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肉まんと、

冬の寒い夜、1つのコンビニの肉まんを2人(多くの場合それはカップル)で分け合うという幻想が冬、もしくは肉まんの風物詩として世の中に擦り込まれたきっかけはなんだったのだろう。

残念ながら、私の肉まんは孤独の象徴である。
夜に予定もなく、中途半端な時間に寒さの中1人で家路についているとき、遅い時間であればあるほど、寒ければ寒いほど、私はコンビニで肉まんを買って、家までの道で歩きながら頬張ってしまう。
さして体を温めてくれるわけでもないし、分け合う相手なんていないのに。

手軽なものは嫌いだ、 ただ空腹を満たすために食事をするなんて そんなものはいつも私に虚しさしか残さないじゃないか、

食欲以外の何かを満たすためだけに食事という行為があればいいのに。


551の豚まん、あれは好きだ、
2個入りからしか売られていなくて

1人の私には無縁で、ひとりでいる私も、1人で食事をすることも否定してくれているような感じがする。
そうであればいい。 手軽なものはせめて誰かと食べるということを重要視すべきだ。
1人で食べるものは、デパ地下の具沢山のお惣菜だったり、とろとろのプリンだったり
空腹以外を満たしてくれるものであってほしい。

そして寒い日に本当に食べるべきなのは、セブンのおでんなのである。
私にお腹を満たす以外のことを与えてくれるもの、 冷え性の私を唯一あたためてくれるもの。

あれを食べるとね魔法がかかったように、ずっっと お腹の辺りが、胃が、あたたかいんだ。


ありがとうございます。貴方になにか届いたのなら、それで幸せです。