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正気の沙汰、事実は小説より奇なり・バチェロレッテ3 (Ep7まで)

皆さんからありがたいコメントをたくさんいただき、調子に乗った私は引き続き今作の感想を書いていくことに決めた。
決めた途端に何が起こったか、現時点で配信中のEp7までご視聴の方々はもうお察しだろう。

推敲の余力もなく、勢いに任せて書いた駄文なので、多少の誤字脱字は見逃していただきたい。
もはやアウトプットでしかこの精神状態を癒せない私に、今こそロキソニンローズをください

再評価はループする

本作には、理系才媛、ハイスペ参加男性など、多くの視聴者が願った要素がふんだんに盛り込まれている。
私も正にこの条件を望んでいた一人だ。
なぜこの条件を望んでいたかというと「知性×リアルのガチ恋ショーが見たい」と思っていたからだ。

その結果「知性×リアルはガチ恋ショーを生み出さない」というネガティブデータが出てしまった。
あんた公式が間違ってるぞ、とAmazon先生にビンタを食らって目が覚めた。

今回の異常事態を受けて「バチェロレッテ2はよかった」という論調のポストが散見される。
主人公が美と笑顔でもって男性陣をもてなし、時に熱烈に求愛され、最後は論理的な判断が下された作品だ。
公開直後、深堀りが足りない。バチェロレッテ1はよかった。という世論がメジャーであったが、本作の状況を踏まえて少しずつ再評価を受けている印象だ。
バチェロレッテ1もまた、エンディングで散々ルールを守ってほしいという酷評に遭い、比較による再評価を経て伝説の作品となった。

二度あることは三度ある。
バチェロレッテ3もまた、シーズン4公開時に「男性陣のスペック」「リアルさ」が再評価されるのではないだろうか。

特に2on1会議は、シリーズ屈指の見応えあるディベート回であった。
全員がロジカルコミュニケーションの使い手。あっマジで賢い人たちだ!と多くの人が思ったことだろう。
特に山本さんのプレイヤー兼マネージャーとしてのまわしは一級品だ。ここだけ何度も見たい。
株式会社バチェロレッテ 2on1ソリューション事業部バリオフィスの社員たちは、根っからのビジネスマン揃いだ。
マヌカハニー強要疑いの彼も、ここまで勝ち進んでいればきっともっと魅力を発揮できたはずなのに。

人間の脳味噌は不思議なもので、よほどのことでない限り悲しみは時間と共に癒えていくものだ。
亜樹さんのようにロングスパンで見れば、おそらく過去の喜劇として本作の良さは見出される。
まだ見ぬラストに私が唯一望むことは、よほどの悲しみが起こらないという一点のみだ。

見えないスペック・対人偏差値

昨今Xにいるバチェ民たちの中で、スペース機能を用いたリモート会談が流行している。
ブレインストーミングを繰り返す中、自説が異なった際にも相手そのものを否定しないスペースバチェ民たちは素敵だ。
楽しいコミュニケーションのためには、相互尊重が必要だと改めて痛感する。

その中で昨夜話題に上がったのが、対人偏差値という見えないスペックが選考条件にあったのか?ということだ。
これは私の考えだが、対話において主張以上に大切なのは配慮だ。
もちろん忖度や過度の愛嬌は必要だとは思わないが、相手を慮り傷つけるようなことを言わないのは、礼儀として対人関係の発展に欠かせない。

今回亜樹さんの人物評として特段項目は設けたくない。
こんなにシビアな状況でも彼女は必死に頑張り、健気なタフさを発揮している。
彼女が快適と思う在り方が大多数の男性にハマらなかったというだけで、彼女が責められるのはあまりに酷だ。
各SNS上での「亜樹さんの尊厳を傷つけるなんてなんてやつらだ!ケッ!」という声も、非常に気持ちがわかるものだ。

ただ、亜樹さんはこの旅を終えて自信がついたと、各メディアで公言している。
この先に何があるのかわからないので、私自身はアフターファイナルローズ終了まで冷静に見届けるつもりだ。

その上で一点だけ失礼を承知で申し上げると、主役という役割において、相手を尊重しもう少し配慮を行き届かせるべきだったとは思う。
北森さんに”繰り上がり当選”を暗に伝えた件は見ていてつらかった。
もし人と調和しながら生きていくことを望むのであれば、性質や価値観は変えなくとも、態度はある程度コントロールする訓練をしたほうがよいものだ。

うん。説教おばさんでゴメン。
ミスコミュニケーションによって傷つき、うなだれるほど萎える人間を見続けることが、私は苦しい。

次作以降の主人公に望むものは「ある程度成熟した対人スキル」だ。
逆に言えばその点を除き選定に何の異論もない。
思考型女性のリアル。正直大共感だ。
まるで美人に見える鏡に自分が写っているようである。

櫛田さんのためなら折れれるなって

参加者男性についても、私は個人を指して批判したくないと思っている。
彼らとて、ショーに迎合しなかったからといって、収益目的の過去参加者にボロクソ言われる筋合いはない。

