10ヶ月

10ヶ月検診も終え、0歳の期間もあと2ヶ月。9月は、初めて入った海で、これまでの人生で最高の笑顔を見せ、波打ち際でそれはそれは楽しそうに遊び、芝生では目でトンボをおいかけ、牧場や動物園では動物たちをじっと観察。街を歩くと常に何か発見があるようで、目を大きく開けてキョロキョロ。共に出かけることがより楽しくなってきた1ヶ月だった。

始めは手足がばらばらに動いていたハイハイだったけれども、左足と右手、右足と左手をバランスよく動かせるようになり、ずり這い7割ハイハイ3割だったところから、ずり這い2割ハイハイ8割にある日突如変わり、今はもうずり這いせず、それはそれは速いハイハイで移動している。パートナーが帰宅したときなどにも、嬉しそうに大急ぎではって寄って行って足にしがみつくものだから、パートナーも顔が溶けている。

立ち上がることも、伝い歩きもずいぶんとスムーズになっていて、通せんぼしようにも私を支柱にしながら目当ての場所に移動するから、料理をしたいときや洗濯物を干したいときなどは毎回知恵争いが勃発する。ボウルやザルをドラムに見立てて引き寄せて、楽しんでいる間に料理して、勝った!なんて笑って楽しめる日や、料理している様子を見せながらのんびり作る日もありつつ、あーもうどいてー!となる日もありつつ、日々を楽しんでいる。

そういえば音を鳴らすことがとても楽しいようで、両手に一つずつ物を持ってはカンカンと打ち鳴らして、それはそれは嬉しそうな笑顔を見せる。とても可愛い。

相変わらず食事は盛大に散らかしながら食べるけれども、発達の様子が細やかにわかって面白い。
形も色も日によって違う大好物のイチジクを、隣に座って切ったり皮を剥いたりしていると、早くくれと言わんばかりに、私の腕を自分にぐいっと引き寄せる。みかんは中身だけをあげていたけれども、皮を剥いていない丸い状態でも見つけると両手をあげて凝視して催促してくる。笑
イチジクにしてもみかんにしても、そのままの状態から、切って皮を剥いた状態までを、自分の好物のものとして認識できているのかも?と思うとびっくりする。

指先もどんどん器用になっていて、今はお味噌汁に入れている小さめに切った絹豆腐なども器用につまんで口にいれる。最近はパンケーキに人差し指でプスっと穴をあけて遊ぶ。

輪切りにしたオクラが好きで、なんとか掴んで食べようとしたときにはぬるっと滑ってうまくいかず。それをみて私は「食べたいのに食べられないのは可哀想やから、スプーンにのせてあげよう」なんて余計なことを考えてしまったのだけれど、小さな人は表情ひとつ変えずに、次のひとかけらを食べようと集中していた。小さなことだけれど、余計な手出しするところだった、と反省した。この人は、なんとかしてほしい、と思ったら身振り手振り表情で一生懸命訴えてくるのだから、それまで黙って見守れば良い。

今まで食べ物はテーブルに直において食べていたけれど、器への興味が強くなり、器に入ったままのご飯やスープやヨーグルトを欲しがるように。手で掬おうとしてみたり、そのままなんとか食べようと顔にお椀をあててみたり。スプーンを渡すと、食事をすくうような動作もしていて、ちょっと介助するとうまいことスプーンで食べていたりもする。道具を使い始めた…!と私も一緒にベタベタに汚れつつ楽しんでいる。

後追いもまだまだ続いていて、どこかしこでもついてくる。廊下のドアをしめて入れないようにするとドアの向こうから叫んでくる。再びドアをあけるとそれはそれは嬉しそうな笑顔を見せるから、感動の再会♫と言って楽しんでいる。笑

ある日突然、手を挙げる動作を真似るようになった。『はーい!』という絵本でも、真似をして手を挙げる。今は名前を呼ぶと手を挙げるようになって、可愛くてたまらない。
ぱちぱちぱちと拍手も真似るようになって、手遊び歌がより一層楽しくなった。
絵本もおしまいまで一緒に読めるようになり、ますます楽しい。

まだこれ以上可愛いと思うのか?と思うほど、可愛くてたまらず、ことあるたびに可愛いと言ってしまうのだけれど、でもそれが「我が子だから可愛い」という感覚であったとしたら、一歩間違えると所有の意識が生まれそうで、私は怖いな、と感じてしまう。

保護者としての責任とか、一番身近な大人として"家"という環境をどういう環境にするかとか、そういうことはもちろん考えるのだけれども、あくまで他者、一個人として小さな人を捉えていたい。
だから、近所の子を抱っこさせてもらったとき、同じように可愛い!!という感情が芽生える自分に改めて安心した。
子どもは社会からの預かりもの。目の前の小さな人だけを中心にそえて事象を捉えるのではなくて、地域の小さな人たちに、大人としてどう関わるのか、という姿勢をもっていたい。

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