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狂犬病予防法(昭和25年成立時)/ 第三章 狂犬病発生時の措置(移動の制限)第十五条

今のではなく、昭和25年に出来た時の狂犬病予防法を読み続けています。

現在(令和六年)の条文とほぼ変わりません。
興味深いのは前条(病性鑑定のための措置)第十四条では、昭和25年成立時に「犬」となっていた箇所が現在の法律では「犬等」になっていますが、この第十五条では「犬」のままです。
狂犬病発生時に猫は移動の制限対象になることがないようです。


(※條を条に直したり、当時の文字と違う書き方をしています)

第三章 狂犬病発生時の措置
(移動の制限)
第十五条 都道府県知事は、狂犬病のまん延の防止及び撲滅のため必要と認めるときは、期間及び区域を定めて、犬又はその死体の当該都道府県の区域内における移動当該都道府県内への移入又は当該都道府県外への移出禁止し、又は制限することができる。

国立公文書館デジタルアーカイブ 狂犬病予防法・御署名原本・昭和二十五年・法律第二四七号


概要

特に説明の必要もないので逆に細かく説明してみます。
(誰がやるの?)都道府県知事が
(どんな時に?)狂犬病のまん延の防止及び撲滅のため必要と認めるとき
(どのように?)期間及び区域を定めて
(どうするの?)犬又はその死体の当該都道府県の区域内における移動、当該都道府県内への移入又は当該都道府県外への移出を禁止し、又は制限

冒頭に書きましたが「犬又はその死体」は今(令和六年)の法律でも「犬」です(「犬等」ではありません)。そして「狂犬病に感染している・してない」は書かれていません。指定された区域内の犬全てが移動の制限を受けます。

区域内と区域外の移動だけではなく区域内での移動も対象。
次の「(交通のしや断又は制限)第十六条」には「七十二時間をこえることができない」とありますが、こちらはその様なことは書かれていません。

短いですが、ここまで。

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