見出し画像

モリゲはどのCBと多く組んだ??~FC東京における、森重真人選手の相方CBに関する統計~

 ご覧いただきありがとうございます!FC東京サポの大学生、ayu6です。今回はFC東京在籍の森重真人選手の”相方センターバック(CB)”について調べてみました。
 少し記事が長いので、サクッとご覧になりたい方は目次の「2010~2020シーズンまとめ」以降をご覧ください。

はじめに

森重選手と言えばFC東京において長きにわたりCBとして活躍しており、今ではクラブの象徴的な選手となっています。

森重2

出典:Qoly

森重真人(FC東京在籍:2010~)
大分トリニータを経て2010年に東京に加入。J1の通算出場数は350試合を超える。13~17シーズンは主将を務めた。Jリーグベストイレブンを5回受賞。日本代表としても41キャップを持ち、2014ブラジルW杯に出場している。

さて、森重選手が在籍している間、FC東京のディフェンスラインは基本的に4枚、すなわち4バックを採用してきました。この間、森重選手は不動のCBとして君臨し続けましたが、もう1枚のCBは入れ替わりがある印象を筆者は持っていました。そこで、森重選手はこれまで何人の選手と何試合、CBを組んだかを調べたら面白いのではないかと考え、調査することにしました。

調査方法

森重選手が在籍している期間のFC東京の全試合のスタメンを調べ、森重選手の相方CBの名前をカウントしていきました。

※スタメンのみのカウントなので、途中交代などにより相方CBが変わった場合・森重選手自身が途中出場した場合はカウントしていません。
※試合によっては記録にポジションが明記されていないことがありましたが、筆者の記憶などをもとに相方CBであろうと思われる選手をカウントしました。

対象期間:2010シーズン~2020シーズン第23節
対象試合:Jリーグ、リーグカップ、天皇杯、アジアチャンピオンズリーグ
参考文献:FC東京「試合日程」Jリーグデータサイト「出場記録」

2010シーズン

では1シーズンごとに森重選手の相方CBを調べていきます。まずは森重選手にとってのFC東京初年度、2010シーズンです。

画像12

リーグ戦・ナビスコ・天皇杯全47試合のうち、森重選手は41試合に先発出場しました。このうち30試合でCBとして起用され、今野泰幸選手と最も多く組んでいます(21試合)。今野選手が代表活動により離脱した際は徳永悠平、高橋秀人、キム・ヨングン選手と組んでいます。また、このシーズンはボランチとして起用されることもありました(11試合)。

今野泰幸(FC東京在籍:2004~2011)
現ジュビロ磐田。東京では2009シーズンからCBを務め、日本代表でも活躍した。筆者がサッカーを見始めて最初にファンになった選手でもある。
徳永悠平(FC東京在籍:2003~2017)
現V・ファーレン長崎。東京では長きにわたり右SBとして活躍したが、CBやボランチをこなすこともあった。
キム・ヨングン(FC東京在籍:2010)
現ガンバ大阪。韓国の全州大学校を経てFC東京に加入し、左SBやCBとしてプレーした。韓国代表78試合3得点。

2011シーズン

画像12

J2での戦いとなった2011シーズン。森重選手は44試合中43試合に先発し、全てCBでの起用となりました。2010シーズンと同様、相方は今野選手が最多(37試合)で、今野選手不在時は徳永悠平、ジェイド・ノース選手と組んでいます。

ジェイド・ノース(FC東京在籍:2011)
現Eastern Suburbs FC(オーストラリア2部)。Jリーグでは東京の他コンサドーレ札幌でもCBとして活躍した。オーストラリア代表として41キャップを持つ。

2012シーズン

画像12

J1復帰初年度となった2012シーズン、森重選手は45試合に先発出場しました。シーズン前半は加賀健一選手、後半はチャン・ヒョンス選手と組むことが多く、両者が上位2人となりました。この他高橋秀人、徳永悠平、丸山祐市選手と組んでいます。

なお2012シーズンのみ一部試合(3試合)で3バックが採用されており、相方を1試合につき2人カウントしています。このため森重選手と組んだ5選手の出場試合数の合計(48試合)が森重選手の先発出場数を上回っています。

加賀健一(FC東京在籍:2012~2014)
現ブラウブリッツ秋田。ジュビロ磐田を経て2012年に東京に加入し、ガンバ大阪に移籍してしまった今野泰幸の穴を埋める活躍を見せた。
チャン・ヒョンス(FC東京在籍:2012~2013、2017~2019)
現アル・ヒラル(サウジアラビア)。17~19シーズンの活躍は記憶に新しいが、12シーズンに東京でプロのキャリアをスタートしていた。この時はCBのほか右SBでもプレーした。
高橋秀人(FC東京在籍:2010~2016)
現サガン鳥栖。東京では主に守備的MFとして活躍した。2012シーズンは3バックの中央でプレーするなど、CBでの起用も目立った。日本代表7試合出場。

2013シーズン

画像12

昨シーズンに続き、前半戦は主に加賀選手、後半戦は主にチャン・ヒョンス選手と組んでいます。またナビスコカップでは高橋秀人選手と1試合組んでます。このシーズン森重選手は初めて日本代表に召集されたため、天皇杯の3試合についてはチームを離れています。

2014シーズン

画像12

森重選手は新たに就任したマッシモ・フィッカデンティ監督からも信頼を得て38試合に先発出場しました。相方は吉本一謙選手が最多(28試合)となりました。その他リーグ序盤戦は加賀選手と、終盤戦にはミケーレ・カニーニ選手と組んでいます。またナビスコカップで高橋秀人選手と組んでいます(1試合)。

