人に甘えると言うこと

「お前は一人っ子なんだから、誰にも頼らず生きていけるようにならないといけない」

母からそんな風に育てられたためか、私は甘え方を知らない。
そもそも、友人関係を継続させること自体が苦手だ。

例えば、ふと、ご無沙汰している友人を思い出して、連絡を取りたいなあと思っても、もし無視されたらどうしよう、とか考えて、結局連絡できなかったり、困ったことがあって、ちょっと聞いてほしいことがあっても、迷惑なんじゃないか、と考えたり、自己完結で終わらせているうちに、だんだんとフェイドアウトしてしまうのだ。

自分の継続している友人関係は、全てあちらから連絡をくれる人ばかりだ。

そんなところへ、古くからの友人から誘われた飲み会に恐る恐る参加すると、なにも構えることなく、歓迎されたのだけど、そこで

「お前は甘え方が下手なんだよ。もっと甘えればいいのに、甘えないから可愛いげがないんだよ」

と言われた。

それを聞いて、もしかしたら、全部自意識過剰なだけで、本当は連絡したら喜んでもらえるかもしれないのかも、と思った。

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