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営業講座④ これであなたも相手を誘導できる!商談編【MUPウサギクラス】

前回の講座で8割は事前準備とお伝えしましたが、残りの2割、商談もやっぱり大事です。どんなに事前準備を完璧にしても、商談の進め方次第で売れる売れないが変わってきてしまいます。営業はいかに自分が喋らずお客様に話させるか、商談ではこれが非常に重要です。

①心を開いて

人は、初めて会った人に壁を作ります。悲しいかな営業マンの提案に対してはやっぱり警戒して買わない理由を探すんですね。〝壁を作って買わない理由を探す〟これはもう大前提で、買ってもらうためにはそこを崩していく必要があります。心を開いてもらうのが大事。営業として押し売り感が出ないためにも、いかにお客様に話してもらうか、聞き上手になるということが大事になっていきます。女性が彼氏の悩みをずーっと男友達に相談をしていたら、そこがカップルになった...みたいな話があると思いますが、人って自分の話を聞いてくれる相手に心を開くんです。なので、先程の例で言うと相談をしているうちに「あれっ?この人すごく親身に私の話聞いてくれる、好きかも」って思ってしまうんですね。営業も恋愛と一緒です。どんどん喋ってもらってどんどん心を開いてもらって押し売り感が出ないようにしっかりと相手の話を聞いて気分良くなってもらいましょう。営業職の方はお喋り好きな方が多いので、喋りたい!紹介したい!と気持ちがはやるかもしれませんが、そこをぐっと堪えてお客様に話していただけるように心がけてください。明日から営業するときに「ヤバイちょっとこれ話しすぎてるな」と思ったときには、お客さんに話してもらえるようにどんどん質問してみてください。

②誘導の仕方

次は話の進め方です。相手に話してもらうと言いながら、全然関係ない競馬の話とかパチンコの話とかそんな話引き出してもなんの意味もないですよね。話してもらう時の話の誘導の仕方が大事になってきます。ここで定番のSPIN話法をみてみましょう。

★SPINとは
・状況質問(Situation)→顧客の現状を理解する
・問題質問(Problem)→顧客のニーズを明確にし、気付かせる
・示唆質問(Implication)→問題の重要性を認識させる
・解決質問(Need payoff)→理想の状態をイメージさせる

では、SPIN話法に沿って〝家電量販店の店員とテレビを見にこられてるお客様〟という設定でロールプレイングをしてみます。

店員:お客様、本日はどのようなテレビをお探しですか?
お客様:えーっとですね、大きいやつがいいですかね
店員:大きめのテレビをお探しなんですね。ちなみに今お使いのテレビではどういった点がご不満なんでしょうか。
お客様:僕結構サッカーとか好きで
店員:いいですね〜サッカー
お客様:観たいんですけどうちのテレビ小さいんですよ
店員:あ、そうなんですか。やっぱりせっかくなら大画面でスポーツ観戦したいですよね。
お客様:それはそうですよ。例えば彼女とかきた時もね、でっかい画面で映画を見たりもできますし、家族とかも喜びますよね。
店員:そうですよね。スポーツ観戦や映画鑑賞に特にオススメのダイナミックで臨場感溢れるテレビがありますので
お客様:そんなのあるんですか
店員:こちらご紹介してもいいですか。
お客様:是非是非お願いします。
店員:ありがとうございます。

どうでしょうか。実際に話聞きたくなりませんか? 

SPINのS
まず、お客様の状況の確認をします。今回で言えばテレビを見にきたお客様に対して、最初の質問で「今回どのようなテレビをお探しですか?」と尋ねると「ちょっとおっきめのテレビを探してます。」という返答がありましたね。ここでこのお客様は今回大きめのテレビを見にきたんだ、ということが分かります。

SPINのP
これはお客様にとっての問題だったりお悩みです。さっきの質問の中で、今お持ちのテレビにどういった不満があるのか聞いてみると、「サッカー観戦にハマってるんですけど今使ってるテレビが小さくて」っていうお話をされました。この質問でスポーツ観戦を楽しみたいが今のテレビでは楽しみきれないというお客様の悩み、問題について掘り出しました。

SPINの〝I〟
お客様のニーズを想起させる。ニーズを掘り起こす、思い起こさせるというような形になります。さっき「せっかくだったら大画面でスポーツ観戦楽しみたいですよね」という質問を投げかけたら「仲間と観戦したい、彼女と一緒に楽しみたい」と答えてくれましたが、ここで大事なのは「大きいテレビで仲間や恋人とスポーツ観戦や映画鑑賞を一緒に楽しみたいんだ」というお客様のニーズをご自身の口から言っていただくことです。言葉として発するときに、いいイメージをご自身で描いていただくことがとっても大事です。

SPINの〝N〟
課題解決の提案。その課題これで解決できますよ、という提案が「あなたにオススメなダイナミックで高画質大画面のスポーツ観戦に特にオススメなテレビがあるんですよと、これ紹介してもいいですか」という風な形になっていくんですね。

SPIN話法を使わずに、「いらっしゃいませ、今回どんなテレビをお探しですか?」「おっきめのですよ」「おっき目のテレビでしたら今こんなやつオススメですよ」っていう方多いと思うんですよ。でもそれだと押しつけ感が出てしまってお客様は「えっまだ買わないよ!」となってしまう。今使ったようなSPIN話法を使うことによって、あなたの口から今回こういうテレビを買いに来てこういう楽しみ方をしたいんだ、今こんなんだからこういうテレビを解決したいんだというのを言っていただいたので、じゃあこれ紹介できますよという形になるので、お客様にとっても押し売り感のない形で営業することができるんですね。SPIN話法は基礎的なテクニックですが、自然にスムーズに話を進められるので非常に重要になってきます。

③WHY 質問の意図を汲み取る

営業しているとお客様から質問をされることがあると思いますが、お客様が疑問に思って質問したことの中にはお客様のニーズが隠れています。質問に対してただ返答していると、チャンスを少し逃してしまいますので、〝このお客様は何故この質問をしたのか〟という質問の意図をしっかりと把握するようにしてください。「この質問をしてるってことは実はこういう機能を欲しがってるんじゃないか」と予想して返答する。これで給料上がります。

④まとめ

・お客様に話させること。いかに自分が話さないか。
・SPIN話法を使って押し売り感が出ない営業を。
・お客様からの質問の意図をくみとるようにする。

明日から使えるような実践的なノウハウになっているので、是非SPINを意識してシチュエーションで練習してみてください。次は商談後のクロージングです。