調子のイイ人。

昔から人に合わせるのは得意である。会話のなかで相手の求めているものを探り、欲しがっている答えを用意してしまう。
付き合いの浅い人、関わりの希薄な人に対しては特にそうなってしまう。
それが好かれたいからなのか、ただ単に場を盛り上げたいからなのかわからないけれど、気が付くと、心にもないリップサービスで満たされている。

相手を喜ばせることで相手の承認欲求は満たされていくけれど、それに伴って私は、どんどん空虚になってしまう。
空っぽになった自分の心を満たすことができなくて、それでも相手を満たすことがやめられなくて、空っぽになった心を抱えてうずくまる。

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