さて、私の見立てでは4話以降、亜樹さんの中で唯一無二の存在となったのが櫛田さんだ。
くっしーを引き留めることが大切で、あとは去る者追わず、追う者はヴィオラで殴るというスタイルだ。

なお案外ジェットコースター坂口さんとは、自然体で弱みを見せ合うことができている。
彼のダメダメさも顔がええから折れれるな!私は彼のお母さんなんや!と思うことができれば、ナイスカップルになれるかもしれない。
しかし現状、亜樹さんはくっしーのためにバキバキに折れてもはや粉と化しており、グッチパズルを解く余裕などなさそうだ。

唐突な自分語りで恐縮だが、私の夫が「考えていることが手に取るようにわかる」と感情移入しているのが櫛田さんである。
夫は誰が見ても結婚向きの典型的研究開発者で、仕事家事育児を率先してこなし、浮気や浪費はない。
恐ろしいほど真面目で効率的でストイックで、寄り道や愛情表現は一切できず、それがコンプレックスなのだと吐露したこともある。

私は夫バイアスと推しバイアスがラーメン二郎のもやしぐらいマシマシにかかった状態なので、視聴者人気が漸減する彼のことを完全主観で擁護したい。
まず主役に追われて残されている以上、めぐみムーブは致し方ない
そして、親近感と緩やかな拒絶反応の間で葛藤しつつも、「亜樹さんが降りないなら最後まで付き合ったる」という忍耐強さは、完全に結婚向きの人間だなあと思う。
・・・。

うーん。
せめて、元彼女と出会って何日で付き合い何年で別れたという情報があれば、視聴者は亜樹さんと恋愛結婚に至る可能性を計算できるのに。

まあ、昨夜からのファン離れが起きたことも、少し落ち着いた環境で研究に邁進できるのであれば結果的に良いのかもしれない。
恋愛リアリティーショーの言動がコケたとしても、彼は紛れもなく日本の若き叡智である。

自分に合った場所で咲けばそれでいいじゃないか。
それが彼にとって、バチェロレッテではなかったというだけのことだ。

私が考えたさいきょうのけつまつ

過去、想像の超絶斜め上の決着を迎えたシーズンはいくつもあった。
櫛田さんにラストローズが渡されるのだろうと私の直感が言っているが、坂口さんにも可能性は十分にある。
考えられるパターンをいくつか挙げてみたい。

まず、アフターファイナルが亜樹さんの失恋慰労会になるのは地獄オブ地獄なので、それはないと信じたい。

ありえそうで怖いのは、櫛田さんが取り急ぎラストローズを受け取り、アフターファイナルローズでも友人関係続行。誰も得しないソウルメイトエンドだ。
この場合、次のバチェラーはこの中にいます!発表します!という突然のリサイクルバチェラー発表で茶を濁すというのも一興だ。

最もシンプルでナイスな道は、最後のデートで櫛田さんが恋愛感情を抱き始めたことを告げ、無事Happy Serotonin Endというパターン。
同様に、坂口さんが亜樹さんと涙するほど真摯に向き合い結ばれる、Happy Delicacy Endも素敵だ。

変わり種でなんじゃこりゃ?となるパターンは、結局誰も選ばなかった亜樹さんが、アフターファイナルで番組外の人とお付き合いを始め、この度の経験が生きたと語る、おあとがよろしいようでエンド

あとはバチェラー3よろしく「坂口さんとは、お別れしました。今は、櫛田さんとお付き合いしています。」という映像が流れスタジオの時が止まる、人間むき出しエンドあたりか。

私の考えた最強パターンは、
まず櫛田さんに好きな気持ちを告げた上でラストローズを渡さず、「私は櫛田さんのこと男性として好きだから渡せない」とノーローズ。
アフターファイナルで櫛田さんが突如手紙を取り出し、「この1ヶ月ずっと亜樹さんのことを考えていました。何度も傷つけてごめん。遅くなったけど、俺は亜樹さんのことが好きです。」からの二人は幸せなキスをして終了。という変則杉ちゃんエンドだ。

どんな終わり方をしても、バチェロレッテ3という番組の存在が私を楽しませてくれたことは間違いない。

願望をいくら考えたところで現時点で収録は終わっており、この世界のどこかで亜樹さんも、櫛田さんも、坂口さんも、YU-YAもZU-NAもみんなみんなそれなりに楽しく暮らしているだろう。
この旅の終わりを見届けることで、出演者全員の健闘を讃えたいと思う。


余談

作品の舞台について僭越ながら、ケチをつけさせていただく。
円安のせいか、期間も短ければラグジュアリー感にも欠けるバリツアーは旅と言えるのだろうか。
製作費をケチったのか、ちょっと豪華な免許合宿くらいのテンションでは、どっぷりと非日常に浸かれないものだ。

中長期思考癖のある人間にとって、1ヶ月という短期間で結婚を決断することは容易ではない。
しかし、彼らを焚きつけ非日常に誘うだけの演出が、今回ちょっと弱かったんじゃなかろうか。

環境要因も大いにあると思いますので、Amazonさん、次回以降予算の増額を検討してください!


(終)

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