飛行機に乗り遅れた話

さてなぜ飛行機に乗り遅れたかと言えば、
空港がものすごく混んでいたからです。シンプル。

この時私が利用した格安でお馴染みのRyanairは、本当にこれが面倒なのだけれど、 EU国民以外はチケットをプリントアウトすることと搭乗前にカウターでビザチェックを受けることがマスト。
(今時ほとんどオンラインチェックインで、預け荷物なければアプリでピッで搭乗よな)

こちとらもうクリスマス満喫し切りましたよって気分だったけれど、私のホリデーの終わりは世間のホリデーの始まりだったよう。
カウンターがそれは見事な長蛇の列。カウンター広げようよとかそういう配慮は基本的になくシンプルに待たせるのが基本のヨーロッパスタイルなので、今回も例に漏れずただ待つはめに。
しかし待てど暮らせど列は進まず、これ、間に合わないんじゃね?ちょっとコンプレインしに行かなきゃダメかもと思いはじめた矢先、もうチェックいらないから搭乗口行ってみんな!と。

え〜並んだ意味〜と思いながらもとりあえずやれやれと皆小走りで移動を開始。

そしていざ搭乗口に着くと、

「飛行機までの最後の送迎バスがもう出ちゃったからもう乗れません」

え????

だってさっきセキュリティのおじさんにも念のためまだ間に合うよね?って確認したら大丈夫って言ったもん!!

そんな私のささやかな抵抗も虚しく、
「僕にできることはもう何もないよ」とスタッフのお兄さん。

どうしよう、、、、とフリーズしていると、他4組15名くらいの乗り遅れ勢が後からやってきたので、「もう乗れないって、どうしようみんなどうするの?」と仲間になる作戦に出る私。

結局チェックインカウンターに文句を言いに行くぞとなりそれについて行くことにしたのだけど、ここからはじまるスタッフと客の壮絶なバトル。

友人曰く、ドイツではクレーム(ちな英語ではクレームは別の意味で、同義だとコンプレインになります豆)の仕方を学校で習うほど、納得のいかないことに対して意見をぶつけることに慣れているらしく、両者ともに全く譲らない見事な熱い戦いぶりがスタート。
私はドイツ語が全くわからないでの、近くにいた若いカップルに「申し訳ないのだけど、今何が起きてるのか通訳してもらってもいい。。?」と尋ねると、状況説明ののちに、
「とにかく今僕たちが喋るのをやめたら、望みはかなわない。だから喋るのをやめちゃいけない!!」と言っていました。

結果的に無償での代替え便はもちろん無いし、ハイシーズンでどの便も満席。今日ロンドンに行きたいなら今から電車でケルンまで行って、そこからの便ならまだ空席あるよ、£200ね。と。たか〜〜。
その場にいた全員がもちろん納得行っておらず、先頭に立って言い合いしていたでかいおじさんは、両手を天に掲げて空港中に響き渡る声で何か(多分てか絶対暴言)を大きく叫んでました。まるで映画のワンシーンのようにドラマチックだなあ、最前線で闘ってくれてありがとうおじさん。。。とそれをなす術も無く見守るアジア人一名。

先ほどのカップルに、通訳のお礼とともにあなた達はどうするの?と聞いてみると、
彼女は学生だし、このクリスマストリップに既にお金たくさん使っちゃってるからもうこれ以上エクストラは出せないんだよどうするかこれから考える。。とのこと。泣き泣き泣きー

そっか、とにかくグッドラック、ホリデイ楽しんでね
君もセイフトリップ〜

と戦友と別れの挨拶を終えた後、私はと言えば置き手紙を残して美しくさったはずの友人へと恥ずかしくも電話をかけるのでした。

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