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優しい明日のつくりかた

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優しい人が生きやすい世界になりますように。エッセイまとめ
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何者にもなれなかった私は、命を「書くこと」につかうと決めた

私は何者にもなれなかった。でも、言葉の力を信じている。 だから、 「書くこと」に命をつかうと決めた。 * 他人の感情に敏感で繊細な、感受性が豊かすぎる人間として生を受けてしまったのが運の尽きだった。「HSP」なんて概念が浸透して、生きづらさに名前がついたようで救われた。HSP気質は自己と他者との境界線が脆いらしく、他人の痛みも自分の痛みと受け止めてしまう盛大なバグが生じているらしい。 複雑な生育環境や周りとうまく馴染めなかった学生時代も相まって、「この世のすべての不

一目惚れして、生きていたい

なにか新しいことを始めるということは、だれでもものすごく勇気がいる。 事前に入念に下調べをして、成功への道筋が十分にイメージできてから始めるという人もいれば、考えても仕方ないからとりあえずやってみるという人もいるだろう。 私は基本的に、すごく慎重派である。仕事もミスをしたくないから念には念を入れて調べて、リスクヘッジをしてしまう人間だ。いわゆる、「石橋を叩き割る」タイプ。 そんな私だが、人生の岐路と呼ぶと大げさかもしれないけれど、大きな選択をするときはなぜかとても大胆に

「30歳の呪い」にかかった話

「呪い」から抜け出せなかった30歳の呪い……そんなものは正式にこの世に存在しないのかもしれないが、私の中には物心ついた頃から確かに存在していて、それが自分の生きる意義のようになっていた。 あえて定義するなら「30歳になるまでに何者かにならなければならない症候群」または「30歳までになにもかも手に入れていなければいけない病」とでもいうだろうか。 その「何か」は人によって違うだろう。30までに結婚をしたいなのか、30までに子供がほしいなのか。マイホームが欲しい、もっと待遇が良

自分の「弱さ」と一生付き合っていくと決めた話

「本当の強さっていうのは、鋼でできた刀のような鋭いものではなく、竹のようにしなやかで簡単には折れない強さです」 ちょうど先週、とある人に言われてすごく考えさせられた言葉。 それからずっと胸の中で反芻してる。 * * ずっと、私は「弱い」んだから、「強い人間になりたい」って、思ってた。 これは昔から感じていた「漫然とした生きにくさ」の話にもつながるんだけど。 「生きにくい」って一言でいっても色々あると思うんだけど、私の場合昔から感受性が豊かすぎて、とりわけ人の感情