9ヶ月

生後9ヶ月。小さな人がハイハイをせずにつかまり立ちを始めてしまったことをきっかけに、家ばかりで過ごしていたことを反省して、日中の外遊び再開。近所の芝生でのびのびと過ごしたり、幼稚園のイベントでどろんこ遊びをしたり。子どもとの外遊び大好きな私にとっても、楽しい1ヶ月だった。

家の中ではずり這いしかしなかったけれど、芝生の上に連れて行くと、ハイハイをするようになって一安心。
少し前までは室内ではずり這いだったけれど、今はどこでも十歩くらいはいはいで進んで、そのあとずり這いになる。ハイハイはゆっくりのんびり、ずり這いは笑っちゃうくらい早い。

一度立てるようになると、立つことが嬉しいようで、どこかしこでもつかまり立ちをする。はじめは腰が弱々しい様子で、バランスも悪く、後ろにもどてーんとこけていて、みているこちらもヒヤヒヤしていたけれど、1.2週間もしないうちに、上手にしゃがんだり片手を離して後ろを向いたりできるように。つかまれるところがなくても、その辺の壁などに片手を添えて立っている。

ほんの少し隙間が空いている引き戸に手を入れてあけるし、引き出しはもちろんあける。水道の蛇口を動かして水を出したり止めたりできるし、先日はとうとう冷蔵庫もあけられるように。

指先も器用になり、小さなものでも上手につまむ。草や紙は指でつかんで引きちぎる。絵本がどんどんボロボロになって、ちょっと悲しい。笑
葉物野菜もまず指で引きちぎって小さくして、2本しかない前歯でさらに引きちぎって食べようとするから、本当に面白い。気に入った食べ物は小さな小さなかけらまで指でつまんで口に運ぶ。真剣な顔がもう、とっても可愛い。片手ににんじん、片手におにぎりを持って食べる、なんて器用なこともするようになっているし、先日はにんじんを片手に握りしめたままはいはいで移動して、移動した先でちょっと食べてまた這う、なんていうこともしていた。おお、持ち運んでいる、と笑ってしまった。

真似も始めた。時折、手遊びの真似事をする。舌を発見して大興奮しているものだから、私がべろべろべー!と舌を動かすのを真似し始め、べろべろべろべろと舌を動かしながら声を出している。

コミュニケーションにも変化がある。父親である夫に対しては、何をしても嬉しそうにケラケラと笑うからちょっとうらやましい。
でも、何か不快なことがあったときの逃げ場は私らしい。ぎゃーと泣きながら近づいてきて抱きついてくるから抱き上げると、ふぅとため息をつく。後追いもしていて、姿が見えなくなると怖いようと言いたげな声を出して追いかけてくる。
そういえば、抱っこする?ときくと手を広げて伸ばしてくることが増えた。可愛い!!と毎回感動している。笑 抱っこすると自分でしがみついてくれるから、随分と重くなったけれど抱っこは楽になった。

生活リズムは家族の誰よりも規則正しい。19時半頃寝て、23時前後に一度泣いてしまうこともあるけれどちょっとあやすと、こてんと眠る。そのまま朝まで寝ていて、だいたい6時前くらいに一人で起きて可愛いおしゃべりをし始める。しばらくは私もまだ眠いからと放っておくのだけれど、6時をすぎると私によじ登ったり顔を舐めたりして起こしにくる。笑
仕方ないから私も早起きして、頭の中でコクリコ坂の朝ごはんの歌を流しながら、朝から土鍋でご飯を炊いたり、パンケーキを焼いたりしていて、そんな時間が割と好き。

そういえば、寝るときは起きている状態で私が部屋から出ても一人で眠れていたのだけれど、最近は私が部屋から出ようとすると、絶望の泣き声をあげるように。笑 仕方がなく添い寝すると、絶対に放すものかとでも言いたげな様子でしがみついてくるから、可愛くて可愛くてたまらない。もちろん寝たら私は部屋から出るのだけれど、ずっと隣にいてあげたくなってしまう。

あんまり可愛いから、離れたくないという気持ちすら私の中に芽生えていて、可愛さのあまり、この人の人生邪魔しないように相当気をつけないと危ないなあ、なんて思う。

どうやってターゲットにされているのかわからないけれど、頭の良い子を育てるには〇〇の栄養素が〜みたいな記事が流れてくることもあるのだけれど、そういうのいらんなあ、私はただただ、この人の人生の邪魔をしないようにすることで精一杯だなあ、なんて思う。子ども時代は何よりも、楽しくて幸せな時間であってほしい。

子どもでも大人でも、人は皆、その時々の気持ちが満たされれば自ずと先に進みだすものと思っている。
今はまだこの人は、一緒にいたい、一緒に遊んでほしい、くっつきたい、甘えたい、みたいな気持ちをたくさん表現してくれる。そんな可愛い時期を共に過ごせることに感謝しつつ、きっとこの先、この人がもっと、自分でやりたい!という気持ちが強くなったときに、私の不安や心配から邪魔をしないように気をつけなければいけないときがくるのだろうなあ。



こちらは少しずつ涼しくなってきた。今年はちゃんと秋が来るかなあ。
街を流れる川に入って嬉々としてカニを探していても、近所の森で上を見上げて佇んでいても、芝生の上をゴロゴロ転がっていても、子どもと一緒だと人の目が怖くないから嬉しい。

小さな人と過ごすことのできるこの有難い時間を、ますます楽しみたいと思う。

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