読めない時に読む本

珍しく、一週間やたらと長かった気がする。天気の良かった昨日も、曇天時のような気怠さと頭痛に辟易した。
読書時間は大抵寝る前に設ける私だが、今週のような時は新しい本を読むのはまあ無理で、既知の本も億劫になってしまう。内容を知っていようが知るまいが、本を読むことはインプットすることに変わりなく、それは一定の気力が無ければなかなか難しい。

とはいえ何も読まずに眼を瞑ってもなかなか寝付けない難儀な身の上である。ので、そんな時に本棚から引っ張り出すのは東海林さだお『○○の丸かじり』シリーズ。軽妙な文章はするすると飲み込めて、無心にひたすら読み進めてしまう。マックのフライドポテトを食べる時に似ているな、と今気づいた。

愉快痛快、時に真理。くず餅の食感をモチモチでもプニプニでもなく「ブナブナ」と表現している箇所等に唸りつつ、お腹が空いてくるのは我慢してページを捲っていけばやがて心地よい睡魔が訪れ、最後の力を振り絞って傍らに本を置きそのままパタンキュ~(←死語になるだろうか?)。そういう夜が続いた最近だった。


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