全然違うモノだった。

それでもまた、掴んだ後に、絵を描いて、
追いかけて行く。

虹のふもとに向かって走っている様な感覚。
私たちが近づけば、それも一緒に動いてしまう。

追いついた、と思っても、追いつかない。

そして、仕事を勝ち取るためのオーディションでは、
落とされ続ける日々が続く。
いつオーディションがあるか分からないから、
完璧な状態をキープしていく。

現実は、思っていたより、泥臭かったんだ。

全てを知った訳ではない、だから断定は出来ない。
でも私は続けて、こういうだろう。

「理想と違うし、スカウトでもされない限り、
 本当にしんどいこと、たくさんあると思うよ
 それでも君がやれる覚悟があるなら、
 いいんじゃないかな??」

自分への戒めも含めて。
もう一回腹括れよ、ってこと。
何度でも。


5.正直言って、夢は叶った。

たぶん、モデルになるって夢は叶ったと思う。
だって、海外と日本のモデル事務所に所属して、
日本でも、海外でも、ショーを経験して、
色々な撮影をした。

叶ったと言えば、叶った。

私はね、モデルにはなれたんだ。

だから今は夢の途中にいる。
夢の中にいる。

果てしなく、先の見えないモノを追いかけている。
だってそうじゃん。
モデルなんて、どこまで行けば終わりなのか
全く分かんないもん。

しかも、夢、叶っちゃったし。

でもさ、人間って貪欲らしくて、
その夢が叶ったら、また次、また次って
どんどん膨らんでいくんだよね。
だから、次はミラノコレクションに出る!
そしてパリコレクションにも出る!
それすら叶っても、
じゃあ次は3本出る!とか、
次のシーズンは、もっと多く出る!とかね。

果てしないんだよね。

夢は、尽きないらしい。
ワンピースの黒ひげも言ってた。
「人の夢は終わらねぇ!!!!!!!」


6.どうしても叶えたい夢

例えば私が、誰もが知ってるルイヴィトンのショーが決まっている状態で、
親が危篤になり、今すぐに帰らないと間に合わない!
と、なったとする。
(補足するならば、私はかなり家族愛好家である。)

さて、それを蹴って、帰るだろうか。

おれ、帰ると思うな。

夢追うことは素晴らしいよ。活力が生まれる。
ほとんどの人が経験できない様な事をしている。
でも、だからと言って、夢を追う事、好きなことを仕事にすること、これがベストではない。
もはやベターですらない、と最近思う。

夢を追うこと、素晴らしいかもしれないけど、
でもお勧めはしない。
全員がやった方がいいよ!っては言わない。

何故か。
大切なもの、大切にしたいもの、
支えてくれた人、全部無下にしてまで、
夢は追いかけるモノではない。
夢も、モデルも、あくまで私の中の要素の一つでしかない。

と思っているから。

もちろんこれは大人にだけね。

小中学生になら、
「おお!でっかい夢持て!
 あとは自分時代だぜ!!!」
ってくらい言うだろうけど。

これが、今の、私の答え。
また追い続けたら、答えは変わってくると思う。

でもそもそも、夢を見るのは勝手だが、
夢である前に仕事である訳だから、
ちゃんとしっかりやらなければならないと思う。
夢だから、やるんじゃなくて、仕事だからやる。

私からしたら夢かもしれないモノは、
大多数の他人からすると歴とした仕事であり、
私にとっても仕事である訳だ。

そうなると、私は仕事というものに対して
かなり真面目な思考を持ち合わせていると思うので、
欠勤は、、いかん。とも思ってしまう。

でも、やっぱり蹴るかもな笑笑


7.夢、ありますか?

皆さんには、夢はありますか??

私は夢は小さくてもいいと思うの。
絶対に職業でなければいけないという訳ではないと思うの。

だから、
彼女と結婚することが夢でもいいし、
海外旅行が夢でもいい。

私は、この1年と少しで、
夢が持つエネルギーの凄さを感じた。

苦が苦と思わず、必死になれたり、
なにかポジティブになれたり、
楽しかったり、悔しかったり、悲しかったり、
嬉しかったり。

2023年は、どんな年でしたか?
と聞かれたら、
「これまでで1番泣きました!!
 新生児の時より泣いたかも!」
って言うかな笑

そうやって、活力がある生活の中で、
日々、ありがたみを感じられるようなら、
ほんの少しのことでも幸せに感じたり、
大切に思えたりするのかな、と思う。

それって、もしかして幸せなんじゃないかな。

だから、極論で言えば、
夢を追うことは幸せなのかもしれない。

でもそれは、その人に、感謝とか、素直さがあればだと思う。

だから、夢に没頭せず、
それなりに一歩引いて、でも真剣に追いかけた時、
それは、夢を追うことを肯定できるかもしれない。

今はモデルをやっている私は、
次にはコックさんをしているかもしれない。
農家になってるかもしれない。

モデルとしての夢も途中だし、
夢を説明できる大人になることも、途中。

私の夢の定義は、現在進行形で変わっていく。

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