吉本一謙(FC東京在籍:2007~2009、2011~2012、2013~2018)
現清水エスパルス。FC東京U-15、U-18を経て2007年に加入。しばらく出場機会を得られず期限付き移籍を繰り返したが、2014シーズンついにCBのレギュラーをつかんだ。
ミケーレ・カニーニ(FC東京在籍:2014~2015)
世代別イタリア代表に召集経験のあるCB。2011~12シーズンにはカリアリ(セリエA)でフィッカデンティ監督のもとプレーしたことがある。東京には2014シーズン途中に加入。現在は引退した模様。

2015シーズン

画像12

2015シーズンも代表召集・負傷・累積警告を除きすべての試合に出場する活躍を見せました。シーズン前半戦の相方は吉本選手かカニーニ選手でしたが、後半戦は丸山選手が台頭し、最も多く組んでいます(15試合)。

丸山祐市(FC東京在籍:2012~2013、2015~2018)
現名古屋グランパス。明治大学卒業後2012シーズンに東京に加入。しばらく出番がなかったが、2014シーズンレンタル先の湘南ベルマーレでCBのレギュラーを獲得。2015シーズンに東京に戻って以降も安定した活躍を見せた。

2016シーズン

画像12

2016シーズンも代表招集や累積警告・退場によるベンチ外を除くすべての試合(41試合)に出場しました。最も多く組んだ相方は丸山選手の37試合となり、出場した試合のほとんどで丸山選手と組んでいます。吉本選手とも4試合組んでいます。

2017シーズン

画像12

2017シーズンの森重選手は、負傷により後半戦はベンチ外となってしまいました。そのため先発出場は21試合にとどまっています。相方は3シーズン連続で1位・丸山選手(15試合)、2位・吉本選手(6試合)の順番となりました。

2018シーズン

画像12

新たに長谷川健太監督が就任した2018シーズン。森重選手はリーグ戦を中心に33試合に先発出場しました。最も多く組んだ相方は2017シーズン途中に復帰したチャン・ヒョンス(21試合)となりました。そのほかシーズン前半は丸山選手(6試合)、丸山選手移籍後は岡崎慎選手(3試合)や丹羽大輝選手(3試合)と組んでいます。

岡崎慎(FC東京在籍:2017~2019、2020後半~)
FC東京U-15深川、FC東京U-18を経て2017年にトップチームに昇格。CBのほかSBやボランチでのプレー経験もある。東京五輪世代。
丹羽大輝(FC東京在籍:2018後半~)
2014年ガンバ大阪でのリーグ優勝や、日本代表に招集されたこともある経験豊富なCB。

2019シーズン

画像12

2019シーズンもリーグ戦を中心に37試合に先発出場しました。シーズン前半戦はチャン・ヒョンス選手と組むことが多く、ヒョンス選手移籍後は主に渡辺剛選手と組んでいます。最終的に渡辺選手が最多の相方となっています(22試合)。岡崎選手とも1試合組んでいます。

渡辺剛(FC東京在籍:2019~)
FC東京Uー15深川、山梨学院大付属高を経て2019年に東京に加入。その後ヒョンスが移籍し出番が回ってきたが、穴を埋めて余りある活躍を見せ現在に至る。東京五輪世代。

2020シーズン

画像12

2020シーズンは第23節横浜FC戦を終えた時点で26試合に先発出場しています。最も多く組んだ相方は昨シーズンに引き続き渡辺選手(20試合)となっています。他にもジョアン・オマリ選手(5試合)、木村誠二選手(1試合)と組んでいます。

ジョアン・オマリ(FC東京在籍:2020~)
ドイツ・ベルリン生まれ。第21節ガンバ大阪戦では歯を折りながらも90分プレーし続けたタフなCB。レバノン代表のキャップを持つ。
木村誠二(FC東京在籍:2020~)
FC東京U-15深川、FC東京U-18を経て2020年にトップチーム昇格を果たした。世代別の代表に召集経験のある期待のCB。

2010~2020シーズンまとめ

これまで見てきた2010シーズン~2020シーズン第23節までのデータをまとめたのが下の表です。

画像13

このうち、森重選手がCBに起用された試合(390試合)だけを抽出し、割合を調べ順位付けしてみました。

画像14

割合は、
(それぞれの選手の出場試合数)/ 390(森重選手がCBに起用された試合数)
で出しています。3バックが採用された試合(全3試合)については1試合につき相方を2人カウントしているので、割合の合計は100%を超えています。

おわりに

最も多く組んだ相方は丸山選手
 2010~2020シーズン第23節の間、森重選手はCBとして390試合に先発出場し、延べ15人の選手と組んでいます。このうち19%にあたる74試合は丸山祐一選手と組んでおり、丸山選手が最多の相方となりました。

画像15

出典:GOAL

6位渡辺選手までが割合で10%越え
 2位以降は、2位チャン・ヒョンス選手、3位今野泰幸選手、4位吉本一謙選手、5位加賀健一選手、6位渡辺剛選手と続いています。渡辺選手までが割合で10%を超えており、森重選手と多く組んでいたことがうかがえます。渡辺選手は現在も東京に所属しているので、今後順位が上がるかもしれません。

森重選手の鉄人っぷり
 記事の趣旨とは少々ずれますが、記事を書いていくうちに森重選手の鉄人っぷりを身に染みて感じました。東京でCBとして390試合先発出場、その間組んだCBは15人、長期離脱は1回のみ…森重選手の歴史は、ここ10年のFC東京におけるCBの歴史と言っても過言ではありません。


最後までお読みいただき、ありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?